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ZX-10の前後ショックO/H 単体で依頼

 カワサキのZX-10Rですがサーキットも楽しむ方から、前後ショックのO/H依頼がありました。

 急ぎという事でサビは研磨で磨いて表面を慣らし、仕上げました。

 BPFにハイパープロのバネを組むよう指定がありました。測定の結果では内部の初期プリロードが純正よりも小さくなります。BPFに限った話ではありませんが、トップアウトが硬いこれらの車両でプリロードを低めの値から始めると、実際に使えるストローク量(実ストロークと読んでいます)が減ってしまい、その乗り味は常に前が低く減速でブレーキをかけきれない、消化不良な車両になると予想できます。

 BPFをお金をかけずに良い動きにするには、定数の低いバネをプリロード多めで乗れば実ストロークが増え、使えるフォークになります。あとは油面を問題が発生しない範囲で下げてゆく。

 もちろん私の好みという面もありますが、基本路線は間違っていないと思いますので、どうにもBPFのセッティングがまとまらない方は、参考にしてください。

 リアショックはO/Hと指定のあったアイバッハスプリングへの交換を行いました。こちらもすんなり作業が終わり、納期を急ぐお客様のため早々に出荷いたしました。

 前後のO/Hで概ね10万円(送料税込)でした。

 

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YZF-R1のFGリアショックをO/H

 2000年型のYZF-R1ですが、車体で入庫が有り前後ショックをO/Hと仕様変更を行いました。

 リアのFGは当社で造ったダンパーです。余っていた部品を集めて一本仕立てた。という具合にです。

 当初は車両の使い方を知りませんでしたが、今回の車両ごと預かる際に「筑波サーキットで速く走れる仕様で」と明確な目標を提示されたので、方向性が定まっている分、設定に悩まずすみました。

 まず試乗で感じたのは「なかり良い仕上がり」の車両だという点です。乗っているお客様はセッティング上手です。ただ、ダイアルなどで変更できる範囲でしか合わせこめないので不具合もあります。

 そこでフロントはもう少し動き感を出し、リアはバネ定数を上げて腰砕けを解消する。と決めました。

 具体的にフロントは0.97Kから10.2Kへ変更。筑波を走るリッターバイクとしては標準的です。そしてリアは9.0Kから9.5Kへ変更。これでイニシャルを調整すればメリハリのある動きが演出できそうです。

 明日の天気が良い時に試乗とセットアップを進める予定なので、それは動画とブログで報告いたします。 

 

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ボルトのリアショック

 ヤマハのボルト純正ショックはKYBです。

 今回は一般的なO/H内容で依頼があり、作業を行いました。

 ボルトにはハーレーの883のような印象があり、一度乗ってみたい車両です。

 このリアショックはKYBのツインショックですが、実は同社にとってはかなり高性能な使用です。KYBはツインショックを微調整するような減衰発生機構を基本的には採用しません。私の知る限りではMoto GuzziのV9やこのボルトだけです。

 何が高性能なのかと言えば、ピストンとシムで減衰を作り出す部分です。この仕組みならシムの組み替えで微調整が可能であり、細部を詰められます。純正ショックでもO/Hのついでに遊べる訳です。

 いつかボルトを試乗する機会に恵まれたら、仕様変更の方向性を模索してみようと考えております。

 

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MT-10の電制オーリンズフロントフォーク

 同じ走行会で走った方から問い合わせがあり、ヤマハのMT-10オーリンズ純正電制フォークのO/Hを行いました。

 今回は少し手の込んだO/Hを依頼いただきましたので、分解した写真もご覧頂きます。

 基本構造はNIXのオーリンズと同じです。電子制御とはいえ、ピストンとシムと油で減衰を発生させる点は、アナログ式と違いはありません。

 スプリング定数を測定しましたが1Kgf/mm丁度でした。当社の測定器は厳密ではなく代表値程度しか調べられないので、多分10Nm(1.02Kgf/mm)だと思います。

 油面は実測値で125mmでしたが、以前に依頼いただいた個体は130mmもありましたので、新車出荷時はそれほど厳密な油面管理がなされていないのかもしれません。

 サーキットも走られている方なので、オイルの汚れはやや多くかなり黒ずんでいました。オーリンズの指定オイルに交換して組み上げています。

 シール関係とオイルの交換で意外なほどにショックの動きは変化します。もちろん良い方向に行きます。安い作業ではありませんが小まめに整備すればとても楽しい車両を維持できますので、O/H未体験のかたは一度依頼いただければと思います。

 

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MT-09のKYBスペシャル

 MT-09の前後ショックを進めております。

 フロントはKYBスペシャルです。今回は細かい数値にも言及します。

 https://www.ysgear.co.jp/share/images/Products/Q5KYSK081F02/Q5KYSK081F02_hand.pdf

 メーカーのマニュアルを見つけましたので、必要な方はご覧ください。

 基本構造から純正とは違います。ノーマルが一本のみで減衰を発生させるのに対し、近年の流行である右伸び減衰/左圧減衰となっています。

 このおかげで縮み側も調整できるようになっているのが良い点です。インナーチューブもコーティングが施されており、価格に見合う手の掛けようです。私見ではDLCと判断しましたが、ネットで確認したところ公式にも新たなDLCを採用とありました。

