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ダンパー仕様変更

NSF100のクアンタムを仕様変更、結果は良好

 NSF100用に仕様変更を施したクアンタムが好評だった話は以前に書きました。

 今回のお題はその改造クアンタムを仕様変更を進めた内容を紹介します。

 本体とリザーブタンクのホース連結方法を変えた

 以前はストレートタイプだったのをバンジョーボルトを用いる形状に改めました。このおかげでエア抜き用のアダプタを取り付けられる仕様にしてあります。エアが機械でしっかり抜けるため、ダンパ温度が高くなっても安定した性能を発揮できます。それだけでなく空気がなければ減衰の発生が遅れないですから、レースシーンでは非常に有益ですし、街乗りでも水平な姿勢を維持しやすくなり、乗り心地はかなり改善します。

 スプリングの着脱を容易にする

 当社の旋盤はミリネジ用になっていますが、擬似的にインチネジを切れるように設定してシリンダーヘッドにねじ山を追加、スプリングシートも改めた事でスプリングコンプレッサーがなくてもバネ交換が行えるようになっています。

 ダイアル変更

 以前の状態でもかなり評価は高く、満足していましたがバイクの安定性が強く、アクセルを開けて曲がる場面で少しの違和があったようです。そこでダイアルを二クリック弱め、動きやすくしてアクセル操作に素早く反応させました。

 結果

 模擬レースではありますが、都民サーキットで無事優勝できたそうで、何よりです。これらのデータを基に来年の自社製ダンパー製作に弾みをつけたいと考えます。

 

 

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S1000XRのローダウン

 モトラッド店から依頼があり、S1000XRの前後ショックを改造しローダウンを行いました。

 シート高を30mm下げる

 前後ショックのショート加工でシート高を30mm下げることが出来ました。この程度であれば、スプリング交換やイニシャル量の調整により自然な乗り味を実現できます。

 純正に対する評価はこの動画で確認ください。https://youtu.be/FLWGUwkndEA

 純正のタイア空気圧の変更、ショックの設定変更を行った動画はこちら。https://youtu.be/ISy1ZPpK5ik

 何が言いたいのかと言えば、中間の丁度良い塩梅がなく、硬すぎるか柔らかすぎる印象です。その中間を作り出すために減衰特性を変更しました。
作業完了後に驚きましたが、30mm程度の下げ幅ならばサイドスタンドの加工は不要で、ノーマルのままむしろ丁度良い角度になりました。センタースタンドはコツは要るものの、私一人で上げる事も可能です。

 問題も発生し、解決に向けこれから取り組んでゆきますが、リアショックの減衰切り替えがシステムエラーにより行えない不具合が発生しています。モトラッド様でエラーチェックから原因が判断できれば、解決に向け作業を進めたいと思います。

 

 

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ホンダ S660を試乗しました。

 旧知の方が尋ねてくださり、ホンダのS660を乗らせていただきました。

 ミッドシップは初めて運転しましたが、電制てんこ盛りのおかげで怖さはなく運転できました。

 ショックの基本設定

 バネは柔らかく、ダンパーは必要以上に強いと感じます。直線でザラ付きの大きな路面ではかなりガツガツした印象を受けます。ならば硬いのかと思えばロール量は大きく、つまり旋回のような大きな動きでは沈むのに、素早いショックの動きは吸収できない。それはダンパーが硬い事を示唆しています。

 この仕様でも、グッと一瞬踏ん張る短期的な入力の旋回ではかなり気持ち良いタイアの接地を感じます。問題はこの気持ち良さを感じられる状況が極めて限定的な点にあります。ですからスプリングをもう少し硬め、ダンパーの圧(縮)を抜けばしっとりとした柔らかくも踏ん張るセットにできると思います。

 もちろん、これらは試乗での印象と机上論なので、現実の車両でセットを詰めてゆくのは容易ではありませんが、方向性は大凡正しいはずです。

 サスペンションの認識が間違っている人は多い

 私自身が同様の経験を持つのでよく理解できるのですが、柔らかくよく動くバネに減衰を強めにかければ、しっとりと路面を掴めたりタイアがじっとりと路面に押し付けられるとの考えを持つ人は多いと、経験から私は知っています。しかし、この認識は真逆なのです。

 路面にしっとりとタイアを押し付けギャップを綺麗にイナしたければ、先ずは適度なスプリングを見つけ、そこに対して必要十分な減衰を足して行くのが最適な手法です。仮に圧の減衰がほぼ発生していなくとも、適切なバネがあれば相当程度まともな乗り味になります。

