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オーバーホール

SHOWAのフロントフォーク、部品を作りました。

 TOTに出る方のフロントフォークを作業中です。

 ショーワのフロントフォークで、CBR929や954、ドカティの916系やモンスターにムルティストラーダ、スズキのVJ23ガンマ、カワサキの初期型Z1000などに用いられているフロントフォークは、スプリングカラーの一部に樹脂部品を使っています。これが試用期間によるものか使用方法なのかは不明ですが、度々割れているのを見かけます。

 そのまま使い続ければプラスティックが割れてしまい、そのカスがカートリッジに入り込み減衰をおかしくするだけでなく、トップキャップとスプリングカラーの位置がずれたりすれば、どのような問題に発展するわかりません。

 そこで、写真のようにアルミで作り直しました。性能が良くなるわけでなく品質保証の部類ではありますが、ライダーが不安なく走れるのが一番優先されるべき事だとの認識から、しっかりした製品を届けるべく自作しています。

 価格は二つで¥10,000です。必要な方は連絡ください。

 

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デザインした段ボールが届きました。

 お客様に喜んで頂くため、これまでとは色々な部分を変える努力をしています。 

 ステッカーに続く第二弾は段ボールです。クリアファイルで擦った揉んだしたデザインを、段ボールにも取り入れましたが、それがいよいよ届きました。

 箱の寸法もリアショックを入れるのに丁度良い大きさで、5mm圧の硬い材質を選びました。それはケチって安い材料にすると、お客様が再利用するときにフニャフニャした感触が不安になってしまうのと、梅雨時の湿気で簡単にフニャフニャになるのを知っているからです。

 逆にあまりに頑丈にして、二層の8mmなどを選ぶと箱が閉じずらくなり、梱包が面倒になります。総合的に判断し、5mm厚の硬い材料が最善となりました。これらの発注は全て梅山が担当し、デザイン以外の一切を任せています。私は細か見積もりを要求し、相見積もりをとるような事はいたしません。第一に品質を優先し、次に納期、最後に価格で選びます。

 このデザイン段ボールも、寸法の種類を徐々に増やしてお客様の使い勝手をよくして行こうと思います。

 

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マジェスティーSにRPMのフォークを取り付け

 当社では珍しく、スクーターのサスペンションを手がけています。

 フロントはRPMのフォークを選択し、ブレーキキャリパーはブレンボです。

 届いたばかりのRPMのフォークはかなり動きがしぶく、このまま車体に組み込んでも楽しい車両にはならないと判断し、全分解することにしました。依頼を頂いたお店の担当者の方とも、状態によっては内部を確認してから組み込んで欲しいとの要望もあり、中を覗きたい私の個人的欲望と相まって作業に入りました。

 一つ一つの部品の精度は悪くなさそうです。インナーチューブの表面処理は少々雑な気もしますが、ヨーロッパの某インナーチューブと比較しても同等なので、価格からすれば十分な仕上がりです。ピストンのデザインは何の見識も工夫も感じられない、ただ穴が開いてるだけといった風ですが、発生させたい減衰力はそれほど強力でないため、あまりこだわる必要もないのかも知れません。

 減衰調整のニードル形状はテーパーのついた針ではなく、先端が球形の珍しい品です。変化率を大きくすることが目的にかと推察しましたが、実際にダイアルを動かすと、それほど大きな変化は感じられませんでした。

 スプリングは二段バネを使い、特段硬くも柔らかくもなさそうです。スプリングレートは不明です。オイルは一般に倒立用と呼ばれる粘度で#5を使いましたが、丁度良い動きを出せました。油面は純正が80mmのところ90mmに設定しました。

 これは殆どのバネに当てはまりますが、製造過程でつく汚れが拭き取られていません。拭き取ることがどれほど良い影響を与えるかは不明ですが、私どもは新品のバネを使う場合でも必ず汚れを拭き取り、圧搾空気で細かい汚れを吹き飛ばします。

 インナーチューブはφ35で、軽く研磨し均しグリスをFGの販売する高価な品にし、ダストシールに少し加工を施して滑らかに動くよう心がけました。カートリッジの内部も丁寧に確認を進め、問題がないかを検証しながら組み作業を行ない、実質は当社の最上級オーバーホール「プレミアム・ライン」と同手順でした。

 これらの組み作業で完成したフロントフォークは、狙い通りの動きを実現できました。自分で組んだのですが、手押しでストロークさせた瞬間、ついつい「ニヤ」っとするほど良い動きをしました。

