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2019年5月

今日と明日はサーキット

 今日は朝から筑波サーキットへ行きました。

 おなじみの56レーシングとKISSレーシングのサポートです。56は梶山さんと田中さんの両ライダー。KISSは松岡さん一人です。

 1本目の走行を終え各ライダーの話を聴きました。最初に中野監督に走行の印象を伝え、各ライダーの走行印象を確認したら中野監督と(当社を昨年末に退社した)大槻さんと方向性を定め、実際の変更値は大槻さんが決めて行くという手法です。

 KISSレーシングの松岡さんとは初対面でしたが、走行を観たこちらの印象とライダー側が感じている問題点をすり合わせ、気になった点をティーフメカニックのファイアーガレージ代表飯高さんに伝え、変更の提案をし、それが了承されると、例えば私が「1回転半」と提案した数字に対し「1回転」にする等の飯高さんの経験値を加味した変更が加えられます。

 

 2本目の走行前に一ヘアへ向かう私を追いかけてきた梶山さんと、56所属でタレントカップを走る松山琢磨さんの走りを眺めました。そこで松山さんの向きの変え方を紐解きその利点を伝え、練習走行とは一体何なのか?といった本質に迫る議題を提示し、彼女の考え方を自分で問い直してもらいました。
 果たして2本目の走行は明らかな意図を持った走りを見せてくれました。これはどういった意味かを申しますと「なぜそのラインを取るのか」「なぜそのライダーの後ろに着くのか」など、一つ一つに説明のつく行動を取るということです。中野監督、助監督の後田さん、観ていてくれた世界チャンピオンの坂田和人さんたちが梶山さんの走りが良いと褒めていました。

 3本目の走行は2本目と変わらずしっかり考えた走りをしているのは観て取れました。明らかな変化があったのは走行も残り五分となった時です。一ヘア進入の向きを変えが、松山さんと同質の走りを見せる様ななったのです。それからの4〜5周はその走りを続けていました。
 この回も一ヘアで観察していたところ、坂田さんが地方選で名の知られたライダーをわざわざ呼び「さちかの走りいいんだよ」と言いながら分析している姿を認めました。
 走行後にライダー本人に最後の数周で走り変えたでしょう?と確認したら「そうなんですよ!わかりますか?」と喜んでいました。まだ感覚をつかんだ程度だそうですが、この走りができているならば優勝を目指すと言っても絵空事にはなりません。明日のレースが非常に楽しみになってきました。

 問題は田中さんです。走行を観察し筑波を走るライダーの典型的な罠に陥っていると感じました。本人にはどの様にタイムアップをはかるのか、どの様に問題解決を進めるのかを問いました。
 その答えば具体性を欠いたボンヤリとしたものであり、そのため、何を、どの様に、いつ、解決するのかハッキリと言葉に出してもらい、その事が本人の目的意識を明確にすることを助けると実感してもらいました。3本目は車両トラブルで走行が儘ならない状況のため、4本目に持ち越しとなり、私も事情があり走行を見る前に帰路に着き、その後の走りは確認していません。したがって明日の予選が楽しみです。

 

 社会人となり仕事を始めると、問題解決の毎日となります。20年以上も前に「問題解決法」を父から口授されたのは私の幸運かもしれません。それをライダーに伝え、彼らの問題解決の一助になれば僥倖と思います。

 今年に入ってからは大槻さんがティームを助ける関係で、私が実際に手を動かす(工具を必要とする)場面が皆無です。これは私が望んでいた状況でもありますし、ティームにとっても良い事です。初めて参加した7年前に考えていた事が実現できました。
 そのため私はコース脇からライダーを観察し、エンジニアやメカニックに対し意見を伝え、その情報をもとにティームとして判断し方向を定めています。素晴らしい枠組みが出来上がったのではにかと考えいます。明日の本番も楽しみです。

 

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本を読もう

 私が本を読むのは強いられて(勉強)の事ではなく、好きで読んでいるだけです。

 その読書が自ずと学習に結びつくのはありがたい事ですが、本の中身は様々です。物理、宇宙、バイク、思想、哲学、小説、参考書から随筆などもです。

 今日はアルバイトの中村と込み入った話をしました。高校を卒業したばかりの彼は、読書の経験がほとんど無いそうです。なぜこの様な話をするのかと申しますと、私が書いた指示書の内容を全く理解していなかた事で、その顛末を詳細に分析した結果行き着いたのは「読解力の不足」だと感じたため、読書の重要性を中村に説いたのを切っ掛けに、ブログに書いてみようと思い立ちました。

