SACRED GROUND STAFF BLOG
いつの間にか
「いつの間にか」と書いてあれば、今年も残すところあとわずか・・・の様な定型文を想像しますが、別の話題です。
ホームページの管理画面を確認していたところ、ブログの記事が2431件とありました。4年強でよくもこれだけ書くなあ、っと自分でも呆れるのですが、元来お喋りな私ですから、まだまだ書きたいことは沢山あります。来年も駄文にお付き合い下されば幸いです。
ZRX1200S、進む
ZRX1200Sの作業が少しづつ進んでいます。
フロントフォークも外しました。スウィングアームピボットシャフトとベアリングはグリスアップを行ってあります。ステムベアリングのグリスアップも進め、滑らかにハンドルが切れるようにします。
フロントフォークとリアショックは何もせずに、消耗品のみ交換し純正を活かすようにするか、純正の部品を使いつつ大幅に改造するかで堂々巡りをしています。純正そのままではつまらないので、少しでも楽しくなるような改造を考えています。どうなるかは年明け早々に決めるつもりです。
タイアは昔から好きなパイロットパワー2CTです。チェーンとスプロケの交換は予算の都合により、数か月先を予定します。
問題はブレーキキャリパーです。パッドはプロジェクトミューを選ぶつもりで、マスターは純正流用です。しかしキャリパーは4ポットが欲しいので、見合った品を探してみます。
プラグは交換しましたが、少し乗ったらヘッドカバーガスケットなど、細かい部分の整備も必要かと思います。しなければならない事は多いですが、新人研修には最適な一台です。新入社員の小野寺君には良い教材となりそうです。
ブレーキパッド、マスターシリンダーストッパー
スイフトスポーツのブレーキを改良しています。
ブレーキの絶対効力はタイアのグリップに依存します。しかし、効き方はブレーキシステムに依ります。今回はバイクでも私の好みであるプロジェクトミューを選びました。フロントには少し効きが強くなるグレードを選択し、リアはそれよりもう一段効きの強い物を選びました。先だってビルシュタインを取り付け、リアタイアの負担を増やしダンパーの設定も変更してあるので、ブレーキを強く効かせてもリアが横に出るようなことは有りません。
旋回の初期ではリアに荷重を残しFRかのような糸を引く、後ろから引っ張られるような安定感を演出し、アクセル開の場面ではスムーズにフロントへ荷重を移しフロントタイアのグリップを増すようにして、FFの駆動を伝えます。リア下がりの姿勢なので、フロント荷重をどのように出し入れするかが、セッティングの肝になります。
根本にあるのは、バイクに乗った時の感触をどのように四輪車で感じてもらえるか、という点にフォーカスしたセットアップを心掛けています。バイク乗りは「車は転ばないから怖くない」と言いますが、誤ったセッティングは転ばないが壁にぶつかったり止まらなかったりと、問題を引き起こします。適正なセット、バイクで言うなら転ばないような車両造りは四輪においても重要だと認識します。
ブレーキの改善で依頼を受けましたが、ダンパーの気になる部分も分解してシム組を変更してみました。ついでにガス圧も耐久性を増す方向にしてみました。先ほど軽く乗りましたが、とても良くなった部分と、少し悪くなった個所があり合計得点は上がりました。本日夜に綿密な試乗を行うので、詳細は明日のブログに書き記します。
フォルナレスのオーバーホール
フランスのフォルナレスと呼ぶメーカーで、エアスプリングを持つダンパーをオーバーホール致しました。
なぜ金属コイルのバネを選ばず圧搾空気を用いるのかと言えば、一に重量の低減、二つにコスト低減、三つにスプリングレートの変更が容易である点だと思います。更には場所を取らない点も優位性があります。
しかし、本気で良い物を作ろうとすれば、空気室を多段式にし減衰の調整を付けたり、簡単には行きません。四輪の様に、コンプレッサーを備え付けられるならば能動的な制御も可能となり、色々と面白いのかも知れません。
フォルナレスの構造上の問題は、スライドメタルの距離が短くしかも固定勘合であり、応力が加わると少々動きが硬くなるところです。空気室の容量はボデーサイズと油面で決まり、次いで圧搾空気の圧力の高低でスプリングレートが決まります。そのバランスの難しさ(というより現実的に一つの空気室でバランスはとり切れないと考えています)を解決しなければ、より高位のバランスは得られないと思います。
来年には全体的な価格を考えており、フロントフォークの様に二~三種の中から選択可能にするつもりですが、現在のところはツインショックで定価¥36,000が基本工賃となっております。
FGの仕様変更
BMWのS1000RRに使っていたFGのFSM31をRVF400用に仕様変更致しました。
昨年下取りで入手したRVF400でホース連結リザーブタンクを持つFQT11を試作していた関係で、今回はスプリングや減衰を悩まずに済みました。
90年代はリアの車高を低く設定している場合が多く、特にホンダのミドルクラスは極端に低いと思います。リアの車高を上げて簡単に旋回性を上げるのは本意ではありませぬが、元がかなり低いので、あくまで適正に戻したというのが私自身の感覚です。メーカーが設定した寸法でも、それが絶対に正しいわけであ有りません。そのため独自の設定を行い、それをスタンダードにするのです。自分の中に明確な指標があれば、そこに合わせるのが最善に最も早くたどり着けると考えます。