 リアにはFGの最高峰FFXを取り付けます。この件も追加で当ブログを編集しご覧いただけるようにしますので、興味を持たられた方は期待してお待ちください。

 

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ドカティ1000DSステムベアリングメンテナンスとサスペンションセッティング。

 本日はドカティ1000DSの納車がありました。

 リアのFGは特別に仕様変更を施し、念入りに寸法を測り丁寧に表面を仕上げ、普通のFG以上の滑らかな動きを追及しました。

 フロントフォークはスタンダードラインのオーバーホールでしたが、傷んだインナーチューブを交換するついでに、こちらも表面を均し作動性を上げました。オイルはいつも通りヒロコーです。

 ステムベアリングのメンテナンスも同時に行い、こちらは傷みが少なかったのでグリスアップですみましたが、入念に洗浄を行い綺麗な状態で組み込みを行いました。これは作業者としても楽しく仕事ができるので、お客様にも喜んでいただけると思います。当社のステムベアリング・メンテナンスは、外した部品を超音波洗浄機で洗い流します。ネジ穴なども同時に綺麗になりますし、締め付けが安定し性能も上がります。かなり手の込んだ作業を行うので、価格はメンテナンスで基本工賃は3万円からとしています。ダンパーのオーバーホールと同じく、分解の写真をお客様にご覧いただけるように準備しています。

 写真の車両は水分が入り込み、放っておいたらベアリングが錆びるところだったので、その前に整備できてよかったと思います。試乗してセッティングも行いましたが、とても楽しい仕上がりにできました。このバイクでお客様が充実した時間を過ごしていただければ、当社としても嬉しく思います。

 

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フロントフォークのオーバーホールと、旋盤加工の新境地

 ドカティ・モンスターS4のフロントフォークですが、オーバーホールを終えました。

 リアショックをFGで製作し、フロントフォークもオーバーホールとの依頼でしたが、インナーチューブがかなり傷んでおり、交換を提案し受け入れてくださいました。たまたま新古品のインナーチューブが手元にあり、お客様の予算も考え再メッキや新品のインナーを用意するよりも、目的に合致していたので、その新古品を使うことにしました。ただ大きな問題があり、インナーチューブの長さが大きく違っています。そのまま取り付ければ、インナーの先端がストロークの途中でトップキャップ下端と接触し、恐ろしい事態が起こります。そこで、インナーチューブを短くする改造を施し、純正と同じ長さになるよう加工を行いました。

 手順は簡単で余分な長さ60mmを切り、新たにネジ切りするだけです。母材が何かはわかりませんが、45Cよりは削りやすく表面も整えやすいと感じました。ただし、回転と送り速度を間違うと少々面が荒くなる感じがS45Cと似通っているので、近い材料だと思います。私はアルミ素材は色々と削り試しましたが、鉄系は45C以外をほとんど知らないため、材料までは判別がつきませんでした。

 ネジ切りはかなり楽に進められました。倒立フォークのインナーチューブはブラケットと嵌め合う部分がネジになっており、そのネジ部分は切り上げで出来ています。私の旋盤作業は殆どが独学で、先達の方々の見よう見まねで加工してきました。しかし、ネジ切りは見たことがありませんでしたし、もちろん切り上げの方法は全くわかりません。ですが、ネジ切り加工の経験が増すにつれ、色々と試す中で切り上げの手法もなんとなく見えてくるものです。しばらく前からはそれほど難しいと感じない水準で、切り上げができるようになりました。そうは申しましても、回転は遅めの145回転では自慢にもなりません。自分でネジ切りを行う一番の利益は、オスメスの嵌め合いを確認しつつ削り込んで行けるため、公差を無視して自分が納得できる、シットリとしたネジの回り方を追求できる点にあると言えます。壊れずにしっかり嵌れば、そんな感触は関係ないとわかっていますが、どうせ作るならそこまで神経を使った逸品に仕上げたくなるのが、加工を自分で行う人間の性でしょうか。ついつい追い込んでしまいます。切り上げる際の「シュッ」と手に来る感触もたまりません。

 今回はとても満足のゆくネジの回り具合、感触を得ることができてとても嬉しいのですが、妻が「またネジの話題」と呆れる顔が脳裏をよぎります。

 

