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2019年12月

CB750Kの純正ショック

 山梨県のお客様から依頼のあった、CB750Kシリーズの純正ショックをオーバーホールです。

 以前にも書いたのですが、このショックの面白い部分は、50年前のダンパーには珍しくガス加圧の点にあります。Zや他のダンパーはツインチューブです。ツインチューブのほとんどはカシメ型で、ガス封入タイプはストッパリングで留まっています。

 Z系は依頼が多いのですが、CBはFシリーズの方が依頼数が多く、K型はあまり受注がありません。その理由が残っている個体数の問題か、乗っている方の傾向なのかはわかりません。

 初回は作り物や加工、年式なりにロッドにも傷みがあり、部品交換が多く15万円程度かかる場合が殆どです。2回目以降は加工を終え消耗品を換えるだけですみ、6万円程度で終わるようになります。詳細は問い合わせ頂ければ、概算見積もりを送らせていただきますので、遠慮なく申し出ください。

 ダンパー自体は上手にオーバーホールすれば、良い質を維持できます。

 

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相対性理論で遊ぶ

 子供の頃から科学は好きでした。

 相対性理論は言葉の響きだけでも十分に魅力的で、概要だけでも知りたいと思い10代の頃に本を買い求め、何度も読み返しました。

 アルバイトの金岡は物理学を学んでいるため、彼にも度々、科学的な事に関して質問をしています。彼曰く”特殊相対性理論は中学生でも理解できる内容だが、一般相対性理論はしっかり理解するには専門的な学習が必須”だそうです。

 細部までは理解できなくとも、概要を知ると知らぬでは大きな差があります。こういった本を読んでいた事が、車両運動を理解する切っ掛けになっているのかも知れません。数式で理解できれば細部をより、緻密に知る事ができるのでしょう。残念ながら私の理解はそこには至りませんが、逆に大枠を捉え問題箇所を特定する能力は備わっているように思いますので、それぞれの才能という事で、今は前向きに自分の立ち位置を捉えています。

 昨晩は金岡とポリウレタン結合について少し会話を重ねました。ウィキペディアに載っている内容を、彼に伝えたところ概要を理解したようです。私にはさっぱりわかりませんでしたが、とても大雑把に言えば分子同士の結合の形だそうです。
 なぜポリウレタン結合の話題になったかといえば、オイルシールの材質について質問を受け、ニトリルゴムとポリウレタン系がどのようにダンパーに差をもたらすかを説明した後で、ポリウレタンて何?となったからです。

 どの分野も極めるのは大変ですが、材料に関する分野も奥が深く、真理は深淵の彼方です。

 気になって「相対性理論」はイタリア語でどのような言い回しになるのか調べてみると「Teoria della relarivita'」とあります。直訳すると「関係性、相対性の理論」となります。相対=relativita'なのですが、このレラティヴィタとは関係性と訳される事の多い語です。つまりは相対性理論は「関係性の理論」とも捉える事ができると知り、少々面白く感じました。
 相対性と何だか難しそうに感じる言葉も、より口語に近い”関係性”と言い換える事で、感覚的に理解が容易になるのではないかと思います。

 話題もどんどんそれますが、科学とはサイエンスの訳語です。サイエンスはイタリア語でScienza(シエンツァ)と言います。これはラテン語源ですが、その元来の意味は知識だそうです。つまり科学的とは「人間の知識の集大成」であり、人間主観のない絶対真理ではないという事です。常にこれを意識して、科学を疑う姿勢を持たねば盲信的な信者と同じく道を違えることになります。なので、私は常に科学を疑っています。かのアインシュタインも多くの間違いを自ら訂正しています。

 話はサスペンションへ飛びます。サスペンションセッティングにおいても、この関係性、相対性は極めて重要です。通常バイクは前後の二輪、車は四輪があり、独立懸架の場合はそれぞれにサスペンション機構が備わります。
 これらは独立して成立しません。前輪と後輪は関係性を持ち、四輪であれば左右輪においても関係性も持ちます。前後、左右の関係性はさらに地面という絶対値に対して関係を持ち、その関係性において帳尻を合わせるのがセッティングです。

