ホーム>SACRED GROUND STAFF BLOG>ダンパー仕様変更

ダンパー仕様変更

SR400のリアショック完成、かなり好感触でした

 昨日完成したSR400用のグランドツインを試乗しました。

 横浜へ行く予定があり、丁度良いのでそのお供としてSRで行きました。150Kmの道のりで多くの収穫がありました。昨日、車体へ取り付けた限りでは少々柔らか過ぎるように思えましたが、走ってみるとスプリングイニシャルが若干多く、張りの強い印象です。

 そこでイニシャルを抜き、フワッと動くようにすると、今度は伸びの減衰が強い印象。なので二段ほど弱めると極めて心地よい乗り味を得る事ができました。柔らかく沈み柔らかく伸びる(戻る)この動きは街乗りやツーリングにおいて極めて有効です。疲労を最低限に留められる良い仕上がりだと感じました。

 しばらくその仕立てで走ると、別の事が気になります。減速や旋回時にリアの伸び上がりが強く、舵角がほんの少し付き過ぎるし後ろから前への重心移動が大きくなり過ぎます。
 そこで二段緩めた伸び減衰を、一段強め走行すると良い均衡が保てるようになりました。操舵角度。加速から減速への緩やかな重心移動。ギャップの走破性と収束性は極めて高次元です。

 セカンダリピストンを備え、アルミシリンダを採用するオーリンズ・グランドツインはSRのような軽量で小排気量にこそ強みを発揮すると確信しました。

 XJR1300とSRで重ねた試験により、公表はされていないが実は改訂版と言えるほどの変更を受けたグランドツインの減衰設定をある程度把握する事ができました。これにより四気筒のビッグネイキッド、モトグッツィV9のようなトゥラディショナルな二気筒それにSRのような軽量車両もものに出来ましたので、今後は如何様な依頼にも答えられます。

 

2021127234354.JPG

SR400のリアショックを作る

 XJR1300の余っていたリアショックを使い、SR400のショックを作りました。

 代理店との約束があり、正規部品のみを用いて作り上げました。価格は正直安くありません。グランドツイン¥168,000(税抜き)にスプリング交換と減衰設定変更を行いますから、25万円程は必要になります。

 今回は当社で誤って傷をつけてしまったショックを用いて、アウトレット的に少し安く済ませられました。

 長さ、減衰設定を400ccに合わせて作り込みます。グランドツインを軽量・小排気量向けに仕立て直すのは初めてのことですし、一般にもそのような変更事例は少ないので情報のないところから始めまました。
 スプリングレートはオーリンズの設定を踏襲しています。しかしスポーツ走行を前提とするなら違うレートを選ぶと思います。減衰の設定もフロントを純正で進めるなら動かす方向で考えなければまとまりません。このグランドツインを使う最大の利点は低抵抗による動きの良さと、コンプレッションアジャスタに採用されるセカンダリピストンで、大きな衝撃をしなやかに受け流す事にあります。

 この利点は軽量・小排気量にとっては極めて有益です。写真の状態はとりあえず一発目のセットであり、この後の試乗を行い確認し減衰設定とスプリングのインシャルなどを見直します。気にいらなければ再度分解して設定変更を重ねます。

 楽しみです。

 

 

2021126223549.JPG2021126223715.JPG2021126223747.JPG

CBR1000RR-R/SPの試乗動画

 https://youtu.be/ffCNE6KOeJI

 CBRを試乗した印象を動画で話しています。

 このブログでは要約して説明差し上げますと、純正のサスセットはリアの車高が極めて高く、サーキットであろうが街乗りであろうが全く良い部分を「私には」感じ取れませんでした。
 個人の感想・・・などと言い訳をする気はございません。動画よりも影響力のないこの場の勢いもあり、遠慮会釈なく吐露すれば良い面を見つけられませんでした。無意味に高いリアの車高により、十分に動かないリアショック。反対に重量が載り柔らかく感じてしまうフロントフォーク。

 街乗りを無視したスーパースポーツであったとしても、前後の車高が合っていなければ十分な旋回性は発揮されません。

 リアのローダウンリンクを取り付けた状態で走行したところでは、ややリアの低さを感じつつも純正より車体を動かしやすくなります。

 純正のリアショックは車高調整機能が足し引きできる良い調整位置にあります。0点から±できるのです。スプリングイニシャルも引ける位置にあります。つまり全体としてリアを低くできる設定なので、ホンダはリアの車高が高過ぎると自覚しているのかもしれません。

 車高を整えるとガラッと印象が変わり、乗りやすいバイクになります。経験と技術を持つメーカーは狙わない限り、変な設定の車両を作る方が難しいはずです。基本設定を間違っていなければ、前後ショックの仕様変更など造作もない事ですから、良質な旋回性を持つ楽しいバイクに仕上げるのは難しくなりません。

