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技術開発に成功

 カシメ型ダンパーの品質をより高める技術を開発しました。

 以前からどの様にして綺麗に仕上げるか思案しておりましたが、先日、安価な工具を発見しそれをカシメ専用に改良してみました。
 安価なだけあって、つくりは非常に簡素ではありますが、しかし、試験には十分でした。この辺りは社外秘としているので細かい内容は明かせまんせんが、簡単な専用駒を作りカシメを行ったところ、非常に良い仕上がりでした。丁度よく2セット分仕事が入っており、それら全ての作業をこなすうちに手際も良くなり、これまでの手法と同等程度の時間で作業を終えられる様になりました。

 大メーカーの様に大量生産も大掛かりな装置も用意できません。逆に超多品種超少量に対応できる体制は、当社の様な零細企業はうってつけです。今回の様に素早く専用工具を作り、品質と納期を早め、お客様に喜んで頂けると作業者として嬉しく思います。

 カシメ型は殆どのサスペンションショップで作業を受け付けないそうですが、当社はそれらの問題点を克服し、精度と品質を高めることができました。全てのダンパーに対し、左記の技術開発を常に心がけております。そのため価格は高くなる傾向にありますが、その価格に見合った価値を提供できると自負しております。
 もちろん当社にも問題はありまして、少人数ながら製品やサービス開発を行いながら、レースの現場でも技術開発を進める都合から納期が遅れる事もあり、その課題は常につきまとっています。技術に加え裏方業務においては効率を上げ生産性を高める努力を進めてゆきます。

 二輪、四輪問わずより高い価値を求める方は、是非その問題をお話し頂き一緒に解決して行きたいと思います。

 

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Eクラス W211を運転

 メルセデスベンツ、W211に乗りました。

 妻が最近までAクラスに乗っていた事もあり、ベンツの車両作りに対するスタンスはおおよそ想像がついていました。Aクラスの短いホイールベースでしかもFF、前が重いのは当たり前なのに自然な動きに仕立てる技術は凄いと感じていました。
 そこでEはどうなのかと興味津々で車両の動きを感じてみました。一番驚いたのは、通勤路にあるかなり盛大なギャップを超えた際、ほとんどそれが無いかのような振る舞いを見せる点です。スズキ・パレット、スウィフト、BMWのE46、E90、F10、ダイハツ・ミライース等の様々な車両、タイアサイズで超えて来たギャップですが、素晴らしい出来栄えです。

 タイアは16インチでミシュラン・プライマシーです。一発目のインパクトをスルッと逃し少し大きめの沈み込みと、許容できる範囲で最大限弱めた伸び減衰が、大きく動いたサスペンションをほぼ一発で収めます。10mmくらいストロークを減らしイニシャルを少しかけ、伸び減衰をもう少々強めれば快適なスポーツセダンにできそうです。そうなるとAMGを買った方が良いのでしょうか?BMWのMもベンツのAMGも乗った事がないので分かりません。

 一番良い部分はブレーキです。対向ピストンを持つキャリパーの車は初めてでしたが、ボディー剛性と相まって、絶対効力も高い水準な上に扱いやすさも際立っています。ABSが効くのもタイアロック寸前で、タイアが鳴いているのにABSが効かない領域をしっかり用意してありながら、その限界域でもペダル調整によりロックさせたり抜いたりが容易に可能です。
 重量配分としては前が重いのは確かですが、リアブレーキもしっかり効いて、急ブレーキをかけてもグッと止まります。

 これはブレーキにも関連していそうなのですが、ボディー剛性が高いお陰かギャップを超える時、フロントタイアが衝撃を受けるとリアショックまで動くような感触があります。バイクに例えると、フロントブレーキをかけノーズダイブが起きるのに、リアサスペンションも沈んでいるかの様な動きと同質です。このように感じさせる車両は、ピッチング時の瞬間中心が良い位置にあると推察できます。この検証は秋以降にデータロガーにて測定し、視覚化しようと考えております。

 ハンドルは遊びは大きめですが、だるさはありません。初期のブッシュたわみで作っているのかセンターはしっとりと感じます。緩い車両だと単にセンター付近に空白区間があるだけ(フラフラするよう)に思えるのですが、ハンドルをぴったり挟み込んでいるような感触があり、遊びの多さをブッシュの初期たわみで作り出し、荷重がかかると変形が止まりハンドル操作に反応していると思います。が、この辺りの構造は学んだ事もなく勝手な想像に任せて書いているため、気にしないでください。