 繰り返しですが大切なのはスプリング

 これまで何度となくしつこく繰り返していますので、耳にタコでしょうが、サスペンションシステムの根幹はスプリングです。前提としてアーム長や構造体の精度、強度は当然の項目ですが、それらが決定された後のショックアブソーバー(スプリングとダンパーの複合体)の主役はバネであり、ダンパーはそれを活かすものであります。

 という事でこのS660は少しの仕様変更でもっと楽しくできそうです。

 試乗した簡単な感想

 タイアはネオヴァです。6MTのターボ車は軽快で低速のトルクも十分な良い仕上がりです。雨の中では前述のサスセットもあり少々浮き足立った感触を持ちます。この「浮き足立った」とは私独自の解釈ですが、タイアと道路の接地面に掛かる圧力が弱く、少しの横力、又は駆動力で横滑りしそうな不安定感を指します。
 実際、フロント荷重で旋回し左から右に切り返す場面でわざとアクセルを強めに踏み込みましたが、リアを振り出しそうになりました。出るのがわかっていたので、直ぐにアクセルを抜けましたが、抜く直前に電子制御が介入するランプが2〜3点灯するのを確認しました。

 ミッドシップの怖さを感じさせない電制を含む車両制御は秀逸だと感じますし、流石は大メーカーです。新車で250万円と聞きましたが、正直値段は安くありませんが楽しい車でした。機会があれば晴れた日にまた乗ってみたいと思います。

 

 

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Ducati F1のリアショック完成

 10月に預かったF1の作業が少しづつ進んでいます。

 リアショックは完成

 オーリンズのリアショックが着いていました。かなり初期の品で、多分80年代後半か90年代初期のモデルです。各部の消耗品を交換し、掃除を行い肝となる減衰設定を変更しました。たまたま余っていた新しいピストンもあったので、交換することにしました。

 厳密にはオイルの通路(ポート)寸法が違うために、それに見合ったシム組を行ってあります。バネ定数は試乗の感触から、オーリンズの設定そのままで良さそうです。実測では7.5Kg/mmでした。

 残すはフロントフォークのカートリッジ化となります。週明けには試乗を行えるように進めてゆくつもりです。仕上がったらまた動画で話したいと思います。

 

 

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クアンタム仕様変更

 先月納品し高い評価をいただいたNSF100用にこしらえたクアンタム。この改造リアショックを仕様変更のための作業を行いました。

 改善点は減衰やバネなのど動的な設定ではなく、使い勝手の面です。スプリングコンプレッサー無しでのバネ交換や、ダイアル操作を容易にするための部品配置。他には本体とリザーブタンクを繋ぐためのホースの取り回しの変更などです。

 私は度々、クアンタムのダンパー組み付け時に問題となるエア抜きの手法を取り上げてきましたが、今回はドレンボルトに加工し機械抜きを可能にしています。

 これらの細かい作業は、来年企画している自社製ダンパーの礎になるはずです。大量生産はできませんので、少量を限定生産となるはずですし販売時期は全く未定ですが、少しづつ進めて行こうと思います。

 

 

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XJR1300の純正ショックの実力

 ここ数回のブログはバイクやサスに関係ない事ばかりでした。そこで動画を題材にXJR1300のリアショックに言及してみます。

 XJRの純正オーリンズはどうなのか?

 https://youtu.be/eJ6WGZB5PT4

 XJR400と1200の初期型は全く違う寸法、外観の品です。調整箇所もイニシャルアジャスターのみ、しかもそれは3段階の大雑把な機構です。
動画内では説明していませんが、このリアショックにも良い面はあります。それはシリンダー径が40mmと大きい事です。ピストンリングも良質な製品にすれば、かなり動きが良くなります。大径ピストンは減衰を強めても破綻しづらいの強みではありますが、ネイキッドのツインショックでそこまで強力な減衰は不要であり、この強みは活かしづらいのが難点です。

 次に1200の後期以降で採用された、ほぼ社外品と同じ見た目の純正オーリンズはどうなのでしょうか?こちらは内部をみた事のある人、または業界関係者なら知っていると思いますが、社外品と同じ部品をそのまま使っています。従って純正と社外の性能差は、部品の質ではなく純粋にセッティング領域の問題です。
 スプリングの硬さ、減衰の強弱、取り付け部分を焼き付けブッシュにするか、スフェリカルベアリングにするのか?そこだけです。

