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2022年1月

CB1000Rってどんな車両なのでしょう?

 実はCB1000Rの現行型は見た目がかなり好みです。

 プロアームに思い入れはありませんが、タンクやフレームの形状が好ましく感じます。伝統的なネイキッドではないもののMT-09やZ900、Z1000にGSX-S1000などよりも普遍的な印象を持っており、それも好みです。
 どちらかといえばCB1300SF/SBのSC54よりも全体的に好きなのですが、市販状態では大きな疑問符を持っています。

 それは車高です。
 シート高が高くて不満を覚える方は多いようですが、そのためだけにリアのローダウンを提唱していません。それ以上にリアを下げる事で車両の操舵性が非常に穏やかで安定した上質な物へと変貌するため、リア・ローダウンを提唱しています。
 それだけでなくリアは下げる一方でフロントを上げれば驚くほど効果的です。

 結果、フロントはやや高くしながらも、リアを大きく下げる。車高自体はそれ程下がりませんが、車両の重心は大きく後ろへ移ります。そして重心高が下がります。
 こうする事で、やや先進的で前衛的だったCB1000Rの操舵性は伝統的なリアタイアに重きを置いたハンドリングへと変貌します。

 新車状態のハンドリングに好感を抱く方には無理に薦めるものではありませんが、高速走行での落ち着きのなさ、何気ない加速時にリアからのスリップダウンを経験した、又は、少し速度域の高いところから減速倒し込みでフロントから転倒した経験がある方は、上記の内容をご自分の経験に当てはめて頂ければ解決の一端が見えてくると思います。

 当社が提案するのはフロントを純正改造により車高と減衰を改、リアショックはFGかオーリンズにして再設定する。これだけで極めて満足度の高い車両が完成します。

 価格は概ね30〜70万円の幅で選択可能ですから、ぜひ一度相談頂ければきっと満足度の高い車両に仕上がります。

サスペンションセッティングについて考える。

 サスペンションセッティングはブラックボックスなのか?について自問する事があります。

 私にとってはセッティングの材料は要素が別れており、それらが今つかえる材料なのかどうか?で判断しているだけなので難しく感じていません。もちろんサーキットなどでタイムアップを狙うのは簡単ではありませんが、それらは要件を満たせば必ず達成できる事柄です。それらはライダーの能力、タイア、車両、エンジン等の限界により決定されるはずです。

 私が関われる部分で情報を整理するとバネ定数、減衰力の調整、車高の3要素となります。さらにこれらを分解するとバネ定数は強弱(バネ交換)とイニシャル調整(使い方)に分かれます。


 減衰力の調整とは、基本設定と外側から調整する部分にわけられ、内部のピストンやシムなど一般の方が変更できない部分であり減衰力の根幹です。外側からの調整は皆さんが想像する、いわゆるセッティングの部分でダイアルで減衰力の強弱を合わせ込んでゆく範囲を指しています。

 車高はフロントなら突き出し、リアなら車高調整機構の変化を指します。これに関しても分解して造り替える事で、純正出荷時と比較して長短が可能になります。

 セッティングの要素は出揃いました。あとは必要な箇所を好きに調整すれば仕上がります。では話になりませんね。そんなことは分かっているが、現実にはどこをどう変化させるべきかがわからないから、答えに辿り着けない訳です。
 では実際にはどうすればよいのか?そこから考えて参りましょう。

 まず調整可能な部分はどこなのか。を整理します。例えばヤマハのSR400という車両はリアのイニシャルしか調整範囲がありません。ならば簡単で先ずはそこの強弱(イニシャルの抜き差し)により自分の好みを探します。

 よく分からなくても「なんとなくいい感じがする」程度で結構ですから、答えを決めます。
 その次に調整箇所と認識されていないかもしれませんが、フロントフォークの突き出しを変化させます。内向性を強めたければ突き出し量を増やす(フロントフォークの突出量を増す)。反対にリアタイアの存在感を強めたければ突き出しを減らす(トップキャップをトップブリッジに潜り込ませる)ようにすれば思いの外、車両の特性が変わります。

