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BT1100動き出しました

 皆様御機嫌よう。

 今日の午前中はYSP杉並南様から依頼をいただき、フェザー800のサスペンションセッティングへ行ってまいりました。

 詳細は今後に譲りますが、往復の道のりは愛機のBT1100でした。シリンダーヘッドの加工、バルブ周りの改造、フロントフォーク、リアショックなど沢山の変更点がありました。それにも関わらず概ね良好な走りだしで、一安心です。

 明日は横浜市の飯田輪業様の走行会でつくばコース1000へ行きます。今日の業務終了後にリアサスをもう一度仕立て直し、さらに一段上の質感を狙います。この辺りは面白いネタを仕入れたので近日ブログに書くつもりですが、キーワードは「エア抜き」です。

 BT1100は代車にしませんが、試乗車は随時受け付けておりますので、興味を持たれた方はいつでも連絡ください。

 

 

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自社製造のピストンと製作の意義

 昨日はBT1100の改造が忙しくブログを休みましたが、皆様はいかが過ごされましたでしょうか?私のBT1100は今週動き出します。

 お客様の納期もありますので、作業を終えた夜10時頃から2時まで作業を進めました。下の写真は圧減衰(コンプレッション)のピストンです。10年以上前に図面を引いて、4台分作りました。

 わかる人にはどうという事の無い、特徴のないピストンです。八つのオイル穴がありますが、なぜ八つのなのかと申しますと、フライスで長穴にすると製作費が高くなるからです。一つの大きな穴では穴の中心が真ん中に寄ってしまうため、それを嫌い小さい穴をなるべく外周付近に寄せました。

 このピストンを造り使う(シム組に悩んだり実際に乗り)事で、ピストンとシムの関係等、油圧機器の理解が飛躍的に高まりました。専門書では2/3乗型と呼ばれるピストンです。一般にリニアなどとも言われますが、これに対しデグレッシブ(ダイグレッシブやディグレッスィーヴォとも呼ばれる)はかなり違った特性を持ちます。
 デグレッシブとは字引によれば「逸脱」などと呼ばれる非線形の特性なのですが、フロントフォークにはかなり使えます。これは他の要素も大きく影響していると考えますが、現在でも市販車のカートリッジの大半に採用される、20mmピストンの容量を上げたような感触を得られます。

 表面処理、クリアランスの設定、ピストンの形状にシム組、当然ばね定数からイニシャル、油面、油種、突き出し量、リアとの関係性など多くの要素から成り立つフロントフォークは、未だに飽きずに試し遊んでいます。

 サスペンションセッティングの楽しさに身を埋めてみたいと考える方は、一度相談ください。

 

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クアンタムのオーバーホール

 相変わらずクアンタムのオーバーホール依頼を頂いております。

 オイル漏れで困っている方に向け、オーバーホールというよりもオイル漏れ修理と呼ぶべき作業内容です。ただ、使うシールは実績のある国産品であり、長期の使用にも充分耐えます。

 クアンタムの純正オイルシールは二種類あり、長時間たつとボロボロと割れてしまう物と、耐久性がそこそこある品です。写真のクアンタムは前者の崩れてしまう型でした。そこで部品を外し旋盤による加工でオイルシールをハマるように加工致しました。小さい穴を進み部品の中間部分に段付き加工を施すのは、少々骨が折れます。自作の溝入れバイトで奥まった深い溝も何とか加工をできるようにしています。

 クアンタムはレーシングショックとのうたい文句ですが、ホームページを見るとエア抜きは手で抜く手法のようです。全ての種類で可能という訳ではありませんが、バキュームポンプによる機械抜きも行える場合がございます。別料金にはなりますが、性能の向上と耐久性を上げるにはバキュームポンプの使用は必須となります。

 アルミシリンダーが削れている場合は、純正部品が用意できない当社としては心苦しく思いますが、そのまま再使用するか新規で作るかの二者択一となります。アルマイトを掛け直すことも物理的には可能ではあり、実際そのような案内を出しているお店もあるように聞きます。ただ、アルマイトは剥がす時に寸法が変わってしまうため、ある一面では状況が悪化します。
 