 結論としては1200後期型以降は、改造するに値する基本性能を持ち合わせています。問題となるのは価格です。オーバーホール、スプリング交換、減衰設定の変更、上下ブッシュの交換を行うと社外品が買えそうな金額となり、それでいて純正の見た目ですから、そこまで資金を投入するのであれば社外品を推奨するのが私の立場です。

 O/Hついでにバネ交換と、小規模な減衰特性の変更程度であれば10万円以下で十分に収まりますから、その価値はあります。この辺りはご自身の用途と懐具合で決めるのが良いとおもますが、その判断材料にブログと動画が役に立てば幸いです。

 

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BMW E60のM5 電制ショック

 E60のM5に使われている電制ショックを分解しました

  ZF,Sachsの電制ショックは二輪でも多用されており、分解して内部を見るのは慣れた作業です。今回も多分にもれず同様の仕組みでした。電制ショックの内部機構は同じでもバイクの場合はシングルチューブ(いわゆるガスショック)で、写真のM5やフェラーリのF430等はオイルショック(と言いつつも低圧ガスは封入されている場合が多い)です。

 根幹となるメインのピストン部分でも減衰調整は可能です。これは予算を考えない前提ですが、加工やその他の技法を用いれば、根本的な減衰の基調を変化させられます。

 否。ツインチューブではメインピストンの他にシリンダー底部にセカンダリピストンを備えるのが普通ですから、そちらでも圧(縮み)減衰の調整を可能としてます。

 M5の基本特性はどうなのでしょうか? 

 O/H前の少々ヘタった状態での評価ですが、私には大いに問題を感じます。それはどういう意味でしょうか?

 私が望ましいと考える動きは、伝統的に言われる圧が3、伸びが7(若干の変更はもちろんありですが)の割合です。しかしM5の比率は圧6、伸び3と理想から大きくかけ離れています。特に疑問符をつけたいのは強すぎる圧減衰です。路面の凹凸をくまなく拾い、乗り心地は極めて悪い。


 圧減衰を強めると反応が高まり、ハンドリングに対する車体側の応答姓は良い、だが前述の通りそれは路面の凹凸を逃すという事ができず、なかなか厳しい乗り心地です。ならばこの応答性はスポーツドライヴィングに最適なのでしょうか。さにあらず、荷重を載せっぱなしで走れるならこのセットアップも良いでしょう。ですが掛かる荷重は必ず抜けます。掛け続ける事は叶わないのです。例えば左コーナーから右コーナーへ切り返す時、左コーナーの外輪に掛かる荷重は右コーナーでは内輪になり、縮方向から伸び方向に変化します。これは荷重が抜けるという事です。

 タイアのグリップは幾つかの複合要素から成り立ちますが、ショックが縮む時は荷重は最大にならず、つまりタイアグリップも最大化しません。圧から伸びに転じた時に最大グリップを発揮し、伸びきるまではそのグリップを維持します。つまり圧縮工程で力を貯め、伸び工程で力を発散します。
 だから強い縮み減衰を持っていば短時間で力をため込める反面、弱い伸び減衰では発散が一瞬で終わってしまうため、タイアはグリップを失いやすくスポーツドライヴにも向いていないのです。

 M5は速度が乗る車だからこれが正解なのか?と考える訳ですが、これまでの経験からこの減衰比率では良い結果は得られません。もどかしい限りです。

 学術書ではないので、この文章にも理論破綻があるかもしれませんが、概ねこの通りと受け取って下さい。
 この前提が正しいとすれば、圧の減衰を弱め、伸びの減衰を強めると滑らかな乗り心地としっとりとしたハンドリング、ギャップの走破性を得られます。

 運転技術、育ってきた環境、タイア、車両の状態で減衰比率は変化しますが、根本を考え直す必要があると思います。これを理想的に体現しているのはMarcedesBenzです。このメーカーは私の理想と合致しています。
実はBMWも近年、メルセデスのバランスに近づいています。私の兄の乗るF30(3シリーズ)、G30型の5シリーズなどです。

 もし、このM5を仕様変更したければ純正電制サスでも可能です。純正は分解不可能なカシメ方ですが、これを分解可能に改めた上で、減衰を変更します。価格は非常に高額になり、安く見積もって一台分で60万円。高いと100万円はかかりますが、一生乗れる最高の一台に仕上げたい欲求に駆られています。

 内装は5シリーズだけあり、所有欲を満たしてくれます。それに加えV10エンジンはF1を彷彿させるメカニズムですし、この車を突き詰めれば最高に楽しそうです。私はE46の318Ciに乗っていますが、5シリーズやEクラスを街乗りで楽しめる仕様に改造して、いつの日か大人のスポーツセダンを作りたいと夢想しております。

