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ダンパー仕様変更

VT250 SPADA

 筑波サーキットを走るお客様から依頼頂いたFGが完成しました。

 VT250スパーダ用です。価格と性能の均衡を考えFQE11を勧めました。理由は46mmシリンダー、トップアウトスプリング、エア抜き穴のあるフリーピストンを採用している点に代表されます。

 以前にも埼玉のバイク屋ZERO様に依頼され製作したため、内部のシム組などは把握していので、納期は掛かりましたが、製作にはそれほど時間を要しませんでした。リザーブタンクを備えたFQTシリーズも製作可能ですが、タンクの配置は個別対応致します。

 FGはパイオリを基に独自部品を盛り込み、自社製品として販売していますが、細部には小規模な会社らしい仕上げの甘さがあります。ロッドの写真に見える、オイル通路の口周辺の面取りがされておらず、スライドメタルやシールが組み込み時に傷みます。その個所をこちらで仕上げ加工を施し、足りない部品は当社で製作し、更に品質を上げます。そのため、価格は張りますが、ご自分だけの一品物になりますので、仕上がりを楽しみに買っていただけると嬉しく思います。

 

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楽しいバイクを造る為に

 ドカテイのモンスター400を調整しました。

 調整機構はリアのイニシャルだけしか動かせないので、フォークのイニシャルを掛けるためにMCナイロンでカラーを製作しました。13~15mmが狙いどころだと思いましたが、乗り手と使い方を考慮して10mmとしました。

 試乗した感触はフォークの動きが極めて速いので、本質的にばね定数を上げると同時にダンパーを効かせる必要がありますが、変更点を最小限にとどめるにはカラー追加が一番安価に済みます。

 モンスターは車格も丁度良く、乗り味が楽しいと思います。初期型の900モンスターを所有していた身としては、少々思い入れのある車です。しかし、400はタイアサイズや車重、トルクなどを考えると600ccは欲しい気がします。それならもっと楽しくなりそうです。

 旋盤のアダプターとチャックの芯出しを行ったので、ブレもなくなり綺麗に仕上がりました。チップも先端のRを0.2と0.4それに0.8を試し場面によって使い分けます。基礎的な機械加工の知識がないので、実践から学んでいます。

 

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NSF100のリアサス改造

 広島のHASEC、長谷川さんから依頼のあったNSF100の純正リアダンパーを改造しました。

 伸びの減衰が足りずにダイアルが最強付近になるのは、良くある状況ですがじっくり観察した結果、調整ダイアルのニードル形状に問題があると判断し、自作しました。

 これで一度乗ってもらい、ダイアルが何処で落ち着くか結果を待ち、再度テーパー角やニードル径を再考します。その後シム組み等の根本的な部分を見直す予定です。

 

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BT1100bulldogのFG

 私も乗っている、イタリアヤマハのBT1100bulldogのリアダンパーが届きました。

 FGのFQE11のサスペンション交換は、形状が同じなので難なく行えます。ノーマルのイニシャル調整だけと比較して、車高調整に伸び減衰の調整がついています。これにより、車両のキャラクターを大きく変えられるので、より好みへと近づけます。車体パッケージを考える際は、イニシャル調整と伸び減衰の調整があれば大抵事足ります。欲を言えば車高調整があると、更に微細な領域へ入っていけます。

 定価¥99,000と同クラスでは比較的高めの値段設定ですが「安くて良い」ではなく、「高いけどとても良い」を目指した製品なので、きっと満足いただけると思います。その際に車両を持ち込みセカンダリデザインを体験してもらえれば、より楽しいバイクにできます。時間を都合してでも是非お越しください。

 

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普通の人でも理解できる

 先週の土曜日に入車したCB1300SF・SC54ですが、持ち主の方は一般的なライダーでした。

 本人が仰るには街乗りとツーリングが主で、稀にサーキットを走る。サスペンションのダイアル等は触ったことがない。などサスペンションに対する造詣が深いとは、到底言えない方でした。

 いらした時の車体はフロントがとてもしっかりした感触で、リアはパッパッと動き前後のサスペンションはちぐはぐでした。リアをFGに交換しいくらかセットを変更した後で、リアサスがだいぶまとまった為、フロントフォークの変更を施そうと数値を確認したところ、伸び減衰のダイアルは最強でした。このCBのフォークは伸びを変更すると圧も同時に変化しますが、最強付近ではその変化量も顕著です。

