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オーバーホール

ゼルビス

 ホンダ・ゼルビスのリアダンパーをオーバーホールです。

 当社にとっては馴染みのカシメ型です。寸法も一般的な物で、過去のデータを使いながら作業を進めました。スライドメタルはなく、焼結材の多孔構造によるオイル潤滑を採用していますが、長期の使用では確実にロッドが痛むため、ガイドブッシュを入れる加工を施しました。

 カシメ型にもかなり慣れて不要に削らないで済むようになり、オーバーホール回数が1回程度増やせるようになりました。

 これで再メッキのロッドを含め定価で10万円程度、かなり高額です。車体価格と対比するのは空しくなるような費用なのですが、他に手がないので依頼下さいました。昔のカシメ型と違い割と新しいので、ピストンが25mmでNC36(新しいCB400Four)と同じ形状でした。ダンパーの基本性能を変更したければ、シムの組み換えで対応でます。カシメ型のオーバーホールと仕様変更を希望される方は、一報ください。

 

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造っています

 ある方から、しっかりした図面でフリーピストンの製作依頼が来たので、その製作へ向けて必要な刃物と冶具を揃えています。

 その下準備ではありませんが、いま造っているシールヘッドも寸法を厳しく確認しています。表面の仕上がりと、各部の寸法、角Rの取り方などです。

 ドリルで長穴を開ける時に便利な「フリーハンドエアブロー」なる物も手配しました。その他、アッサブの完成バイト、ラジアスゲージ、2mm幅の突っ切り(溝入れ)バイト、中切削用チップ。

 最初の2枚の写真は、13mmのドリルで下穴無し、25mmの深さで穴をあけた際に出たキリコです。ドリルの刃先のすくい角は少なくしてあります。ドリルですくい角が大きいと、抜ける時に食いつきやすい気がします。キリコの排出もこちらの方が良好なので、大先輩の樹脂加工業者さんが削ってくれたドリルを参考に、今も少しづつ試しています。バイトと併せ刃先形状は、常に研究対象です。

 写真のシールヘッドには、ガイドブッシュを圧入する穴があります。ここは以前にもブログで紹介した完成バイトで仕上げましたが、この作業に入る前にバイトの刃先をダイアモンドヤスリで研ぎました。同じ切り込み量、回転数でも見違えるような仕上がりになります。380回転で0.3mm程度は切り込めます。仕上げ用なので、それ以上は使わないようにしています。

 NR無しのとがった形状にしてあります。消耗が早そうなので、こまめに研ぐ必要があるかも知れませんが、中ぐりで一番信用しているバイトです。アッサブのバイトはもっと太くて長い物を用意しました。必要以上に削らないように心掛け、更に精度と仕上がりの良い表面を目指します。

 

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なんでもかんでも

 こちらのダンパーはRS125だと思いますが、それをNS50へ流用するためにオーバーホールを行いました。

 ロッドは毎度おなじみのSGSA14です。なんでもかんでもSGSA14にしているわけではありませんが、汎用性が高い寸法なのも事実です。シリンダー径33に対しては若干太いのですが、減衰調整のロッドを貫通させる構造で軸径12.5mmは細いので、やはり14mmを選択しました。

 今後はFGのFFXにロッド径12mmや10mmを試してみようかと思います。狙いは抵抗の低減と、フリーピストンの動きを少なくする2点です。シリンダーと軸径で差し引きされる減衰にも効果があるのか、その点も興味があります。

 これはFFXがツインチューブ構造により、ロッドに調整棒を通さない事で剛性の確保が容易なので、挑戦できます。さらにシングルチューブ構造は、圧減衰の調整にロッドの体積変化も利用しているため、あまり軸径を補足すると減衰が不足するのでは無いかと考えています。逆にこれも試してみたい項目です。

 

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ブロンコ

 テレビでもラジオでも宣伝を流す、大手中古流通業者様から依頼を頂き、ヤマハ・ブロンコのリアサスをオーバーホール致しました。

 リアロッドに傷があり、説明を差し上げたところ仕上がりの良さを求め、ロッド交換を選択くださいました。かなり高額な作業になりますが、このような決断をされるお店には敬意を持ちます。

 ロッドはSGSAを造り12.5mmから14mmへと大径化し、耐久性を持たせましたが、ピストンとピストンリングに問題を抱える作りなので、ご自分の車両でしたらそこまで詰めれば、かなり良いダンパーに仕上がります。

 ガスバルブはかなり小径な造りに改めましたが、1mmも間違えないので、結構気を張る仕事です。この寸法は、他を見渡しても見かけないので自慢できると思います。

 

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SGSA製作、ネジ切り加工

 旋盤でのネジ切加工にも慣れてきました。

 卓上旋盤でネジを切っていた時は、基本を知らずにただ切り込むだけでしたので、刃先に負担がかかっていたようです。基本を学んだ限りでは、切り込みと同時に横送りで少し前に動かし、前方にずらし刃先の負担を減らすとあり、実際そのように作業を行いましたが、最後は切り込みだけとなり、仕上げ面があまり綺麗ではなかったので、今は最初の切り込みの後、前後方向に動かしチップの消耗を遅らせるとともに、最後の切り込みの後に面を仕上げるよう、1/100づつ前後を削ります。

 ネジの掛かりは多少遊びますが、現物合わせで製作するため売り物程はがたつきません。加工屋さんは精度を求めすぎて通りがきつい場合が多々あり、自作の場合は第一にしっかり通るうえで、程よい掛かりを目指します。