 おじさん向けのセダンという事もあり、アクセル操作に対する反応の仕方は極めて鈍重です。踏み込んでクッと加速せずに「フワッ」と踏み込み初期でかなり緩さがあります。しかし長距離を疲れずに運転するならこの方が良いはずなので、車の使い方次第かと思います。実際200Km以上の距離を走りましたが、シートの質感の高さも手伝い疲労感は皆無でした。

 夜間走行ではヘッドライトの明るさが、疲労度を下げるのには重要そうです。W211はとても明るいライトを持ち、街灯のない道も怖くありませんでした。

 気になる点もあります。後部座席の乗降者が少々しづらい。これはCピラーが頭に当たりやすいので、少しかがみ気味に乗り込む必要があります。身長165cm(胴長)の体型で当たりやすいので背の高い方は面倒かもしれません。
 他に、これは交換条件(トレードオフ)とも言えますが、機密性が高く質感も高くなる反面、ドアの閉まりがかなり悪いです。しっかり閉めなければ簡単に半ドアになってしまいます。

 色々と書きましたが、新車価格がベースモデルで600万円を超える車両だけあり、作りの良さを十分に感じられました。

 総論として、車(バイクも含め)の良さは素性によりほぼ確定すると分かりました。重量配分(エンジン搭載位置)やボディー剛性がブレーキの効き方から加減速の振る舞いまでを決め、素性が良ければサスペンションに限らず各部のセッティングを容易にすると思います。
 バイクの良いところは(反面難しさにも直結しますが)車体が小さい分だけフレーム剛性を上げやすい点です。物質は長くなれば剛性が下がってゆきますが、二輪車はホイールベースが1300~1600mmと四輪比較でお概ね1000mm以上短く、かなり硬いと思います。その反面、短い物を上手に狙った分だけしならせるのは難しくなります。これはダンパー内部のシムにも当てはまる理論です。だからダンパーも素性の良さ(各部の寸法)が重要となります。
 

 

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メーカー純正だって頑張っている

 近所のお店から依頼をいただき、カワサキZX-10RRのバランスフリーフロントフォークを作業しています。

 サスペンションメーカーが車両メーカーにどれ程の価格で卸しているのかは知りませんが、車両価格が上がっている分はしっかり性能も上がっているようです。
単にガス封入でリザーブタンクが付いて高くなっただけでなく、スプリングの表面も軽く撫で、抵抗と汚れづらさを向上させています。

 ガス封入されている減衰機構のスーパースポーツだけあり、かなりしっかりした雰囲気です。この機構部分は手を入れる余地が多分に残されており、想像するに設計者の方も予算があれば、もっと色々できるのに・・・と考えている事だと推察します。

 当社のように個人個人のお客様と直に接すると、作り手としての意見も受け入れられやすく、楽しい車両をお客様に届けることが可能です。これはとても素晴らしい仕事だと感じています。量産により大きな利益を上げるのも商売としては正しいし、正直羨ましい面も多分にありますが、フロントフォークの改造費用で数十万円以上もの投資を決断してくださるお客様と仕事ができるのは、この上ない幸せです。

 メーカーに負けないように、常に努力して参ります。

 

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CB1300SBに乗りました。

 以前に車体ごと預かり乗り味を整えたCB1300SBのお客様がBT1100を試乗に来てくださいました。

 試乗に際して私がお客様のCBに乗り、いつも走る道を先導しました。BTの乗り味がとても良かったと評価していただき、製作者としても満足しましたが、実はブルドッグのサスはまだまだ手を加えなければならない箇所があり、仕上がりは80点程度です。
 フロントの減衰、リアのスプリングと減衰、ブレーキパッド変更など100点を目指しこれかも進化して行きます。

