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2021年12月

最近では一番面白いと感じたSS

 スズキ以外のリッター・スーパースポーツを試乗した経験から、カワサキが一番良いと感じました。
ただ、実は街乗りで一番面白そうなのがスズキと言うこともあり、いつかはスズキを交えて話をしてみたいと考えていますが、今回はとりあえずZX-10Rの話です。

 何度も書いてきましたが、問題はフロントフォークだけ。リアショックはバネも減衰もそのままでとても良い感触です。

 フロントフォークは詳細にセッティングを見直した結果、減衰は純正のままでも誤魔化してまとめられそうです。バネ系だけでほぼ問題なくまとまるし、サーキットなら純正の減衰設定で合うと思います(またはほんの少し動きが重いかも)。

 純正の前後ショックでここまで仕上げられるのは、最近の傾向なのかも知れません。現行型のYZF-R1やカワサキH2はKYBの前後ショックを採用しています。フロントはすごく良いのですが、リアの安っぽさが目立つ。この大きな要因はリアショックの旧態然とした仕組みにあります。
 ∮40のシリンダーに昔ながらのモノチューブ。これでは現代の車両に対して容量不足です。ZX-10RのBF機構を採用したリアショックはその辺りが十分に改善され、むしろもっと色々とできそうです。

 ツインチューブ型の機構、例えば今回のSHOWAのBF、OHLINSのTTx、FGのFFXなどを試乗した結果では、動きが格段に良いと感じます。この機構は街乗りの小さな凹凸にも機敏に反応して、上質な乗り心地を担保します。 

 ならばCBR1000RR-Rは何が問題なのか?という疑問が当然浮かんできます(CBRはOHLINSのTTxを採用)。答えは簡単で、バネや減衰、車高の設定がおかしいからです。ハンドルの開き角も大いに疑問ですが、その辺りをしっかりと好みに調整すれば楽しいバイクに出来ましたので、根本問題ではなく、サスペンションの設定に起因していると思います。

 

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SHOWA,BFFの構造

 昨年、ZX-10Rを購入して前後ショックを自分の手で改良してきました。

 GSX-R1000RのフォークもST1000のために改造した経験もあります。

 このフロントフォークの根本思想はとても素晴らしいです。問題点があるとするなら構造が複雑でバネ下重量が大きい点だけです。
しかしZX-10Rのサスペンションセッティングの評判はあまり良くないようです。その原因は簡単で、フロントのフォークスプリングとトップアウトスプリングが硬すぎて、動きを演出できないのです。

 主バネが硬いのでストロークを深く入れづらいのに、トップアウトも硬く伸び切らない。極端に短く要約すると「フォークのストロークが短い」となります。

 それを解消するためには、主バネとトップアウトの定数を適正値にしてストロークを確保する。となります。それに伴い幾つか手を入れる必要はありますが、寸法補正にまつわる部分なので本質論からはずれますため、詳細は割愛します。

 トップアウトをバネ業者さんに厳密測定を依頼したところ1.2Kgf/mmでした。主バネは1.2Kgf/mmです。この両者を適切にするだけで、ZX-10Rは極めて良質な操舵性を体感できるようになります。近日、動画で話をするつもりですが、このフォークの動きは極めて上質で楽しいです。スーパースポーツとは思えないほど潤沢なストローク感を演出できるようになります。

 それに反してリアショックの動きは純正状態でも素晴らしいものがあります。適切なバネ定数と減衰。車高に関してもフロントフォークの突き出しを好みに微調整すれば、気持ちよく整います。そのためにリアへの提案はキチンとO/Hすればバネ交換すら不要と、お客様には伝えています。

 この車両に関しては新たな依頼が有りましたので、再度ブログで取り上げます。

 

 

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CB1100EXの試乗

 先週CB1100EXを試乗しました。

 2年ほど前に私がサスペンションの改造を行った車両です。そのため純正ではありませんのでその点を申し添えておきます。

 外観は好みもあるとおもいますが、私は好きです。特にモデルチェンジ前の初期型がより好みです。

 エンジンはとても素晴らしいと感じます。綺麗には回りませんが4千回転手前までゴロゴロとした、ゼファーとは違った心地よさがあります。トルクも十分です。むしろ9千回転まで回すと恐ろしく速いので、一般道ではそれほど回転を上げる必要は有りません。
 低回転からアクセルを多めに開け、グッと加速する様はなかなかの快感です。

 純正のサスペンションはリアショックのバネが突っ張った印象で、靭やかさが有りません。細かい凹凸でも過敏に反応するため疲れます。そこでリアショックはバネを緩めの設定としました。車高に関しても前が低い(後ろが高い)と感じましたので、リアを下げフロントも作り直し持ち上げました。

 この設定が功を奏して、リアタイアを軸に気持ちよく曲がる車両に出来ました。18インチホイールはクイクイと曲がりはしませんが、私の感覚にはむしろ丁度よい位で忙しなさも感じずに済みます。大径ホイールは旋回の為の入力を行ったあとで、少しの間を持って旋回体制に入ります。
 これがより顕著なのはZ1などの19インチ車両です。17インチから乗り替えれば、確実に体感出来ます。私は19インチでも楽しいと思いました。
 CB1100EXはエンジン特性とホイールを含む設計思想(ジオメトリ)が良く、設計者の知見とこういった車両を発売する許可を出した上層部の方には心から感謝と賛辞を贈りたくなります。