 色々な点を考慮しなければならないダンパーですが、どうにも困っていらっしゃる場合は一先ず連絡ください。

 

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医者とオーバーホール

 二月の末に右手中指を開放骨折して、現在は通常営業可能なところまで治っています。

 写真で見せるのは少々気がひけるので、今回は文字だけにします。

 この手の修復は、「骨がついた」「指を縫った」「ピンを入れた」など字面では同じ作業に思えますが、実際の仕上がりは、お医者様によりかなり変わる点がサスペンション(に限りませんが)オーバーホールと同質だと気づきました。
 骨がつき抜糸も終えましたが、中指は折れ捻れた状態でついてしまいました。自分の不注意から招いた怪我ですから愚痴を言う気はございませんが、同じオーバーホールでも単にオイル漏れが治るから、新品以上に仕上がる場合まで様々です。
 しかし折れ捻れた指は普通の方とは違った使い方もできるのではないかと、考え方によって非常に有意義なのではないかと思います。

 皆様もオーバーホールに出される時には、価格と納期だけに捉われず本当にご自身の考えた通りの仕上がりになるのか、お店の能力を吟味されてから依頼されたならば、後悔も少なくなると考えます。

 

フロントフォークのオーバーホール+

 みなさま御機嫌よう。ただいま、日曜日の夕方ですが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

 2年前にカートリッジを改造したSC54のフロントフォークが、オイル漏れを起こしたので入荷しました。
単にシールを替えるだけでは面白くないので、シムの組み替えも行う事にしました。

 プレミアムラインのカートリッジ内部洗浄だけでなく、作動性の向上を全ての部分で考え組み立てて行きます。狙いはオーリンズの30万円フォークに勝る性能です。
オーリンズ新型フォークの中身は非常によく出来ていて、単なる程摩擦抵抗という意味でなく、しっかり制御された摩擦感です。純正フォークでも突き詰めた先に何があるのか?見たい衝動にかられトコトン追及しました。

 純正フォークは限界が低いのです。
 これはインナーチューブの表面処理、アウターの内壁仕上げ、カートリッジ各部の仕上げ、ピストン径など多くの部品が関連し最終的な作動性を演出するため、どれか一つを良くすれば済む話ではなく、全てを底上げしなければ達成できないため、費用がかなりかかり、それならば社外品を買ったほうが安くて早いという意味です。
  それが「純正の限界は低い」に相当します。
 

 今年の2月にNSR250SPのフロントフォークに40万円の費用をかけて作りこみましたが、これは素晴らしい動きをしていました。
インナーチューブをコーティングし、ピストンをFGへと交換し、スプリングがインナーチューブ内壁と触れない様に特別なスプリングを作り、さらにカラーでバネを円周方向に動かないよう、固定してあります。

 このSC54のフォークは上記のNSRほどの予算はかけていません。プレミアムライン+αにモディファイ、部品代などでおおよそ16万円ほどでした。
右リバウンド、左コンプレッションへの減衰調整フルアジャスタブル化、スプリングレートの変更は2年前に終わらせてあり、これらの改造を同時に行う場合は約22万円ほどになります。

 当社が提唱する概念「ロードコンタクトテクノロジー」を体現すべく、これらの大掛かりな作業が必要になります。その概念とはタイアと路面が常に状況に適した圧力で接し続ける事で、ライダーに安心を付与し、それが操る面白さ、走る楽しさを生むというものです。

 今後も純正フロントフォークの中で一番凄い作動性、乗る楽しさ、操る面白さを感じて頂けるような提案をして行ける様に、考え実行してまいります。

 