 お客様のCBはリアにFG、フロントは右伸び、左圧のフルアジャスタブルに改造する当社のSGCF4Pになっており、その後にプレミアムライン・プラスと銘打ったオーバーホール以上の仕様変更も施したスペシャルフォークに仕上がっています。
 お客さまがツイッターで書いてる文章を度々目にしていましたが、実際に乗ってみた印象は、リアのFGに比較して純正改造のフロントの方が質が高いという事実に少々驚きました。まるで抵抗を感じない(オイルが水ではないかと感じる柔らかな動き)のに、乗れば動くところは動き、止めるところはしっかり止まります。摩擦抵抗を極限まで減らし、減衰で動きを制御する利点が際立っていました。極微低速の減衰はオイルシールとダストシールが作り出し、各部表面の程よい荒さが適度な動きを演出します。もう少しメカニカルな抵抗で微低速の力を出しても良さそうです。
 グリスはFGのスペシャルグリスを用いて、長持ちしながらも滑らかな動きを作り出します。

 反面、リアショック は摩擦抵抗が微かに感じられます。これはフロントが激変したせいで感じる程度であり、一般的な範疇かそれ以下です。FGはロッドをφ14で作り、オイルシールの材質を吟味しているおかげで、ダンパー単体、または手押しでは抵抗を強く感じるのですが、車両にまたがり動かすと驚くほど滑らかです。
 しかし、そのFGですらフリクションロスを感じました。次回のオーバーホールでは、この抵抗をどこまで減らせるかが前後バランスの肝となりそうです。

 前後ショックが良いのは中身まで含め、私自身が設定し作り上げたので良いと感じて当然かもしれません。しかし、車体のセットアップを行なったお客様の腕もまた見事でした。前後のバランス(当社ではロードコンタクトテクノロジーと呼びます)が見事に調和し、バイクが綺麗に曲がって行きます。
 いつも走る道なので、車両を読み解くポイントは熟知しています。そこで感じたのはタイトコーナーをスパッと曲がる設定だという点です。これはギャップをいなした際の前後ショックの動き量(バネ系)やお釣り(減衰系)から読み解けます。
 お客様に話したところ私が考えた通り、狭い道を小排気量の車両と一緒に走るため、小回りの効く設定だそうです。ここまで綺麗に仕上げるのは見事というほかありません。このCBで特筆すべきは車両の至る箇所において締め付けトルクを管理し、フレームのしなり具合を乗り手の好みに仕上げている点です。この観点から申し上げれば、BTは少々雑味が多い感じです。

 締め付けトルクと方向性を持ったセッティングにより、このCBは癖のない自然なコーナリングを実現しています。かといって没個性ではありません。好みの点でいえば、若干プッシュアンダー気味のコーナーリング性を感じました。一番の要因は17インチタイアに35オフセットステムでは、舵角のつき方がキツく、フロントタイアを押してしまうからです。BTはこれを嫌い車体姿勢で誤魔化しています。しかし、これを解決するにはステムオフセットを変えるしかなく、金額も安くないためこの改善を実行するのは懐具合がキモになります。

 車体の仕上げから私自身も学ぶことが多く、それを今後に活かして行きたいと感じました。

 

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ワークスパフォーマンスについて

 当社はワークスパフォーマンスのオーバーホールも行っております。

 このダンパーはアメリカ製であり、部品は全てインチサイズです。部品は輸入業者のPMC様から販売されております。
ただ、全ての部品が常時在庫されている訳ではない様なので、入庫までに時間がかかる場合が多くあります。当社ではブラダと上下ブッシュは自社制作し対応します。

 このブラダは非常に厄介で、ゴムでありながら柔軟性に欠けオイルとの相性もあるのか、大抵の場合で砕けてしまいその役割を果たせなくなっています。そこで、純正ではなく当社独自で部品を作り長期使用にも耐えられる様にした他、価格も純正より安価に設定しました。
 私共や「良いものを安く」ではなく「良いものを適正価格で」提供することを目標としています。ワークスパフォーマンスの純正は輸入する為輸送コストが高くなり、結果部品代が上がります。当社の製作部品は国内生産のために無駄がない為、結果として部品の価値に見合った価格で提供できます。

 なんでもかんでも作れば良い訳ではありませんが、納期と品質と価格が見合う様に考えて参ります。

 