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FG、新たな展開。

 お客様に提案しFQEco11定価89、000円の品に、当社が設定した規格を通過するための測定や表面研磨を施した特別仕様が依頼頂きました。

 価格はダンパー本体に追加で10万円弱かかります。ただし、すべて手組みでエア抜きも途中で妥協せずトコトンまで行います。この辺りはプレミアムライン・オーバーホールと同様です。シリンダーやロッド径、シム組の確認、ガス圧からバネ定数とありとあらゆる面で測定を行い、基準品から外れた場合は交換します。

 もちろん車両に取り付けた後のセッティングも行い、納得できなければ取り外して、再度設定変更して組み直しまで行います。

 同様の内容はFZ1フェザーでも依頼頂いており、そちらも同時進行で進めております。こちらは前後オーリンズ仕様とし、タイア、ブレーキパッド、エンジンオイルなど走りに関する部分をすべて私が演出し、セッティングまで含め総指揮を取らせて頂きます。このフェザーは総額70万円の予算を頂いており、セッティングパーツも豊富に用意して最良のバイクを創り上げます。色々と課題も多く、お客様には長くお待ちいただいておりますが、飛び抜けた仕上がりの車両を製作し、提供してゆきたいと思います。

 昔、ホンダエンジンに対する評価の「機械式時計の様な」という仕上がりを、バイクの乗り味にも感じて頂くために、日々最善を考えています。

 

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作業も進めております。

 今年に入り、依頼いただく仕事の内容が変わりつつあり、従来の型にはまった作業では対応できない状況が続いています。少量多品種なのは昔から変わりませんが、その多品種がより多になり、多くなった品の難易度も高くなっています。

 NSRminiのTTxに体重の軽いお子様が乗るため、スプリングレートを15K位の柔らかい品を必要としたため、ベステックスのスプリングをカラーを用いて、使用可能に改めました。

 他方、同じNSRminiのTTxをNS50に取り付けるため、延長のアダプタと取り付け部分のカラー、スプリングシートを製作しました。ビモータに使うパイオリも、当社の得意とする作業です。

 フロントフォークも急に入荷が増えました。YZF-R1、FZ1フェザー、パニガーレ、VTR250、パイオリのフロントフォークをオーバーホール。車両も入ってきて2003年型のオレンジ色Z1000。

 パニガーレのフロントスタンド用変換カラーなど、今日も一日中、何が何だかわからないバタバタした1日となりました。沢山の依頼をいただき、とても感謝しておりますが、納期で各方面に迷惑をかけどおしていますので、なんとかしなければなりません。

 明日はカミさんの誕生日前日なので、家族で入院している父を見舞った後に何処かへ出かける算段です。

 

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特別な作業

 FZ1フェザーのオーリンズリアショックを、オーバーホールと仕様変更で分解作業中です。

 今回のショックは非常に特別な内容です。フロントフォークも含め、車両全体の予算は70万円ですが、その予算の殆どはセッティングに費やされます。見える部分にも当然気を使いますが、それ以上に納車時、乗車時の満足感をどれだけ高められるかを重視しています。当方としても、非常に挑戦しがいのある仕事ですが、お客様の満足のため重箱の隅をつつく作業を続けて参ります。

 

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旋盤回してます!

 切れて骨折した右手中指は、まだまだ本域ではありませんが、親指がかなり使えるようになり旋盤を回せる様になりました。

 本日はネジ切も無事に加工を終え、ドリルやリーマ加工も難なくこなせました。ただ、不自由な面も多々ある為に作業時間が少々かかってしまいます。

 その他には、これまで問題点を発見すると、その場にいる人間だけしか共有できなかったのを、社内ラインで小まめに発信し、伝えるように改めました。社員教育や技術指導にも技術の発展した現代だからこそ可能な手法で、社員に伝える手法を考案出来ました。

 ドカティのストリートファイター、CB1300SF・SC54、ヨシムラカヤバなどを組み上げました。少しづつペースが上がっていますので、どんどん仕上げてゆきます。

 

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課題も山積

 一つ一つの依頼を丁重にこなすのが、当社の基本姿勢です。

 そのため短納期が売りだったのに、以前と比較して少々時間がかかるようになってしまいました。納期も品質の一部と考え、今一度短納期を追求して参ります。そこで納期担当小野寺と綿密に話し合い、お客様への連絡、部品の手配、仕上がり予定を細かく決めるように変え始めています。まだ納得の出来る水準ではありませんが、この努力が実を結ぶ日が少しでも早くなるよう、日々努力します。

 

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