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ダンパー仕様変更

R6のTTxと前後ショック

 お客様からの依頼でヤマハ・YZF-R6の前後ショックを手掛けました。

 フロントフォークは難しい

 2007年位から採用されたYHS製造のフロントフォークは特殊工具がなければコンプレッションアジャスタと減衰を発生するカートリッジが外せません。普通の工具しか持たないお店でO/Hを行うと、シール交換とオイル交換だけが可能です。

 エンジンのO/Hを行いたいのに、漏れた部分のシール交換とオイル交換しかできないのと同義です。当社はもちろん工具を用意していますので完全分解が可能です。
 今回はシール交換を主としてスタンダード・ラインでの作業でしたが、おまけとして減衰機構を分解し有効ストロークの延長と洗浄をしっかり行いました。

 スプリングはオーリンズの品が使える様に、アルミで変換カラーを製作してサーキット走行に備えます。

 リアはオーリンズのTTxRTを採用

 リアショックお客様の要望でオーリンズのTTxを用いました。新品を発注したのですが、国内在庫がなく納期も数ヶ月先と返事があり、納期を優先する事から丁度中古で在庫していた品をO/Hして取り付けました。

 リアは特別な仕様変更はなく、オイルと部品交換を行い取り付けます。そこから前後の帳尻合わせに終始し、セットアップは上手く出せたと思います。

 この頃のR6はフロントからの旋回性を重視した車体作りな様で、他社と比較しても旋回初期の回頭性は高く、出口では(当時としてかなりパワフルな)アクセルをきっちり開けて脱出する狙いに思います。

 この車両はサーキットを主に街乗りもたまにするのですが、茂原や筑波コース1000の様な小さめのサーキットを走るので、それを想定して前後のスプリングレートはあまり上げず、姿勢変化を作りやすい仕様で作りました。

 その設定が功を奏して、街乗りでの乗り心地も良好です。乗り心地と聞くとサーキットには不要なのでは?と感じるかもしません。ですが乗り心地が良いとはサスペンションの観点からすると、路面とタイアの接地がしっかりなされている。と言えます。だから乗り心地が良い。接地がしっかりしているとは高いグリップ力が発生される訳で、タイム短縮を図るサーキット走行においても有益です。
 つまり、速く走るためには乗り心地が悪いとタイムは縮まらないのです。これには注意点があります。それは「その速度域に置いて」と言う事です。100Km/hと300Km/hで全く同じセットアップは存在しないので、狙った域内において、乗り心地を優先すれば自ずとタイムは縮まります。その領域を超えタイム短縮を図れば、乗り心地が悪化する場合もありますが、それはスプリングレートやダンパー特性、車両重量、各部品の重量を合わせこめば更に高い均整が可能となります。が、金銭面の負担もプログレッシブ(漸進性)を増し、お財布に厳しい車になりますので、ご自身の都合に合わせた改造が望ましいと思います。

 相変わらず話が長く、補足説明も長くなりましたので、本日はこれにて失礼します。

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