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BT1100いよいよ車検通します。

 昨年の秋頃にエンジンが完成したBT1100ですが、来週あたり車検を通します。

 フロントフォークもいよいよ完成が近ずいております。リアはFGです。

 エンジンはシリンダーヘッドのバルブ・ポート関連を改造し、バルブスプリングも改造、バルブリフターも新品を使いました。もともと高回転まで回らないので、エンジン製作を頼んで方には「4000回転までで楽しければ良い」と伝えポートを仕上げてもらいました。

 シリンダーヘッドは面研を0.7mm行い、圧縮を大幅に上げています。

 キャブレターは純正のリストラクターを外ししっかり開く様にしました。19日はつくばコース1000の走行会があり、それに間に合う様に仕上げます。ただいま代車に出しているZRX1200Sも含め、試乗車としてBT1100も活躍してもらます。ただ、このBTは個人所有なので、代車には出さない予定です。

 タイアはミシュランのパイロットパワー2CTです。本来はリアに160が好みですが、サーキットやバンク角を考え今回は180を選択しています。

 復活が楽しみです。BTが動く様になると、第二工場が広く使えるようになり、お待ちいただいている車体預かりのお客様の作業も進めやすくなるので、頑張ります。

 

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本日のスペシャルゲスト

 当社と付き合いのある方にはおなじみかもしれませんが、今日は中野真矢さんがお越しくださいました。

 レース用の車両引き上げでしたが、当社の従業員も多く残っていたので、色々と話を聞け彼らも嬉しかったと思います。

 今年の56レーシング・サポートステッカーを渡し、最近の会社の動向、仕事やレースの情報から家庭の話も含め2ヶ月ぶりの再会を楽しみました。年齢や家族構成も似ているので、少し先輩の話を聞かせてもらっています。当社がステッカーの販売を始めたり、封筒などの納品物を変え始めたのは56disegnの影響が一際大きいのです。更に言えば、中野さんのお父さんである満さんと話す中で、多くのヒントをもらい発想が研ぎ澄まされた経緯もあります。そのため中野真矢さんに限らず、中野満さんにも感謝しています。

 私の知り得ないWGP250,WGP500、MotoGP含めレース界の話も沢山質問させてもらったおかげで、今があると思います。私も担当した56レーシングの名越哲平さんや埜口遥希さんからも、全日本やスペイン選手権にレッドブル・ルーキーズカップの事など、担当していた時から今に到るまで、多くを学ばせてもらっております。

 これも中野さんと知り合うきっかけを作って下さったガレージアトラクティブの後田さんのおかげです。

 話がだいぶそれました。

 人と知り合い話をする事で、思考も研ぎ澄まされ成長できると感じる1日でした。

 

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KZ1300のリアショック を進めています。

 カワサキのKZ1300純正リアショック を作業中です。

 ツインショックですが左右をホースで連結してあります。これはなぜかと申しますと、空気を加圧してスプリングレートを変える構造なのですが、そこで左右の不均衡が生まれないための配慮からだと推察します。 

 ホンダとカワサキには俗に言う「エアサス」が使われていました。しかし分解してみればわかる通り、全てのダンパーにはスプリングが入っています。そのため私どもは社内で「エア加圧型」と呼称しています。基本はコイルスプリングが受け持ち、空気圧によりレートを変化(プリロードの意味合いが大きいのかもしれません)させ、多くの状況に対応させる狙いだったはずです。

 SHOWAのほうは分解前提の構造ですが、KYBは非分解式なために、これをオーバーホールするのは些か手間を伴います。当社はこれを再利用可能にし、ずっと使い続けられる様な、部品交換を前提とした仕様に作り直します。

 作業工賃や部品製作などを含めると、価格は総額で約20万円です。インナーチューブの再メッキ等の追加作業があると更に費用は増しますが、純正ショックにこだわりを持っていらっしゃる方は、ぜひ問い合わせください。

 

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ZX-10R FFX11の試乗

 みなさまごきげんよう。代表の新保です。

 昨日の午前中ですが、当社の梅山がお客様と共に仕上げたZX-10Rの試乗を行いました。

 このお客様は以前C型の10Rも所有していたために、乗り味に対する注文にはしっかりとした部分がありました。ただセッティングは自分で行わないからこそ、その点を当社に期待してくださり、特に今回は梅山を指名して車両を仕上げる運びとなりました。