 ハードクロームを加工するのはチップの負担が大きく、一度に大きく切り込めませんが、かなり硬いため仕上がりの面はかなり綺麗です。鉄部分の加工は楽なのですが、ネジ切の場合は未だ表面の仕上がりを語るほど上手に加工できません。熟練工への道は遠いです。

 そのほか、中ネジの止まり穴加工は厳しい寸法では作った事がなく、今後の課題です。

 

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やっと完成、バイクリフトの油圧ジャッキ

 バイクのリフトに使う油圧ジャッキですが、オーバーホールが終わりました。

 同様の品を3セット依頼頂いていたため、残り2セットもこれから作業に掛かります。このジャッキは2つの構造が一体となっています。先ずは台を持ち上げるための油圧ジャッキ部分と、それをエアで動かすピストン部分です。

 ジャッキのロッドはかなり激しい痛みがあったため新造しましたが、組みこまれた仕組みが当社の設備では製作が難しかったために、解決策を見出すのに時間を要しました。ですが昨晩良い発想を得たので、実験を行い問題を解消を確認しました。シールも一つから二つへ増やし、長期間において整備を不要としています。

 エアでジャッキを持ち上げる部分は、シリンダー内壁に大きな虫食いが何か所もあり、シリンダーをステンレスで造りました。

 納期で迷惑をかけてしまったのですが、部品の在庫を揃え、加工方法を開発したことで、今後の依頼にも対応できそうです。油圧機器の修理はどのような物でも対応できるようにして参りたいと考えます。

 

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いろいろ

 菅生でテストを行ったR25用FFX31はやっと仕様が決まり、ベースが出来ました。全日本の菅生で使うかは、チームとライダーに委ねてあります。もう少しライダーに対して明確な利益を享受できればよいのですが、今のところは「旧型と遜色ない程度」と言うのが本当です。

 開発車両のCB400SF・NC39は、アルバイトの矢作を乗せることで、一般の方と同じ目線で意見をもらい、方向性があっているようなので安心しています。ですが、現状はスタンダードから誰でも出来る範囲の変更なので、ここから先のセットの煮詰めと、部品開発が本領発揮となります。

 写真はフォークをオーバーホールした時の、入っていたオイルです。ダンパー開発の方と話した時に、抵抗を減らす事の意味を理解したので、オイルシールとダストシールにかなり大掛かりな改造を施しました。一般のお客様には進めませんが、メンテナンスサイクルを短く取っても乗り味を追求する方には、明らかな変化を感じてもらえるはずです。

 

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リーマ加工、自作バイト

 ハンドリーマをドリルチャックで加えて加工する場合と、テーパーシャンクのマシンリーマで同径の穴を加工した場合を比較してみました。マシンリーマの場合、当社の旋盤では1/100mmほど穴径が大きくなり、実測で6.01mmでした。

 ハンドリーマの場合は、実測で6.10mm以上になる場合がありました。リーマ加工とはいえ、下穴の精度が大きく影響するらしいので、そこも無視できません。塗装でも加工でも、結局は下準備と道具が大きな影響を及ぼすようです。物を知らないと、良い結果は得られませんので、これからも学習の日々は続きそうです。

 DトラッカーのSGSA14(自社製ロッド)を加工していました。圧入部分の削りを、以前はスローアウェイバイト(チップ交換型)を用いていたのですが、今回は自分で削った完成バイトで行いました。卓上旋盤の時は完成バイトが使いやすかったので、そればかりだったのが活かされ、100分台の寸法がキッチリ出せました。今後はシャンク系の大きな完成バイトで、もう少し刃の形状をを研究してみようと思います。

 

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FJR1300のリアダンパーを改造

 ヤマハ・FJR1300の2009年型を改造しました。

 パニアケースを取り付け、時に奥様を後ろへ載せて移動する、ヨーロッパライダーのような使いかたをされるそうで、リアサスの負担が大きく、乗り味の改善提案が欲しいと依頼を受け、対応しました。

 バネは面白い機構を用いています。バネを二種用意し、レバー操作で一方を固定することにより全長を短くし定数を上げます

 主となる長いバネの定数を上げ、荷物満載で二人乗りを基本設定にしました。今後はこのような二人乗りに特化し、安全に快適に、しかし操って楽しい乗り味を追求してみたいと考えて居ます。

 

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ワークスパフォーマンスを改造

 アメリカのワークスパフォーマンスを改造しました。

 インチサイズのロッド、割れてしまうブラダ、交換部品が国内在庫していないガイドブッシュなど多くの問題を抱えています。

 伸び減衰はオリフィスとシムで生み出しますが、圧は球状のチェックバルブをスプリングで押して生み出します。これは呼び方を忘れましたが、よくある方法です。オリフィス径、バネ定数、イニシャル量で減衰を変えられるので、面白い仕組みだと思います。

 昨年開発した、ワークスパフォーマンスのロッドをSGSA14へと交換し、ガイドブッシュとオイルシールはミリサイズを使えるようにすることで、今後のメンテナンス性を向上させてあります。 

 ブラダも、ショーワの製品が使えるようにアダプターを作ります。ブラダは本来の大きさではない為、アダプタ側を微調整して収まるようにしています。

 取り付け部分のブッシュは代理店の在庫がなく、材質も変わったそうなので、樹脂で造りました。樹脂も多くの材質があるので、どこに何を使うかは今後の研究対象でもあります。

 スプリングも塗り直したので、合計で14万円程度かかってしまいました。しかし、今後はメンテナンス費用だけで済み、基本工賃3万円で終わります。

 

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