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2021年8月

GSX-R1000Rのフロントフォーク

 表題の車種はSHOWAのBFFフロントフォークを採用しています。

 バネ定数を測りましたら1.05kgf/mmでした。一般道を走るにはかなり硬い値なのですが、トップアウトスプリング、減衰の強さ等をどの様に組み合わせるかで動きはかわりますから、何か一つの指標だけでは判断できません。GSX-Rは街乗りの経験がありませんが一般の評判はとても高い様です。

 ZX-10Rのフロントフォーク改造経験をもとに話をすると、GSX-Rも街乗りと峠だけなら1kgf/mm前後(0.95〜1.025)あたりが良さそうに感じました。先述の減衰、トップアウトなどの組み合わせを考慮に入れての話です。そうすれば動き出しのメリハリと、ストロークしていった奥の反力が上手に帳尻が合うはずです。

 他に気になった点はガスの圧力です。このフロントフォークはリザーブタンクがありガスで加圧する「気液分離型」です。この様な作りはガスの圧力が下がると正常に機能しません。どうも動きが重ったるいのでガス圧力を調べましたら、2Bar(2K)ほどです。そこで6Barほど入れたら動きが軽やかになりとても好感触でした。

 皆さんが考えるO/Hでは消耗品の交換程度となってしまうのですが、その理由は減衰力を発生する機構とスプリングやオイルシールを潤滑する部分が分離されているからです。そういう事情からフォークシールを交換しただけではフロントフォークの動きは元に戻りません。
 完全分解してO/Hは当方の価格で10万円程度はかかります。最新機構は乗り味や性能は極めて高いものがありますけれども、しかしながらO/H工賃は高くついてしまうのです。複雑な機構はその分だけ工数が増えますからその様な結果となります。

 スプリング交換、減衰設定の変更、操舵性を好みに仕上げるなど興味がありましたら問い合わせいただければ対応いたします。

 

カシメ型ダンパー

 久しぶりの更新です。

 ここのところカシメ型ダンパーの依頼が増えました。

 車種でいうとCB-F系、Z系、それに85年型GSX-R750などです。カシメ型のO/Hは分解、組み立ての全てに機械加工が伴うため時間とお金がかかります。しかし純正の乗り味を保ちたいという方も多数いらっしゃるので、依頼数もそれなりに多くいただいております。

 BMWのR1200Rのフロントもカシメ型を採用している例があります。

 

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サーキットの目標

 5年近く走っていなかったサーキット走行を再開して2度目の走行へ、福島県は二本松のエビスサーキットへ行きました。

 毎度お馴染みマエダコレーシングさんの走行会です。車両はZX-9R。タイアはミシュランのパワーカップエヴォ。

 サス関連のセッティングはとりあえず問題なく走りました。3時間半の枠がありましたけれど、最初の1時間で修理したシフトフォークから再度のオイル漏れが発生。残念ながら中断となってしまったのです。
 その1時間は完全ウェットではないものの、霧雨が降り続き少々路面状態が悪い。のは正直さして気になりません。それより大きな問題はバイザーの曇りです。

 もともと街乗り用で曇り対策の施されたレース向けバイザーではない上に、古くなり症状は酷く半周程度で視界は極悪。悪条件が重なりタイムは1分9秒台でした。

 それでも前回の走行から自転車、散歩、走るの運動が功を奏して2〜3Kg体重が減っていたようで少しは体が動く様になっています。それに気をよくし、同行した織茂さんのインジェクションVTR250を借り、膝すりの練習を行いました。その頃には雨もほぼ降り止み路面も乾いていたので、とても楽しく走ることができました。この車両だと50m看板を過ぎてから斜めに侵入しつつシフトダウンと制動装置を働かせれば、十分に減速できます。

 他のコーナーでも操舵に関して新しい発見があり、今後はその辺りを詰めて技術の向上と時間短縮を図ります。

 来年はカメラへの出費を抑えサーキット用のツナギを作ろうと考えます。これだけでもタイムは相当縮まるそうなので、楽しみです。主にエビスの走行会、TC1000などを月一程度で走り気候のよい10月あたりで筑波の2000においてタイム出しを試そうと考えます。

 その間にロードだけでなくモトクロスでの練習も予定しています。9月はモトクロスの練習へ行ってきます。車両はあるので、あとは意気込みだけです。

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イタリアから荷物が届きました。

 2ヶ月以上待ちましたFGが昨日届きました。

 スズキ用に5セットとCBR250RR/MC51のJP250用に3セットです。

 8月は入荷に関してそれほど多くないものの、夏季休暇や車体の入庫が多いためにそれほど時間の余裕がありません。週明けに早々、作業に着手し検品と手直し、JP用は完全分解でシム組の確認まで必要なので早々に進めて参ります。

 

クアンタムのツインショック

 クアンタムのツインショックをO/Hです。

 現在販売されている形状です。昔と比べて細身となり、ツインショックとしてはだいぶ好感のもてる形だと思います。エンドアイはシングルショックと共用して(この辺りはFGも同様です)、ネジ径が18mmもありツインショックには過剰です。それだけでなく少々不恰好になるのが残念ではありますが、どうにもならない部分ですから目を瞑りましょう。

 構造に特別な部分はなく、30年近く前に売り出された時に専売特許のごとく謳われていたセカンダリピストンは十数年前に姿を消して、フリーピストンが普通に入っているだけです。しかし構造が単純になり部品が壊れ難いのは良い変更だと思います。

 

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モリワキKYB

  Zに使うモリワキKYBをO/Hしました。

 構造は全くもって普通のフロントフォークであり、特殊な部分はありません。ただZ1やZ2がガイドブッシュとスライドメタルを持たないのに対し、こちらは両方ともそなえているので耐久性が高く高負荷時でも動きが滑らかです。 

 今回は一般的なO/Hとスプリングカラーの延長で初期荷重を高める作業を行っています。モリワキ経由で部品を購入すると前述のスライドメタルは部品設定がないようで、オイルシールとダストシールなどゴム部品だけしか購入できません。
 そこは知識を活かして両者とも無事に入手しました。

 インナーチューブは曲がりもなく、メッキ表面も少しの摩耗は確認できましたがかなり良い状態で問題なく再使用可能です。アウターチューブも痛みがなく極めて良好。

 スプリングカラーは純正に付け足す形で段付きカラーを作りました。もともとのバネは二段バネでかなり動き出しが速く、踏ん張り感に欠けるのが気になる点でした。それを改善すべく数mm厚みを持たせた部品で対応します。

 

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