 そこでダイアルを一回転抜き伸びも圧も抜くことで、軽やかな動きを演出してバイクが「グゥー」や「パッ」ではなく「スイー」と動くようになりました。セッティングに必要なのは、個々のダイアルをどのように動かすかではなく、どのようなバイクを造りたいか、です。同じCBでも街乗りだけか、峠道を楽しく走りたいのか、サーキットを主にするのかで、車体の仕上げ方が変わってきます。従って自分の使い方をしっかり認識したうえで、変更を施せば動きがしっかり理解できるようになります。

 仕上がったCBは交差点で安心して曲がれ、コーナーも安定して走る、信頼感と安心感のある車に仕上がりました。ここで持ち主の方に試乗した感想をもらいましたが、「交差点でタイアが路面から離れない感覚があり、他の場面でも乗りやすく、違いがしっかり分かる」との事でした。

 このように明瞭なコンセプトを車体にしっかり落とし込めば、自分は良くわからないと思っている方でも、変化を感じ取る事できると考えています。今回はその良い事例となりました。ダンパーにも良し悪しがあり、FGはとても良い品だと思いますが、純正でもほかのメーカーでも乗り味に対する明確な指針を持てば、好みに仕上げるのは可能です。

 当社の車体パッケージにおけるデザインを感じて頂き、ご自身のバイクライフに活かしてもらえれば幸いです。

 

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SC54のリアロッド

 昨日のお昼頃に、CB1300SFのリアダンパーロッドの量産品が完成しました。ごく一部に手を入れる必要があるのですが、ほぼ完成品で直ぐに使える状態です。

 初期の10本が完成し、この後また第二ロットが仕上がってきます。新しい製品を作るたびに、喜びを感じます。

 単価¥14,000で、保証期間が9ヶ月と長く推奨している部品です。

 

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CB1300SF,SC54にFGを取り付け

 府中にお住いのお客様が昨年末に購入頂いたFG・FSM11がようやく届き、取り付けを行いました。届いたダンパーは分解して内部を確認し、オイルシールを交換してからヒロコーのオイルでくみ上げました。

 今回は純正ダンパーの下取りと取り付け作業も含め、わざわざ府中からお越し下さり、嬉しく感じます。その中で、車両を前にパッケージングやサスペンションセットの方向性を、どのように打ち出すかなどを話させてもらいました。

 お客様はサスをいじっても良くわからないと申されましたが、リアサスを交換し、ダンパーセットを変更した後にフロントフォークのセットも変えた車両に試乗したお客様は、開口一番「変わっている、良くなった」と仰りました。

 バイクに求める運動性を、どこをどのように変更すればたどり着けるのか、パッケージングに対する方向性を打ち出す(乗り味に対する)デザインディレクターとしての仕事を意識して、セットアップを進めました。

 

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XJ6Nに試乗、ローダウン24mm

 近所のバイク屋ライダースさんの依頼で、ヤマハXJ6Nのリアダンパーを短くして、リアサスペンションをホイール垂線上で24mm下げました。

 くみ上げた車両を試乗の際に当社へ寄ってくださったので、私も試乗させてもらいました。

 フロントは突き出しで対応しています。第一印象は、とても素性の良い車だと感じました。サスペンションの問題ではなく、エンジンの搭載位置や重量バランスが好印象です。そのうえでサスペンションに目を向けると、リアの伸びが相対的に強めな、軸がリア寄りの安定志向な車です。フロントは昔ながらなの仕様で、それ以外の個所はとても上手にまとめています。

 個別にみると、リアダンパーはバネと減衰のバランスが良く、スポーツ走行ならば、体重が70kg程度だとセット長を4段目辺りが基本になりそうです。他にダンパーを短くする際に分解してメンテナンスを行いました。ガスバルブの増設と、一番重要なエア抜きアダプタの接続部を設けました。

 ライダース社長も開口一番、「リアサスが滑らかで全体のバランスも良い」と仰いました。ヒロコーのオイルも動きを変える大きな一因ですが、エア抜きの機械化はかなり効果的です。