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フロントフォークに経験の差が出る

 昨晩から松戸のストラトス様から依頼を頂いていた、オーリンズのフロントフォークを作業しておりました。

 このところフロントフォークについて考える事が多く、ふとある答えが頭をよぎりました。それは、フロントフォークはどのバイク屋さんでも一般の方でも、気軽に作業ができます。ですがその実、意外に難しいのがこの作業です。
 年に数回しか手がけない作業者では自ずと練度が低く、部品の入れ忘れや組み間違いが頻発します。それだけでなく、糸くずや組み付け時に手順(または工具)が悪く部品を削ってしまい、内部に鉄粉が数多く散乱していることも珍しくありません。

 当社では年間で100~200セットのフロントを作業いたします。その中でも完全に分解しモディファイを行う場合も多く、かなり特殊な治具も用意しています。サービスマニュアルに無い手順も社内で自作し、間違いが起こらない様に最大限留意しております。

 今回手がけたフロントフォークは、旧型のオーリンズ倒立フォークでした。このタイプはイニシャルアジャスターの部分に少し面倒な箇所があり、間違えるととんでも無い破損につながります。その例に漏れず、この個体も同様に問題を抱えておりました。
 そこで、足りなかった部品は旋盤で削り出して解消し、全分解は依頼に無かったものの、心配になりカートリッジ内部も覗いてみたら案の定、カスが溜まっておりました。それらを洗浄し無事に機能する様になり、組み付けを終えられました。

 単なるオーバーホールでも各部品の組み付け方で、フロントフォークは大きく作動性を損ないもすれば、とても滑らかな良い動き見せる事もあります。ご自分で作業するのも楽しいものですが、オーバーホールだけでも専門店に任せて頂ければ、想像以上にバイクが変わると思います。興味があれば、依頼ください。

 

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世論の逆がおおね正しい

 昨晩な寝しなに少し、西部邁さんの本を読みました。

 私は常に色々な物事に対し、自分に対して「なぜ?」を問いかけその答えを探しています。考えることが楽しい、と言うよりもそれが自身にとって自然な行為だからです。

 昨日、従業員とある会社のホームページを見ていた処、当社のブログに似た写真と文言を発見し、従業員が「ウチのを真似たのでしょうか?」と言うほど似ていたのは事実ですが、真似て下さったのだとしたら、光栄です。
 真似たのはなぜか?またそこにも本質を読み取る鍵があると思います。私は色々な物事を直接的に模倣することはあまりしません。それは分かる人が観れば簡単に看破できるので、猿真似と言われるのが嫌だからです。しかし、猿真似でも真似ることで本質に迫ることも可能でしょうから、否定できない面もございます。

 京都大学の柴山桂太さんが、アレクシス・ド・トクヴィルやエドマンド・バーク(佐藤健志さんの翻訳したフランス革命の省察は最高に面白い一冊です)は保守思想家と言われていますが、その彼らはフランス革命の終末や、アメリカの民主主義が世界を席巻し、最終的にはロシアとの二曲構造になるところまで予見したと言います。
 物事の本質を読み解けば、そこまで予見することが可能だと言う証左です。

 車両運動とサスペンションの構造を理解し読み解けば、10年後でも卓越した車両と賞賛されるバイク(車)を仕立てる事も可能なはずです。なぜなら20年前でも30年前でも素晴らしいバイクは今乗っても楽しの本質は変わりません。
 例えば、GSX-R1100は純正のまま乗ってもとても楽しい車両です。CB1000SFもその様に感じます。逆に数年前から爆発的に人気を得ている車両群は、10年、20年後には化石になっていると私は予想しています。それは何故かといえば、目の前で簡単に得られる刺激を求め、乗り物の核となる部分を見落としているからです。
 バイクや車はもっと簡単なはずです。それをお客様に知って体感してもらうために、これからも研究を続けます。

 西部邁さんがそうである様に、当社も広く一般に受け入れられる様な、メジャー感のある会社ではありません。「この部品を替えたら良くなりますか?」との質問には前提条件と仮定を話し、長い説明の先に答えを出す様な会社です。
 先日、お客様が前後ショックを替えたいと考え、あるサスペンション屋へ質問をしたそうです。その答えは「リアショック は交換してとても良くなる」「フロントは純正のままでも充分」だったそうです。この答えを聴いた時、すぐに理解ができました。リアショック は設定があるため、販売したい。フロントは41mmインナーチューブのため設定が無く自分のところで販売できない=純正のままで充分。が本音です。 
 逆にそのような答えをサラッと言える会社は販売量を増やし、大きくなってゆきます。大多数の方はそれで満足できると思いますし、事実、だからその会社は急成長を遂げています。大衆へ向け8割のお客様を狙っているようです。