 ただし、スプリングはそれほど良いとは思えませんでした。二段ばねでレートが0.7Kgf/mmから始まるため、極めて柔らかい印象だと思います。徐々に硬くなるのではなく、設定したストローク量を超えると切り替わるような設定のためバリアブルではなく二段バネと表せるわけです。

 この辺りのバネ設定を変更すればより楽しさが倍増するはずです。もし「なんだかちょっと違う」と感じている方はバネ定数から見直すと良いと思います。

 油面も上のリンクから確認できますが、ノーマルフォークとそれほど違わないようです。油面設定はバネと一体で変更するべき、基本項目なのでご自分の好みに合わせ、じっくり合わせ込んで頂きたいと思います。

   

 現在は販売が終わっているのかもしれませんが、アマゾンで見つけました。中古で購入する際の価格の参考にしてください。

 それではまた、別の記事で。

 

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KONIの内部特別洗浄を進めました。

 KONIはサスペンションが伸び切った際(タイアと路面が離れるような状況)の衝撃吸収用にプラスティックの部品を備えています。

 この部品は非常に硬く、しかし長期間の使用で割れて粉々になります。その部品がリアショックの減衰力を発生する部分であるピストンのポートやオリフィス(ようは小さい穴)につまり、過剰な減衰を発生します。

 これ以外にもキャブレターにおいてガソリンが変質した時のような粘着性の高い状態へ変化し、ダンパー自体が固着し動かなくなります。

 そうなると掃除も大変で、小さな穴を切り通し流れを確保したり、こびりついた部品を剥ぎ取るなど大変時間がかかります。

 オイルが完全に抜け切ると内部がサビ始めてしまい、最悪薄い部品は穴が開くようなこともあります。こうなると部品を交換するしかないため、お金も余分に必要です。

 消耗品の具合によりますが、一般的な作業で済めば10万円程度O/H可能です。内部特別洗浄が必要だと追加で2〜3万円ほどです。

 

 

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2000年型YZF-R1の前後ショックをO/H

 しばらく前にリアショックを依頼いただき、当社が輸入しているイタリアのFGで造り納品した方のR1が、車両ごと入庫しました。

 埼玉県のバイクハウスゼロ様のお客様です。

 セッティングも見てほしいと言われ、いつもの試乗路を走りましたが、これがすこぶる良い。筑波サーキットを主にしているという事で、ややフロント高く硬いかな?との印象はあるもも、それにしてもかなり均整の取れた素晴らしいまとめ方でした。

 もっとサーキット向けに突っ込んだセットを望まれていたので、前後のバネを交換したりと、少しだけ手を入れてお客様に戻そうと考えております。

 完成したら試乗を行い動画でも話してみようと思いますので、楽しみにお待ちください。

 

 写真は後ほど載せますので、お楽しみに。

 

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XJR1300が入庫しました。

 XJR1300の前後ショックO/H依頼で、車両ごと預かりました。

 詳細はまた後日追記します。

 

 

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デイトナ675のリアショックとセッティング

 トライアンフ・デイトナ675のリアショックO/Hとスプリング交換が終わりました。動画にまとめましたのでお時間のある方はご覧ください。

 https://www.youtube.com/watch?v=MneYNyvITL8

 リアショックの詳細なデータを採取しましたが、バネがやや硬いようです。
 その定数ですが初期は11Kgf/mm程度ですが、ストロークするに従い12.5Kgf/mmまで変化します。イニシャル量も過剰です。純正出荷状態ではセット荷重は125Kを超えます。正直硬すぎて乗れる水準ではありません。

 二人乗り、荷物満載ならちょうど良いでしょうがスポーツバイクで一人乗りを主とするならあまりに歪な設定です。

 今回はバネを交換し11Kgf/mmとしました。オーリンズのアフターパーツ設定では10.2Kgf/mmなので10〜11Kgf/mm辺りならまとまると思います。
 セット荷重は80Kを軸に体格と使い方(乗り方)に併せて調整すれば良さそうです。10.5Kgf/mmか105Nm(10.5K超)のバネが最適にも思います。

 減衰力の設定はバネが決まれば悪くなさそうでした。シリンダー内径が40mmとやや小さく貧弱なので最高性能とは言えませんが、うまくまとめれば良い仕事をしそうです。バネ交換に伴いシム組を変更し減衰設定を好みに振れば、価格相当によいリアショックに仕上がると思いますが、ある程度の出費を覚悟するのであれば、社外品への交換の方が良いと思います。

 フロントフォークもかなり良い性能を発揮しますが、バネと油面設定を詰めてゆけばまだまだ改善できそうです。

 車両として見た場合、並列三気筒は扱いやすいバランスを持っており、トライアンフの675ccは十分なトルクとパワーがあり非常に楽しいと思います。

 

 

部品制作

 旋盤でオイルシールのホルダとロッドガイドが一体となる、「シールヘッド」を制作しました。

 寸法精度はそれほど厳しくありませんが、ガイドブッシュの圧入がありますのでその点はいつものように気を使いました。

 基本構造は単純なシールヘッドで製作は二つで1時間弱でした。図面引きから製作まで含め価格は概ね3万円程の作業となりました。加工が本業ではありませんので、一般の方からは旋盤加工の依頼は受け付けておりませんが、サスペンションに付帯した場合は自社での加工も行います。

 

 

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