 サスペンションセッティングとは、詰まるところ地面という絶対値に対し、それぞれのタイア(もちろんバネ上を含む)をどのように関連付けるかという点にあります。ですからバイクにおいては前後サスのバランスにだけ焦点を定めると、とんでもない間違いを犯します。地面(路面)を常に忘れてはいけません。
 路面と接するタイアに、それが許容する最適な荷重を掛け続けられるかどうかが、セッティングの良し悪しとなります。

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好きに書いております。

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 そして文章では伝えずらい細かい部分を理解しやすいようにYouTubeで発信しています。https://www.youtube.com/channel/UCBGEnN9Nbcal5phO1yt54KA?view_as=subscriber

 これまで、全てをブログの文章で伝えようとしてきましたが、上記の四つの発信手段を得た事で、ブログはより自由な表現を得ることができました。そのため最近は書きたい内容を自由闊達に書き記しています。

 先日のブログで、テクノロジーの本質という話をしました。要約すれば、人間の脳内にある物をテクノロジーにより物質を介さず表現できれば、より自由を得ることができるのではないか?という事です。細かくはそのブログをご覧ください。

 上記のブログ内容を踏まえて、脳内の表現力について考えました。
 楽器を介さずに脳から直接音楽を取り出せれば、より自由に表現できる。と、ある一面では正しいと知りつつも、しかしそれは前提条件が不足していると気付きました。

 例えば赤ん坊が言語を知らないまま育ったら、勝手に言葉を話すようになるのか?答えは否です。周りが言葉を話し、それを聴き理解する能力を脳が有しているため、言語を理解できるようになります。つまりは言語環境が脳を育むわけです。
 ならば音楽についても同様の事が言えるのではないでしょうか?楽器を演奏するという技術的制約がありつつも、楽器の音色に刺激を受け音楽を作る事ができる。もし世の中に楽器がなければ、音楽と音色はとても限定的となり、そこから雅楽、オーケストラ、現代音楽などの複雑な音像を脳内だけで創造し得るかは、かなり怪しいと思います。
 楽器という物質があり制約があるからこそ、人間の創造性が芽生えるのではないかと考察しました。

 福沢諭吉さんの「不自由の際に自由がある」とは名言だと思います。

 

お客様が試乗感想を送ってくださいました。

 先日納めたNSX用のクアンタムですが、お客様が試乗の感想を送ってくださいましたので、それを転載します。

 以下お客様からの内容です。

 

 オーバーホール前のクァンタムとの比較になりますが、第一印象は乗り心地はクァンタムオリジナルと違いは、さほど感じられませんでしたが、初期のロールが減った感じを受けました。
初期ロールが減っているのに乗り心地は確保されていたって事は乗り心地は良くなっているんだと思いますが、その為か、トラクションのかかりがよく感じる事と、ステアリングの舵に対する車の反応が良く感じました。
 
 NSXは高速コーナー気持ち良いんですが、更に安定したように思いました。
クァンタムオリジナルは初期にスッ(初期のロールが早い)とロールして、その後踏ん張る感じだったんですが、オーバーホールは、初期のロールを感じさせず、ステアリングの舵角に合わせ車の向きが変わっていく感じを受けました。まだ慣らしの為、街中と鈴鹿峠を走った感想です。スピードも控えめなので今後どうなるかわかりませんが、また、長年通っている峠でいつものペースで走ってみます。
 
 以上です。
 しっかりエア抜きのできているダンパーの特徴ですが、ロールが抑えられたような印象を得られます。これは微小領域のストロークでも摩擦抵抗と減衰が綺麗に立ち上がるため、ステアリング操作の0.1mmにも反応するかの如く、スッとストロークが始まるため極めて自然にロールが発生し、いつの間にかロールしていた。というような感覚になります。
 しかも微低速から減衰が立ち上がるので、ロール量自体も少なくなります。その乗り味は硬いのかと言えば、お客様も書かれていた通り、乗り心地に悪影響はありません。
 これらドライバーの感覚からも分かる通り、エア抜きがどれほど乗り味に影響を与えるのかご理解いただけると思います。
 