 当社はそのような大きな会社では救い切れない、個別の深い問題を抱えた方々に対して解決の助けになれるよう、働いて行きたいと考えております。残りの2割の方々の中から更にコアなバイク・車乗りの方達と仕事がしたい。これはBMWやマツダの取った手法と同様で、そのような会社にして行きます。

 

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サスペンション色々

 昨日と本日は大量に組み作業を行なっております。

 RZ250RのFGはイタリアに設定がないため、当社が独自に製作しております。今後はこの様なオーダー品の販売方法を確立して、より価値のある製品を提供して行ける様に下地を整えます。
  RZのスイングアーム側はボルトの締結ではなくシャフトが通り、単に引っ掛かっているだけの状態なのでなるべくガタを減らさなければ、伸び圧が切り替わる瞬間に大きな不快感を乗員へ与えます。この部分は旋盤で削り出した部品を圧入し、挿入後の寸法も計算して作ってあります。
 ロッド、シリンダー、内部の仕様を作り込み、ダンパー単体で押せば驚くほど滑らかな作動性を感じ取ることができます。ただ簡単に摩擦抵抗(フリクションロス)を下げれば良いのではなく、オイルシールの程良い抵抗と、動き出した後の摩擦が絶妙に調和を保った作動を実現し、ライダーがヘルメットの中でニヤニヤする様な楽しいサスペンション・・・ではなく楽しバイクが出来上がります。

 今日は仕上がったFGの発送に加えSHOWA、KYB、オーリンズのリアにフロントが作業予定に入っております。雨の降る静かな土曜日は集中して作業に臨めるため、沢山仕上げてゆくつもりです。

 

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VFR800のフロントフォークオーバーホール

 近所にお住いのお客様が、前後サスのオーバーホールを依頼くださいました。

 車両はVFR800です。フロントはスタンダードライン、リアはハイラインで依頼を頂きました。今回はフロントの作業を紹介します。

 減衰調整はなく、イニシャルアジャスタのみの調整機構ですがカートリッジは入っています。そのため減衰はしっかりと効かせられます。改造してみたいとの要望がありましたら、減衰調整付きに変更可能です。楽しいバイクに乗りたい方は是非問い合わせください。

 スプリングは2段レートでした。極めて普通のつくりですが一点珍しいと感じる部分は、ガイドブッシュとスライドメタルの幅(縦寸)が広いところです。面白いと思いました。

 スタンダードラインの手順を変え、時間を掛けずに品質を上げる事が出来ました。この様に外からは分からなくとも常に品質向上に努めております。

 

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常に効率化を図る

 過日導入したスナップオンの超音波洗浄機ですが、周波数が狙い所に近く汚れがしっかり落ちます。
 ですがしっかりこびり付いた汚れは、やはり物理的接触に落とさなければならない様です。そこで、シムの洗浄やシリンダー内部はその対象としてます。

 効果的な箇所は焼結材でできた部品です。代表的なのはピストンでしょうか。この材質は多孔構造のため汚れがその孔に詰まってしまいます。そこで、ブラシ等では入らない微細な凹凸の汚れを超音波洗浄で落とせます。
 当社では水溶性の媒介(メディア)は用いずに、揮発性の低い洗浄液を使っています。水溶性はしっかり洗い流せば大丈夫と言われますが、心配な面が多々あります。それほど簡単には水は乾きませんし、少しでも残っていた水分がその後のエア抜きで、バキュームポンプのタンクに入っては大惨事です。
 そのため、水溶性で実験を行なった事はありますが、棄却しました。他社でオーバーホールした品物が、かなり酷く錆びている事例を何度も見たことがあります。もしかしたらこの水溶性の(多分アルカリ性でエンジンのカーボン落としとして重宝される)材料を使っていたのかもしれません。

 スナップオンを買う前に使っていた器具は第二工場へ移し、外部洗浄の質を向上させるために洗浄機を二台使い、お客様の手元に届いた時に喜んでもらえる様にして行きたいと思います。

 

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