 フロントフォークは強くブレーキを効かせると不安を抱くような感触で、スピードの出し過ぎには気を付けたいセットでした。しかしそれ以上に問題なのは片押し2ピストンのダブルディスクを採用したブレーキシステムに、16mmピストンのマスターシリンダーを採用している点です。ヤマハはマスターが大きめなので、XJ6Nもその伝統を受け継いでいました。この設定のせいで、とても柔らかいフロントフォークに全く連動しないブレーキレバーの握り代は、バイク全体の質を大きく落としていると感じます。大きくても14mm、1/2マスターが一番合いそうです。しかし、メーカーはエア噛み時の安全性を考慮に入れているのかもしれませんので、全てを否定するわけにもいきません。

 理想はフロントフォークにSGCF(カートリッジキット)をつけ、リアにはFGを付けるとより好みになりそうです、伝統的で過去の知見に基づいた見識のある車両だと思います。価格も高くないので、買って損がないどころか勧めたい一台でした。

 

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XJ6Nに試乗、ローダウン24mm

 近所のバイク屋ライダースさんの依頼で、ヤマハXJ6Nのリアダンパーを短くして、リアサスペンションをホイール垂線上で24mm下げました。

 くみ上げた車両を試乗の際に当社へ寄ってくださったので、私も試乗させてもらいました。

 フロントは突き出しで対応しています。第一印象は、とても素性の良い車だと感じました。サスペンションの問題ではなく、エンジンの搭載位置や重量バランスが好印象です。そのうえでサスペンションに目を向けると、リアの伸びが相対的に強めな、軸がリア寄りの安定志向な車です。フロントは昔ながらなの仕様で、それ以外の個所はとても上手にまとめています。

 個別にみると、リアダンパーはバネと減衰のバランスが良く、スポーツ走行ならば、体重が70kg程度だとセット長を4段目辺りが基本になりそうです。他にダンパーを短くする際に分解してメンテナンスを行いました。ガスバルブの増設と、一番重要なエア抜きアダプタの接続部を設けました。

 ライダース社長も開口一番、「リアサスが滑らかで全体のバランスも良い」と仰いました。ヒロコーのオイルも動きを変える大きな一因ですが、エア抜きの機械化はかなり効果的です。

 フロントフォークは強くブレーキを効かせると不安を抱くような感触で、スピードの出し過ぎには気を付けたいセットでした。しかしそれ以上に問題なのは片押し2ピストンのダブルディスクを採用したブレーキシステムに、16mmピストンのマスターシリンダーを採用している点です。ヤマハはマスターが大きめなので、XJ6Nもその伝統を受け継いでいました。この設定のせいで、とても柔らかいフロントフォークに全く連動しないブレーキレバーの握り代は、バイク全体の質を大きく落としていると感じます。大きくても14mm、1/2マスターが一番合いそうです。しかし、メーカーはエア噛み時の安全性を考慮に入れているのかもしれませんので、全てを否定するわけにもいきません。

 理想はフロントフォークにSGCF(カートリッジキット)をつけ、リアにはFGを付けるとより好みになりそうです、伝統的で過去の知見に基づいた見識のある車両だと思います。価格も高くないので、買って損がないどころか勧めたい一台でした。

 

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ジウジアーロに学ぶ

 ピニンファリーナに在籍し、現在はKEN OKUYAMA DESIGNの代表奥山清之さんの言葉の語源がイタルデザインの創設者ジウジアーロさん(イタリア語読みではジュジャーロ)にあると知り、その考え方に刺激を受けています。

 デザインは単に形を考えるのではなく、製品の購入対象を想定し、そこからエンジン、乗員数、価格、形などの全てを「パッケージ」としてまとめるのがデザイナーだとする考え方です。更に機能性と製造に置いてのコストにも責任があると思います。

 今年の当社のキーワード「車両パッケージ」をかみ砕くと、1・車両を 2・誰が 3・どのように 4・使いたいか この四つに関連性を持たせ一つのコンセプトを作り上げるのがパッケージングです。それらをまとめ上げる仕事を当社では、メーカーを第一デザインととらえ、第二のデザインという意味を込めてセカンドデザイン( il Secondo Disegno motocicletta o macchina)と呼ばせてもらいます。そのセカンドデザインのコンセプトを少しづず理解してもらい、二輪、四輪問わずに乗り味を販売店のスタッフとエンドユーザー様一体となって完成させる楽しみと喜びを広めたいと思います。

 10年間考えた言葉の意味をやっと理解し、人に伝えられるレベルまで到達し今後はデザインディレクターとしても活動してゆきます。

 

 

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