 上記のように調整箇所が2つであったとしても方向性を上下させるだけで4パタンの方向性があります。調整要素を母数にとって、方向性を分子にとれば調整要素による方向性は算数として簡潔に理解できます。

 本当に難しいのはここからで調整要素のどこを触るのか。と、それをどちらに向けるのか(硬い柔らかい、高い低い)に付帯して、どの程度(強弱の具合)を判断することにあります。

 これまでに何度も書いてきましたが、私が考える一番大切な調整箇所はバネです。ここから全てが始まると言っても過言ではありません。それくらい重要です特に無段階調整なら微細に変更を行えますし、そうすれば必ず好みを見つけるに至ります。良し悪しが判断できなくても前述の「なんとなく良い感じ」に当たるまでひたすら調整を繰り返します。
 それにより、ある程度の幅というか使える範囲がわかるようになります。

 これができたら次は車高調整、減衰に当てはめ次々に進めてゆきます。そうすれば不思議とまとまった良い車両が完成しますし、サーキットなら速くて強い車両が仕上がります。
 これを実現するために一番大切な要素はなんであろうかと問われたら、間違いなく忍耐力、継続する力、持続力になります。少し触って分からない、よくならない。だから元に戻そう。そのような姿勢では良い車両には一生辿り着けません。

 結論
 調整箇所を自分が本当に理解できるまで、腹落ちするまでひたすらに調整を重ね、それらのオーバーラップ領域を頭と体で知り、また変更を進めれば望むセッティングは見つかりますが、それには初心者なら3〜5年を要するかもしれません。
 ただ、とても有意義で楽しい時間になるのは間違いありませ。それが面倒ですぐに答え合わせをしたいのであれば、当社に依頼いただくのが最善だと思います。

 という宣伝で話が着地したので、今回はこれにて失礼します。

 

 

 

SHOWAのBFFを連続で作業中

 この2年ほどでSHOWAのBFFに注力していますが、自分で車両を購入した経緯もあって同フロントフォークの受注を多く頂いています。

 数をこなして利益をだすというよりは、一台について深くお客様と付き合う形で依頼を頂き、車両の操舵性も含め作り込んでゆきます。
金色のBFFはGSX-R1000RのST1000で使うために大幅な仕様変更を施した個体です。これを参考にZX-10Rの街乗りを何パターンか造り、最良の操舵性を試してみました。

 市街地ではGSX-R1000Rの設定はかなり良さそうです。ZX-10Rは2016年型と2021年型の両者ともに基本的な傾向は同じです。ただ減衰設定は2021年型が小幅に変化しておりかなり好印象でした。ですが根本的にバネの設定が合っていないと感じており、それを改善すれば年式問わずに相当程度楽しい車両にできます。

 逆にGSX-R1000Rをそのままサーキットに持ち込むと、やや動きすぎな面があるようです。スプリングレートは交換前提なのでサーキット向けにそれを論じる必要は無いでしょう。

 両者に共通するのはトップアウトスプリングが硬く、ストロークが十分に使えない事に起因したフロントの違和感です。この改善を体験してもらえれば街乗りでもサーキット(もちろん峠道)でも、かなり印象の違う車両になりますのでぜひ体験して欲しいと思います。

 

 

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パワステを修理

 少し前の欧州車のパワステを修理ました。

 これは倍力装置と呼べるのか?少々疑問ではありますが、ポンプ箇所からのオイル漏れを単に修理するだけでなく、ロッドガイドにドライベアリングを追加したり、シールに耐久性の高い品を用いたりと仕様変更も施してあります。

 自社の直接依頼ではなく、埼玉県の四輪修理業者様から依頼であるため価格は名言を避けます。ただしO/H自体は可能ですから古い車と諦めている方は参考にして下さい。

 

 