 一番気になるのは、メーカーが車両を作る基準はどこにあるのか。その点です。多様な要素を盛り込み、安全基準等を満たすのは容易ではないと少しは察しますが、それにしても各メーカーの初期設定には疑問符を突きつけたくなるのも事実。文句を言ったりバカにする気は毛頭ありません。ただ、メーカーの基準とは?を模索し納得できる答えを探してみます。

 その他にはライディングポジションに対する疑義もあります。異様に開いたハンドルがそれです。強力な減速に耐えるために幅広なハンドルが有益なのは十分に理解できますが、あまりに開いており15分程度の試乗でも疲労を強く感じます。
 極めて高い位置にあるステップバーは、深いバンク角を確保するというお題目があるなら理解できます。しかしハンドルの開き角は理解に苦しい。マルク・マルケス選手がそのようなポジションを好むからと、疑いを持たずにそのまま採用した。と邪推したくなります。

 厳し事を連ねましたが、税抜き250万円以上もする車両であれば車両運動や乗車姿勢という極めて基本的な部分くらいはしっかりと造って頂きたいと感じました。

 エンジンの出力特性も6千回転から排気バルブが急激に開き、ターボエンジンのような扱いずらさがあります。これはモード設定で変更できるかもしれませんから、次回の試乗で試してみます。
 ですが、先述の様な特性を設定することの意味はどこにあるのか?かつての2ストロークを彷彿とさせる演出のためかもしれません。私にはチープトリックに思えますが、楽しめる方がいるとすれば面白い演出とも言えます。初心者が乗る事を意識するならもう少し穏やかな出力特性が望ましいと感じました。モード設定でアヴァンギャルド(前衛)とかファン(お楽しみ)ライドにして選択肢として加えておくなら、面白そうです。

 という事で厳しい事を多く書きました。では良い面はないのか?と問われれば、あります。それは前後ショックの動きはとても良い。スプリングレートもフロントはやや硬いのですが、減衰設定とイニシャル量、トップアウトスプリングとの兼ね合いなどが良い状態です。リアショックも車高を変えて行けば動きがよくなり、大きな設定変更を必要としないと思います。

 ポジションは酷評しました。しかし、それは改善すれば相当に高水準な車両に仕上がると確信しています。ハンドル開き角の適正(乗り手に合わせる)化とステップ位置をやや下げ、楽に体を動かせる様にして、前方に行き過ぎないようタンクカバーで補正するなら楽しくなりこと請け合いです。

 ステップが上にあるとバンク角は大きく取れます。これは良い点です。ただし、ステップとシート座面が近い場合、当然足の曲げはキツくなります。そうなると下半身への負担が大きくなり、体を鍛えていない一般ライダーは負担が大きくなります。
 この事は深く腰を落とした状態から立ち上がるのか、少し腰を落とした程度から立ち上がるのか。これを試せば足の負担は理解いただけます。サーキット専用の車両ではありませんから、この部分を考慮しステップ高を決める必要があるはずです。件のCBR1000RR-R/SPはスポーツライディングに焦点を定め、街乗りやツーリングは考慮しない高さです。それ自体は割り切った仕様として好感が持てます。
 疲労が気になる方は何らかの手段でステップ位置を下げれば、かなり快適になるはずなので一考ください。

 ローダウン化を終えたら、前後ショックの作りや乗り味の更なる上質かについて書き記しますので、気になる方はまたご覧ください。

 ※長文のため確認不足による誤字脱字があるやもしれませんが、容赦ください。

 

 

202112523738.jpg

 

電子制御を少しづつ解読してゆく

 オーリンズの電子制御ユニットを分解しました。

 昔この部分をバラしたことはあります。知識のない私はそれが何かを理解していませんでしが、昨年まで当社で働いていた金岡に見せたところ、ステッピングモーターだと判明しました。

 電子制御サスの流用が進まない理由の一つに、アナログと違い調整ダイアルを変更できない点にあります。ユニットをアナログ式に改めるのは予算の面から非現実的です。

 この電制ユニットをバイクのCPUを通さずに調整できるようになれば面白いと考え、それらの解読をはじめました。メーカーが設定する最小単位よりもさらに微細な減衰設定ができれば、面白さは倍増します。

 これらを進めて行けば自作電制ユニットでリモコン操作や、さらに進めば走行中の制御も考えられます。

 そのためにも近日、BT1100にロガーを取り付けます。やるやる詐欺の面もありましたが、ようやっと使う機材などが決まりましたので、早々に着手します。

 将来のための投資ではありますが、必須の項目だと考えますので次回の報告(どれほど先になるかわかりませんが)を楽しみにしくて下さい。

 

 

CBR1000RR-R 基本特性を考える

 2020年型のCBR1000RR-Rを試乗しました。

 純正状態とTSRのローダウンリンク取り付けた二種類です。
 純正はリアが高く、フロントは低い。前後ショックにおけるバネの硬さは良さそうな印象です。がリアが高いのでフロントの存在感ばかり目立ちます。そうは言ってもリアスプリングが硬い訳ではなく、車高の問題からフロントへ重量が偏っておりそれが影響し、リアの存在感が希薄にさせています。
 なぜそれが分かるのか?ローダウンリンクを入れて走ったからです。リアを下げて走るとしっかり動きます。しかしながらその状態では旋回性能が下がり、気持ちよく走れません。なぜか?リアが少々下がり過ぎているのだと思います。