 クアンタム純正が「スッとストロークしてその後踏ん張る感じ」なのは、エア抜き不十分のために微小ストローク領域では減衰を十分に発生させられず、ある種、ダンパー内でピストンがダイブしているような物です。オイルの池にダイブしたピストンが、着水(着オイル)した後から減衰を発揮するのです。
 エア抜きをしっかり行ったダンパーは内部がオイルで満たされていますので、最初から潜水モードで減衰を発生します。それをお客様が感じ取ったのだと思います。
 
 そのほかにも、製作したステンレスシリンダー内壁の仕上がりが良く、滑らかに程よい抵抗を持ってストロークするのも一因として挙げられます。
 
 楽しい車に近づけるように、日々研究して行きます。
 
 
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品番管理と保証期間、ペーパーレス

 お客様の利便性向上のため、新システムを来年度から導入するべく、今から準備を進めています。

 当社は保証書を紙で発行し、それに記された期間内に保証書を提示いただければ、対応するよう努めてきました。しかし保証書を紛失した場合はその限りではありません。

 今年に入り伝票業務を全てPCでデータ管理を行い、印刷前の保証書もドライブ内に保存してあります。そこで保証書を発行した当社自身でデジタルデータとして保管すれば、お客様は問い合わせをするだけで、保証期間内かどうか簡単にわかり、面倒がなくなります。
 しかも紛失による、保証期間内なのに保証を受けられない等の不利益がなくなり、お客様の立場に即したサービスです。

 簡単な事ですが、小さな部分から改善してまいります。

 

 

 

テクノロジーの本質とは

 YouTubeの広告を見ていましたら、ローランドが作っているエアロフォンと言う名のサックスのような楽器を知りました。

 その瞬間、直感を得ました。電子楽器を嫌い昔ながらの物を是とする考え方があるのは知っていますし、私自身もそのような思考を持っています。そのため、車やバイクはMTが好きだし、楽器はアナログを好みます。

 しかし、それら旧式の物が主流派となる以前はどうだったのか?歌や打楽器が主だったのかも知れません。つまりは現代では古典的と呼ばれる物すら、ある時点では目新しい変わった楽器だったのです。
 オルガンやハープシコードからピアノへ移ってきたように、それらは変化してゆきます。

 車やバイクのMTが技術革新により(人間が操作不要と言う意味での)クラッチレスになり、操作から解放されよりライディングやドライビングに意識を集中させられる。
 音楽家が脳内で描いた通りの音像を具現化する電子楽器など、これらは結局、人間の脳内にある想像(創造)性をどれほど忠実に具体化できるかにかかっているのだと思います。

 究極は攻殻機動隊のように脳へ直接アクセスし、そこで創造された音楽や、欲しいギアを選択したりエンジン回転数を変えたりと、肉体を通さずに制御するのが究極なのかも知れません。

 ただ、これらの議論は肉体を通して操る楽しさを無視した、極めて直線的で安易な考え方とも思えます。人間は脳で刺激を感じているのであれば、最終的には擬似体験により脳内で全てを完結して仕舞えば、極論、一生眠っていても良い事になります。他者との接触も疑似信号、または信号による脳同士の触接通信で事足りてしまう。

 テクノロジーの本質が、人間の脳内にある物を具体化する事であるならば、その先は一体どのように変化してゆくのか。

 私が一番大切だと思うのは、その技術が歪なのかどうかを審美眼を持って判断することではないかと考えます。

 追記 ソードアートオンラインに出てきた話で、身体に大きな障害を持ち、自由に動けない。もっと言えば意識はあるのに一切の感情表現を絶たれた状態であれば、攻殻機動隊で言うところの電脳化により、肉体に依らない自由を手に入れる事ができ、その空間では身体を(感覚的に、または脳への信号として)持つ事が可能になり、重篤な障害者の方がある程度の(電脳空間において)身体的な自由を得られ、かなりの精神的負荷を軽減できるのであれば、それは素晴らしいと思います。