 ただ、サスペンションの初期設定には疑問を感じますので、それは残念です。しかしそのお陰で当社のような街のサスペンション屋に依頼があるので、有り難いのかもしれません。
 

 CB1100を良くする肝は、リアショックのバネの硬さ、イニシャル荷重、それにダンパー長です。フロントはその後に変更すれば大丈夫です。最高の一台に仕上げようとすれば、50万円~となりますがその手前から段階的に良くする方法もありますし、更に飛び抜けた仕様もありますので、自分の車両を面白くしたい方は是非相談して下さい。

 

 

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先週の試乗

 先週は割と多くの車両で、試乗確認を行いました。

 MT-01、MT-09、ZX-10R、GSX250、CB1100EXです。これらの試乗感想は動画にも上げていますが、ブログにおいても文字で書き記しますので次回以降のブログをお待ち下さい。

 

 

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ダイアル製作

 減衰調整のダイアルが壊れたので造りました。

 以前に同様の部品を造った経験があり、難なく仕上がりました。

 この手の部品は単体での販売がされておらず、破損した場合に困ります。これまでにも何件か依頼があり造ってきました。もし当ブログをご覧の方でお困りの場合は問い合わせ下さい。

 金額は形状によりますが、一つ2万円程度で作れると思います。

 

 

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科学的な作業が効率を向上させる

 倒立フォークのインナチューブとブラケットを分解する作業を行いました。

 この作業は開業当初から数えると1000本以上は手掛けていると思います。最初はどの様にすれば効率的なのか?と色々模索したものです。

 実はごく最近まで体感による蓄積、つまり経験に頼った作業を行っていました。それでは初めて作業する初心者にとって非効率的なので、作業仕様書を作れないか?と考え作業環境、道具、その他の情報を細かく分析してみましたらば、再現性が高く問題なく作業を行えるようになりました。

 科学的とは「再現性が高い」というか「~の様にすれば100%(に近い確率で)再現できる」ということです。ですから科学的な検証を行って、そこから外れる場合は不測の事態、事象、事例なわけで、それらを蓄積してゆけば例外事例における解決策が見つけられる様になるはずです。
しかも以前は疑問に感じていた例外事例が、前述の科学的な作業を始めてからは起こらなくなりました。つまり経験則での作業はかなりのバラツキがあり、測定による厳密な作業に切り替えてからは例外が起こらないのです。

 逆に例外が起きる事態とはどのような状況なのかを早く知りたくて、面倒ではありますが例外を心待ちにしているくらいです。

 いわゆる世間一般の「マニュアル」「規則書」は作業を助けてくれて、効率を高めるために有効だから存在します。それらを非難するのは愚の骨頂。マニュアルを基本としてそれをどの様に活用できるかで企業の生産性は高まると考えています。
そういった訳で当社においても現在は急速にマニュアル作成が進んでいます。

 

 

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NSRmini/NSF100のオーリンズ

 ビックバイクに限らずミニバイクでも一定の市場占有率を誇るオーリンズ。

 当社は正規店としてラボカロッツェリア様から仕入れ、お客様に届けています。

 今回は細かい話よりも写真をご覧いただき、ご自分の車両に付けた時のイメージをして頂ければ幸いです。

 

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GSX250のFGリアショック

 人気のあるGSX250ですが、イタリアFG社のリアショックを当社が依頼し作ってもらいました。

 販売窓口は当社と埼玉県のバイクハウスゼロ、清水店長さまとなっております。

 ここでは細かい話よりも写真をご覧いただきます。

 

 

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GSX-Rの純正ステアリングダンパーO/H

 GSX-R750の純正ステアリングダンパをO/Hしました。

 分解前提でエア抜きのドレンボルトもあるので、とても良い作りです。そうは申しましても、特殊工具がなければ開けられませんし交換部品も設定は有りません。

 その辺りは専業ですから問題なく解消し、早々に作業を終えました。

 基本工賃は部品代を含め3万円で送料税別です。

 ロッドに錆があり再メッキが必要になると、そこからさらに1万円追加になります。純正にこだわりが無ければ、オーリンズなどの社外品に交換するのも作動性、乗り心地、社外品の満足感などを考えると選択肢になり得ます。

 O/Hか交換か?迷う方は参考にして下さい。

 

 

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KONIのリアショック、内部に問題発生

 KONIのショックが固着して動かなくなる場合があります。

 この原因は簡単です。ショック内にリバウンドストッパと呼ばれる部品がありまして、これはサスペンション伸び切り時の衝撃を吸収し和らげる目的で用いられます。この部品が長年の仕様で壊れてオリフィスやポートと呼ばれるオイルの通路に詰まり、過剰な減衰を発生させます。その他にも、ピストンとシリンダーの隙間で固まり、動きを阻害するのです。

 上記の2つの要因からダンパーが動かなくなります。

 解消するには完全に分解して詰まった欠片を取り除かなくてはなりません。通常はO/Hと同時に行いますが、程度により追加料金が発生する事もありますので、分解してお客様に見積もりを再度連絡しています。

 KONIをとことんまで改善、改良してO/Hすると最大で20万円近くかかる場合があります。普通なら10~13万円程度なのですが、極稀に古い種類で部品の固着で壊すように分解し、一部の部品を作り替える時には高額になります。

 O/Hに困った際は一度相談頂ければ、解決策が見つかると思いますので、連絡下さい。

 

 

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