 

 

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SOQIのフロントフォーク

 V Max用のフロントフォーク

 SOQIのフロントフォークを依頼いただき、オーバーホールを行いました。オイルシール、スライドメタルなど消耗品は問題なく入手可能です。仕様変更も行えますので、乗り味を変化させたい場合にも対応いたします。

 インナーチューブのコーティングは長期使用で剥がれるため、再メッキが可能ではありますが、ゴールドコーティングは倒立のアクスルブラケットの脱着も伴うので13万円程度かかります。

 オーバーホールの価格自体は、消耗品や消費税を含め5万円程度から可能となりますので、必要な方は申し付けください。

 スプリングは

 スプリングは2段バネを採用しています。元来、インナーチューブ径が40mmの車体に43mmインナーの倒立フォークを採用するのは無謀と言えますが、スプリングレートや減衰、ステムの剛性バランスを整えれば纏まるかもしれません。
 Vmaxの依頼はこれまでになかったので、もしセッティングで悩む方がいらっしゃるなら、最高のセットを一緒に作り上げたいと思います。

 

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セカンダリピストンの意味

 オーリンズのセカンダリピストンを例にあげ、何のためについているのかを解説します。

 https://youtu.be/hW_s0LJBsM0

 流体が穴を通過する時、速度が倍になると抵抗は二乗となるために、ダイアル調整で減衰を決めると、ある速度域ではピッタリでも大きな衝撃を受けるとオイルロック(注射器を強く押し出すと硬くて動かない、有名な実験を想像してください)が発生し、サスペンションがほぼ動かないという状態になり得るのです。

 そこで、環状隙間(丸穴と針の先端の隙間)だけでなく積層弁(いわゆるシム)をのせたピストンを用意し、オイルロックが発生した際は、積層弁側にオイルを逃し適切な減衰を発生する様な仕組みが、セカンダリピストンの役割です。

 道路で説明すると、幹線道路が渋滞を起こしたのでバイパスへ逃げるとスイスイ流れてるのに似ています(現実はバイパスもびっちり渋滞していますが)。

 セカンダリピストンはしっかりしたサスペンションメーカーであれば、当然の装備です。車両メーカーに純正採用されるダンパーではここを簡便なチェックバルブとする場合もあります。

 何かしらの参考になりましたでしょうか?仕組みに興味がありましたらYouTubeのコメント欄から質問ください。

 

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選ぶべきリアショックの種類とは?

 オーリンズのカタログを題材に、どの様なリアショックを選ぶべきなのか?を考察します。

 何が適切かは人によって違う

 当然ですが個人の嗜好、車種、目的により何が最適かは変わりますので、ご自分に合うかどうかを判断ください。

 価格で選ぶなら?

 S46ER1などのバネと伸び減衰の調整が可能なモデルです。調整箇所が少ないのですが、価格は安めです。しかしリアショックの基本はスプリングレート、ダンパ自由長(長さ)、バネと減衰の比率で決まりますから、それらがしっかりしているのであれば、問題ありません。

 少し性能を追い求める

 上で紹介した、バネと伸び減衰の調整可能なモデルの次に何を選ぶのか?との問いには追加で車高調整が可能な品を選ぶべきだと考えます。末尾の品番にLが追加されるモデルです。このLとは車高調整が可能との意味です。スプリングと伸び減衰が調整できて車高まで変更できるのであれば、照準を絞った設定を作り出す事ができる様になります。

 最適化を狙う

 上記の調整機構があれば、普通はほぼ問題ありません。しかし、微細な調整を望むのであれば圧の減衰調整も付与したくなります。倒し込みのシットリ感や路面の凹凸を乗り越える際の突き上げを緩和できる様になります。品番にCの文字がつきます。

 オーリンズであれば価格は10〜20万円超と幅広い設定です。同メーカーは一車種で複数の製品群を持つ訳ではなく、メーカーが最適と考えるダンパー形状しかないのは寂しいのですが、自分に合った品かどうかを考える際の参考にして頂ければ嬉しく思います。

 当社は設定のないモデルでも、作り上げる事ができます。使えそうな形状を選び定価から10〜20万円程追加になりますので、総額は20〜40万円にもなりますが、相応の価値はあります。高いのですが興味のある方は是非連絡ください。
 この内容は動画にするつもりなので、アップしたらリンクを貼りますので、どうぞご覧ください。 

 

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