サイドカーレース

 先日、すでに付き合いが八年に及ぶ知人が訪ねてくれました。下のアドレスが、今後の活動について話をした動画です。

 https://www.youtube.com/watch?v=ZFt6a5ac__E&t=8s
 富本さんのTwitter  @Tommyniwatori1

 56レーシングではお馴染みの富本さんです。彼は数年前からサイドカーレースの横に乗るパッセンジャを担当しており、自身のレーシングティームを立ち上げた報告と、それに伴い、来年からのレースサポートを依頼されました。

 そこで、サイドカーレースを初めてじっくり眺め考える機会を得ましたが、想像以上に面白そうです。特にバイクのライダー以上に大きな動きを必要とするパッセンジャの躍動と、それが車両に与える影響を観察するのは非常に興味深いと感じました。

 富本さんの話では、サイドカーの世界ではダンパー性能やセッティングよりも、パッセンジャの動きで旋回性や安定性が大きく変わるため、そちらに重きを置き、ダンパにはそれほどの注意が払われていないそうです。逆を言えば、ほんの少しの割合でも車両の動きが変わり、ドライバとパッセンジャを助ける事が叶えば両者の疲労度を軽減し、更なるタイムアップを期待できると考えました。

 最初は単なるダンパO/Hと小改造を行う予定ですが、私のサイドカーレースへの理解が進めば、セッティング面からもレースサポートを行いたいと思います。

 

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SHOWAのBFF解説

 今週はフロントフォークを多く手がけております。

 オーリンズの旧型正立フォークを2セット、ショーワのBFFを進めています。他にもYZF-R1の初期型フロントフォークも再メッキで作業を行っています。

 当社のBFF解説動画も併せてご覧ください。 https://www.youtube.com/watch?v=7rnonyE7JiQ&t=16s

 動画にも取り上げましたが、今回のブログはBFFを題材にします。正式にはバランスフリーフロントフォークで略してBFFとなります。
 特徴として、ガス加圧するためのリザーブタンク、伸び圧一体の調整機構、クローズドカートリッジが大きな要素としてあります。一つづつ解説します。

 ガス加圧は何の効果があるのか?それはキャビテーション発生を抑えるためです。ダンパーはピストンの表と裏で圧力差が発生します。ピストン前面では押されて高圧になったオイルが孔を抜け、シムを押し上げたのち、ピストン背面へ抜け出ます。そこは前面よりも圧力が低いのです。その圧力差がキャビテーションと呼ばれるエアを発生させます。こうなると減衰が抜ける症状が現れて、性能を著しく悪化させてしまいます。

 そこでガス圧力を掛け、キャビテーションの発生を抑えるのですが、パスカルの原理に基づき、欠けた圧力はクローズドカートリッジ(詳しくは後述します)内部全体へ均等にかかります。理論的にはそうでも、現実にはピストン背面は(加圧しても)圧力が低下します。現代の強い減衰力を発生させるフロントフォークではこの加圧が必須となるのです。

 第二に、伸び圧一体の調整機構です。このアジャスターはリザーブタンクの基部あたりに位置しています。なぜこの様な形状なのかは調べてはいませんが、特許の関係や自社の独自技術で作るといった意図があるのかもしれません。
 調整の基本的な仕組みはBPFと同じです。違うのはBPFが一つのピストンで伸び圧の減衰を発生する、昔からあるモノチューブタイプなのに対し、BFFは伸びと圧のピストンを二つ持ち、それらが直列に配置されており、大きは差異となっています。
 FGのFFX,オーリンズのTTxとは大きく違った造りですが、私の目には極論同じに見えます。違うのはピストンの配置によって限定された調整機構をどうにか成立させて点にあります。