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S80用のフロントフォークをO/H

 すでに数年の付き合いがある茨城県のお店からS80のフロントフォークO/H依頼がありました。

 NX-4の車体です。56レーシングでNSF250Rを何度も作業していますので、手順自体には問題ありません。治具を用いて油面を測定する必要がありますし、左右で表記上の油面が違うなど気をつける点は幾つかあります。

 レース用という訳でライダーがかなり神経質になる部分はあります。そのために組み込み、特にメタルとフォークシールは気を使います。0.001秒で勝敗が分かれる事もありますので、前記の部分は重点を置いて組み付けます。

 

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減衰調整ダイアルの制作

 正確には減衰調整ダイアルの回転部分、中心の棒を造りました。

 無理に回して壊す。などを散見します。それ以外にも古くなり固着して外れなくなったり、長さを変更したい等の要望に答えるため数度制作した経験があります。

 丸い形状は旋盤で作りやすいのですが、溝に関しては旋盤の得意作業ではありません。ただ私に旋盤を教えてくれた櫻井電機の進一さんから以前にキー溝の彫り方を聞いておりましたので、手法自体は知っていました。

 今回もその手法を用いて溝入れをしています。旋盤職人さんからすれば至極当然なのでしょうが、サスペンション屋が旋盤をたまに使う程度の腕前なので、教えてもらえてとても助かりました。

 工数にもよりますが概ね一本を2万円前後で制作可能です。

 

 

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通常営業再開です。

 1/11日から令和4年の通常営業を開始致します。

 営業時間は9-15時を基本として、17時まで対応可能です。

 電話受付時間は11-14時の三時間となります。

 不便な面は多々あると思いますが、その分だけ作業や営業活動に集中できますので、納期等を安定させお客様に還元してゆきたいと考えております。
今年も沢山の依頼を待っております。

 株式会社SGF 
 代表取締役 新保征次郎

NSR250SPのフロントフォークO/H

 MC21・NSR250SPのフロントフォークをO/Hしました。

 油面は年式により違いがあります。120mmや160mmとホンダの資料にありますので、ご自分の年式を間違わないようにして下さい。

 純正で2段バネになっており当社の簡易測定では0.55Kgf/mmから始まる定数でした。シングルレートにする場合は0.65Kgf/mmくらいから始めるのが狙い目だと思います。
写真のフォークはインナーチューブの痛みが激しく、再メッキを行いました。アウターチューブは純正が販売を終えていますので、なるべく消耗が進む前に何らかの手当を施すのが最善です。または極力O/H期間を短くしてブッシュ等の摩耗を押さえれば、アウタも少しは長持ちさせられます。

 今回はスタンダード・ラインでのO/Hと再メッキに純正部品を含め概ね12万円でした。フォーク最下端のボルトが傷んでおり、外すのに若干追加費用が掛かっています。

 

 

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クアンタムのエンドアイを販売開始

 自社製造でも企画でもありません。

 事の経緯は以前から依頼下さるお客様がクアンタムのエンドアイを自作されており、その経緯と製作者を紹介して頂き、当社が窓口になり販売する事を了承頂けました。

 造って下さる方は以前当社が渡邉瑛貴くんを走らせたのを知る方で、すんなりと了承してもらえたのはありがたかったです。

 写真は純正長さですが、長くすることも可能です。

 価格はアルマイトなしで5.5万円からとなります。仕様により若干変動しますが、5.5~6.5万円程度には収まると思います。
受注生産で納期は3~5週間を想定しております。今後はある程度長さの傾向がハッキリすれば少量は在庫しようと考えます。

 価格は令和4年1月のもので、予告なく変更の可能性もありますので随時問い合わせ下さい。

 

 

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新年の挨拶

 明けましておめでとうございます。

 昨年はかなり多忙でしたが、皆様の依頼に支えられ年をこすことが出来ました。

 法人化により㈱SGFとなり、認証工場の認可も取得し(認証番号3-5636)最近増えた車両の預かりに関して、法的にも全て問題なく公に商売ができるようになりました。

 今年も大幅に向上できるよう、勤めてまいります。

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