 リアを20mm(リアアクスルの垂線上)下げるのであれば、フロントは(同)20〜25mmとリアよりも大きく下げる必要がありそうです。

 近日、これを試し兵庫県へ納車へ行きたいと思います。

 

 

2021118164052.JPG2021118164112.JPG

 

XJR1300のオーリンズを分解

 先週の土曜日にテストを行ったXJR1300のオーリンズYA413ですが、今週もテストを行います。

 その内容は動画で話しておりますので、よろしければご覧ください。 https://youtu.be/Lwv_KLdaiDM

 今回、減衰設定を行うために分解し驚きました。これまで30年間使い続けてきたピストンのデザインが変わっています。シムの組み方も当然の如く違っておりました。極めて面白い組み方で、乗車感覚とシム設定を見ると得心です。なるほどこの設定だから、動画で話しているような大きな衝撃を乗り越えた際の滑らかさがあるのだと、納得しました。

 とりあえず、伸び圧の設定変更を行います。成功して失敗しても大きな収穫を得られますので、土曜日の試乗が今から楽しみにです。

 

 

2021114204410.JPG

試乗車ZX-10R

 2017年型のZX-10Rが車検を通り、開発・試乗車としていよいよ実走が可能となり、走り出しました。

 昨日、S1000RR(初期型)とCBR1000RR-Rと乗り継ぎました。ライディングポジション、エンジンの低回転からの出力特性などは3車で一番しっくり来る印象です。

 前後ショックは大いに問題があり、特にフロントフォークは主スプリングとトップアウトスプリングの比率が悪く、二段バネにありがちな使えるポイントが極めて狭い一点に絞られ、とても使い勝手の悪いセットです。

 リアショックは純正そのままでもなんとかまとまりそうな雰囲気は感じますが、しかし極端にセットのズレたフロントを仕立て直した後で、しっかり問題点を洗い出す必要があります。

 1月中にそれらを順次進め、仕上げてゆくつもりです。BFFの仕組みはGSX -R1000で熟知しておりますので、シム組、バネ特性を作り込んで試乗車として短い期間ですが皆様に触れて頂きたく思います。

 

202118231242.JPG202118231311.JPG

S1000RRの試乗評価

 昨日はS1000RR,ZX-10R,CBR1000RR-Rの試乗を行いました。

 試乗の印象は、エンジンはかなり穏やかでオートシフターの反応がかなり上質。ポジションも概ね良さそうですが、前後ショックはあまり作り込まれた印象持ちませんでした。
 前後ショックの作り替え、交換とセットアップでライダーの思い通りに動く、上質な車両になりそうです。

 以前は感じなかったのですが、今回の試乗では舵角のつき方が特異に感じました。ハンドルが切れ過ぎます。これはステムオフセットが大きすぎる際に起こる現象です。
 サーキットを走ったことのある2型では感じなかった現象です。一応簡易測定を行い、今後の判断材料にしますが、40mm位あるのではないか?と疑うほどに切れます。

 これは車両姿勢、サスセットも色濃く反映される部分なので、明日、試乗しセッティングを詰めて解消を狙ってゆきます。

 

 

202118225151.JPG202118225214.JPG

S1000RR

 S1000RRの前後ショックが仕上がり、近日試乗をおこないます。初期型のS1000RRをフォークカートリッジをBitubo、リアは純正改造でセッティングを進めてより快適な乗り味を作り出すつもりです。

 今回のフォークスプリングはBituboの設定は良かったのですが、純正のリアショックはスプリングレートが少々硬く、それ以上に減衰の設定に大きな偏りがあります。伸びと圧の工程切り替えで影響が出ない様にする仕掛けが入っていましたが、それがせいで圧がキツくなっており、硬いスプリングレートと合わせてガサツな動きをします。それを解消するためのシム組を進めました。

 その試乗の印象も近日ブログと動画にまとめますので、お待ちください。

 

 

XJR1300のオーリンズ比較

 XJR1300は純正でオーリンズを採用しています。

 しかし社外品でもオーリンズの設定があり、そこには当然「純正と社外品で差はあるのか?」との疑問が生じますそれを解消すべく純正オーリンズと社外品を直接比較してみようと考えました。

 テスト車両は当社でオーバーホールを行い、スプリングと少しの減衰変更を施してあります。スプリングが同じなのは比較するに好都合です。減衰は少しの変更だけですが、トコトン詰めた仕様ではありません。バネ以外は純正の風味を色濃く残してあります。

 改善したとはいえ、純正ベースと社外品とでどれほどの差があるのか?私自身はこれらの疑問に対して明確な答えを知ってはいますが、今回の直接比較で新たな経験ができれば幸いです。

 

 

20211217340.jpeg

ページ上部へ