 三つ目の要素は、クローズドカートリッジです。言葉の通り、閉鎖空間を意味します。これは二つの意味があります。前者は閉鎖の対義として開放、後者はなぜ閉じる必要があるのか。
 クローズドカートリッジと、オープンカートリッジの違いですが、昔からあったオープン〜は、ダンパー内部を一種類のオイルが受け持ちます。各部を潤滑するオイルが減衰力の発生も担うのです。そのために鉄粉や各部の汚れが混ざった汚いオイルは、性能が早期に劣化しつまりはダンパー性能の劣化も早めます。
 クローズド〜はそれらを分離し、潤滑用の部屋と減衰発生の部屋を用意しそれは相入れません。減衰側の部屋には削れカスの入ったオイルが流れ込んでこないので、性能を長期にわたり安定させる事が可能です。部屋を独立させたので、一番最初に説明したガス加圧も可能になりました。なぜかと言えば、オープン〜でガス加圧にすればガス反力を受ける面積(フロントフォーク内部の面積、直径約40mm)が大きく、エアスプリング効果が大きくなってしまう上に、オイルシールのリップ(先端)を高い圧力が締め付け、抵抗が増えます。
 しかし、クローズド〜ではガス反力を受けるのがカートリッジロッドの面積だけ(BFFの場合は直径12mm)と限定的になり、それほど問題が起こりません。

 オープンカートリッジはバイクのエンジンに例えると理解が容易です。一種類のエンジンオイルで、ピストンとミッションを潤滑する。対してクローズドカートリッジは車のエンジンが当てはまります。エンジンとギアが独立しており、エンジンオイルとギアは別のオイルで潤滑します。そのため、専用のオイルでそれぞれ高性能を追求できる様になりました。問題は寸法が多いくなり、重量が増える事です。BFFも全く同じ問題を抱えています。大きいので重くなっています。

 完全分解を終えたら、また解説を進めます。

 

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年末親睦会

12/21の土曜日に、当社駐車場でバーベキューを行います。

開始時間は13時からを予定しています。
参加費は一人千円。お子様連れの方は、中学生まで無料。
参加希望の方は、メッセージか電話で連絡ください。猫二匹も事務所にて待機中です。猫カフェ気分を味わいたい方へもおすすめ。

雨天中止。

※なぜ「バーベQ」なのかは当日、うちのカミさんへ質問ください。

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CB1000Rに関する2件の動画、基本特性

 先日行った、首都高環状1号線におけるプチ・セッティングツーリングとCB1000Rの基本特性について、動画を上げました。

 https://www.youtube.com/watch?v=n4oNpgqsL0A

 https://www.youtube.com/watch?v=cuj_VVktpcI&t=416s

 動画で詳細を話していますが、CB1000Rは前下がり、後ろ上がりが極端な車両です。リアショックを10mm以上短くすると、とても好ましい乗り味を演出できます。スプリングレート、減衰など合わせ込みは必要ですが、それ以上にリアを下げるだけで大幅に車両特性が変わります。
 伝統的で普遍的な乗り味を求める方はどうぞ試してください。

 お客様のCB1300SBは2度の仕様変更を行ってあり、前後のサスペンションは定価計算で80万円位かかっています。しかし、その価値は十分にあったようです。もともとセッティング能力=自己の求める乗り味を表現する能力の高い方でしたが、今回の仕上がりは格別でした。
 他人が施したセットアップにここまで満足できるとは、自分自身でも驚きです。フロントフォークもリアショックも、今年の5月以降に私自身が全てを組み直し、2019年の最新版で組み上げています。そのためショック単体の動きは理解していました。これも動画で上げた内容なのですが、素材(サスペンションの性能)がいくら良くても調理人(セッティング施工者)がヘボであれば、まともな料理(バイク)には仕上がりません。

 その点、今回のCB1300SBは驚嘆と言える水準の素晴らしい出来でした。

 最近は日曜日21時からのドラマ「グランメゾン東京」をカミさんとみています。そこで思うのはサスペンションセッティングも、調理も芸術性を持たなければ質の高い物には仕上がらないという事実です。そのためには常に感受性を鍛え、外部から受けた刺激を咀嚼し、バイクや車の乗り味に活かして行こうと改めて感じました。

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