 乗った感触を表すなら「質感は十分に出せているが、詰めが甘い」です。お客様からお金を頂ける水準には達していますが、もっと色気を出して上を狙って欲しいと感じました。

 本日、梅山と話し合いの場を設け、狙いや感想を確認したのですが、頭では理解できているようでした。話し合いの中で、問題点にたする解決策も持っているようでしたが、トレードオフにより悪癖が顔を出すのを恐れ、挑戦しなかったのは勿体無いと強く感じます。

 先日のダートラで横乗りをした従業員の金岡も同様に、平均的点を高くしようと綺麗にまとまったセッティングを狙っていました。もっと一点豪華主義のようなどこか頭抜けた部分を感じさせれば、さらに魅力的な車両になるはずです。その後で全体の均整を考えれば良いのではないでしょうか。

 お客様の指名のお陰で、若い社員が自分で決断する場を用意できたのはとても幸運で、良い経験ができたと思います。今後も、セッティングのベース出しを任せて、新しい価値観を育てて行きます。

 

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ZX-10R FFX11完成です。

こんにちは。お久しぶりです。従業員の梅山です。

昨日組み上がっていた、2013年式ZX-10RのFFX11を車体取り付け後、セッティングを行いました。

これまでもお付き合いのあるお客様で、今回は是非セッティングを梅山に、という形でご依頼くださいました。

ダンパーやバネなど、基本設定は代表新保が担当し、私はセッティングを担当しました。

これまでにも、セッティング後の車両の評価や、キジマKISSレーシングチームでのセッティングサポート、自分のバイクのセッティングの経験はありました。

しかしそれは、遠隔操作のコントローラーと同じく、自分で一からということはほぼありませんでした。

今回は、大変貴重な機会をいただけましたので、こちらでまとめさせて頂きます。

減衰、バネの設定は、凡そは済んでおりました。何度かバネの値を吟味し実際に車体に取り付けては確認、交換して最終的な値を決めます。

そこから実走セッティングとなりますが、まずはどこを目指すか、どんな車体に仕上げたいのか明確にする必要があります。

お客様はサーキットメイン、たまにワインディングを気持ちよく走りたいというご希望でした。

当社ではセッティングの社内基準が設けられております。その入り口に到達するのは、これまでの経験でなんとかなりました。方向性は合っていたのですが、なんとも薄味です。

以前仕事ではなく、ZRX1200Rのセッティングを行いましたが、その際もその薄まった乗り味となり、最終的には手直しをしていただくことになりました。

今回は御指名をいただいているので、はっきりアドバイスをもらうことは出来ませんでしたが、煮詰まっていることを伝えました。

頭を使う前に手を動かせ、手を動かす前に頭を使え、その繰り返しだとの意見をいただき、しばらく乗ってみることとしました。

いつも回る道よりも長めのルートを周ります。

制限速度内で、決してスピードを出さずとも、基本を押さえられればセッティングはまとまります。丁寧に運転することを徹底し、問題の分解を進めます。

1時間ほどかけて、なんとか自分の中で納得できるセッティングを行いました。

そこから実際にお客様に乗って頂き、好みや至らない部分を提案してもらい、ディスカッションし、最終的な到着点が見つけます。体格の差や、技術的な部分もありますが、良いと思うセッティングはある程度収束した場所にあります。

どうしても今回変えたリアのFG FFXに重きを置いてしまい、この時点ではフロントの微調整が主となりましたが、納得していただける形まで仕上げられました。

明日代表からの最終チェックとなり、どんな評価が得られるのかが楽しみでもあり、恐怖でもあります。

お客様から、どうしても私が作ったセッティングに乗りたいとの言葉で実現した今回のセッティング企画ですが、最初はどうなってしまうのかと不安もありましたが、なんとか終着点を見つけられました。

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