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CB1300SBの試乗

 昨日はCB1300SBをお客様が引き取りに来てくださいました。

 フロントフォークはプレミアムライン・プラスのオーバーホールで減衰の設定変更を行い、スプリングはオーリンズのシングルレートを採用しました。
 リアには当社のデモ車だったZRX1200Sに着けていたFGのツインショック、 FSM11をメンテナンスを行った後で取り付けしています。

 ノーマル状態のCBで感じる不満点は、柔らか過ぎるフロントフォークの動きに反してあまり動かなリアの動きです。これが何故かを筋立てて考えると、シート高の低さを大切にして車高を下げると曲がりづらくなる。そこで、フロントは柔らかくし軽い(ブレーキを伴わないアクセルオフ程度の)減速で前が沈むようにする。リアは元々低い位置にあるので、沈み込みを抑えなるべく高い位置を維持する。これにより、前が高くて後ろの低い車両が、軽い減速において頭(フロント)からスルッと向きを変える訳ですが。

 しかし、その代償として速度を上げブレーキを伴う減速では、フロントが大きく速く動くので強く減速できません。リアはあまり動かない設定のため特に小さく細かな路面の荒れには対応できないので、乗り心地は悪いと思います。ただ、リアのスプリングはある年式から動かし方を変え、かなり乗りやすくなった印象があります。

 上記の点を踏まえ、セッティングを行いました。フロントはばね定数とイニシャルを適正化し、軽い減速でフワッと沈みブレーキを強くかけるとばね自体の硬さからグッと耐えます。これを私は「硬いばねを柔らかく使う」と表現します。純正はその逆で「柔らかいばねを硬く使う」状態です。これはこれで、プリロードと減衰の掛け合わせにより良い動きを作り出すこともできますから、それ自体を否定はしません。ただ、仕上がり自体が面白バイクを構成する要素としては不満が残ると言うだけです。

 トップアウトスプリングを備えたリアショックの安定性は抜群です。当然ですが構成要素が適正であれば、と言うのが前提ではあります。このUsatiと名付けた中古ダンパー(とはいえ、走行距離は100Km程度です)は、一度完全分解を行い全ての箇所に手を入れ、丁寧な組み立てを行い最良の状態にできました。
 構成部材の仕上げにより変わる作動性により、減衰やスプリングレートは変化してゆきます。。これは低摩擦を目指すとそこで発生していた摩擦(減衰)が弱まるからです。しかしこれは良い事で、摩擦抵抗は安定せず再現性が低い上に熱も発生し、更には汚れも目立ちます。これを減じ減衰で抵抗を作ると再現性の高い、熱の発生しずらく汚れにくいダンパーが仕上がります。

 サスペンションは部品という構成部材と、スプリングレートやシムによる設定から成り立ちます。一般には前者をハード、後者をソフトと言うのでしょうか?あまり英語を解さない私としては極力日本語で対応したいところです。
 セッティングで素晴らしい車両を仕立て乗り味をお客様の希望に作り込んでも、それらは構成部材がなければ成り立ちません。インフラストラクチャーがあってのスープラストラクチャーであり、下部構造を抜きに上部構造を論ずるのは愚の骨頂です。ですから下地の作り込みを行なった後に上部構造たるセッティングに進まなければなりません。
 プレミアムライン・プラスのオーバーホールはそのインフラの再構築、つまり今ついている部品の向上を図る意味があります。

 今回のCB1300SBはフロントにプレミアムライン、リアにはプレミアムライン・プラスで対応しています。その特性は乗り味にも顕著に現れます。適正なレートのスプリングにより丁度良い高さを提供するフロントフォーク、減衰を変更した事でそこに至る道のりも穏やかです。
 リアショック は向上した作動性により路面からの衝撃を感じさせる事なく、必要な情報のみをライダーへ伝えます。だいぶ楽しい車両になってもう少しセッティングと称したご近所ツーリングを楽しみたかったのですが、後に控える作業もあるため渋々と会社へ帰りました。

 また楽しいバイクを作ることが出来て、とても楽しく満足のゆく時間を過ごせました。お客様以上に自分が楽しんでいるのではないかと、そう感じる毎日です。

 

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