 明確な意識を持って臨んだ読書ですが、なぜ始めたのかはハッキリとした危機意識からです。中学生で読書もしないのは恥ずかしいと感じていました。なぜその様な感覚に囚われたのかは、いまだに不明です。
同様に、敬語を使う様になったのも中学一年生からです。同級生の一人称がほとんどの場合「オレ」であり、子供っぽいと感じたのかもしれません。

 最近読んでいる本と、昨晩久しぶりに見た討論番組の動画に「美意識」という言葉が繰り返し述べられています。フロントフォーク、ダンパー、車両運動のセットアップで私が重点を置くのは美意識です。例えばシムの並びも実は、美しさがとても大切です。メーカーの純正でも他社で組み直した品でも、シム組に美しさを感じた事はございません。唯一FGはそれを持ち合わせています。

 多種多様な本から得た着想を元に、私の作る車両は仕上がっております。その文脈(Contesto)を乗ったバイクや車から感じ取っていただけたなら嬉しく思います。

 

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次はBMW・318Ciです

  BT1100が一先ず形になったことで、次は四輪を手がけます。

 ダンパーを取り外したまま半年経ってしまった愛車BMWの318Ciです。理想の乗り味はあるものの、車体の仕上げに納得がゆかずにコニーからビルシュタインの調整式に交換したものの、そのビルシュタインも好みではなかったので、表面処理、シム組、車高調整、ホイール交換にタイア交換を行う予定でした。が、ほぼ進んでおりません。
 更には各部のマウントブッシュやクラッチディスクにブレーキディスク、キャリパーシールにパッド(プロジェクト・ミュー)まで部品を揃えております。

 夏から秋にかけて仕上げ、アルバイト中村の実家「ミスタータイアマン白井店」でアライメントを取り直して、理想の一台を作り込もうと考えております。

 夏前には壊れたカミさんの車を買い換えなければならず、出費は多くなりそうですがカミさんの車も楽しい一台を選ぶつもりなので、購入したらまた報告しようと思います。

 

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旧知の方が来てくれました。

 本日は10年以上も会っていなかった知人が訪ねてくれました。

 久しぶりにバイクを買ったそうですが、ステアリングダンパーからオイル漏れがあり、その修理の相談でした。
現在は狛江市に住んでいるそうで、近所のタイア屋さんでタイア交換の際にステアリングダンパーからのオイル漏れを指摘され、気付かされたそうです。知り合いのサスペンション屋(当社の事ですが)に相談すると話したら「ステダンのオーバーホールが出来るかどうかでサス屋のレベルがわかる」と言われたそうです。そこで当社の名前を出したところ「セイクレッドさんなら大丈夫」との回答に「狛江の地まで名前が知れ渡ってるとは頑張っているな」と感じたそうです。
 そのタイアショップは当社と付き合いのあるお店ではないため、知らない方にも当社の努力が伝わっていると知り、私も嬉しくなりました。

 知人に私のBT1100を試乗してもらったのですが、とても高い評価を頂きました。近所を少し走っただけでBTの仕上がりを感じてもらえ、最初はステダンに加え前後サスのオーバーホールを考えていたところ、改造までしなくなってしまい、結局25万円ほど予算を頂き作業することとなりました。

 最近感じるのは、お客様からの言葉で多くの事に気づくことができます。BT1100の試乗車はとても破壊力があり「30代より上の大人に乗せたら、みな改造したくなる」と教えてくれました。色々と大変なこともありましたがBTを仕上げて良かったと思います。
 しかし!BT1100はまだまだ発展途上です。フロントのシム組、リアのスプリングレートとシム組に手を入れたなら、更に良くなる確信を持っています。

 週末はGSX-R1100のお客様がオイル交換に来るので、BTを乗って頂き、評価を聞くのが楽しみです。

 

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五里霧中における手応え、ひっそりと16年目に突入

 当社のプレミアムラインPKG(パッケージ)のオーバーホールはとことん手を尽くす作業内容です。

 私を含め、従業員所有の車両はオーバーホールといえば、通常このプレミアムラインで行います。なぜかと申しますと、かなり価格の高い作業のため普通の方はなかなか手が出せません。そこで鍛錬と共にその差を実感する為、最高峰の作業を自らに課しています。

 先日のサーキット走行前に仕様変更を行なった私のBT1100も同様でした。かなりの高額になりますから、お客様にその価格に見合う価値を提供できているのか、若干不安になる事もございます。
以前のブログでも紹介したCB1300SBのフロントフォークは、プレミアムライン・PKGに手を加える、プレミアムライン・Plusと名付けた更に突き抜けた仕様です。そこに減衰の組み直しを含め15万円以上もかかりました。実はその2年前にも仕様変更で20万円ほど掛けてい頂いおります。

 そのフロントフォークを納品しお客様が乗った印象は、次元の違う仕上がりだったそうです。私はその水準を常としていますため、少し感覚が鈍っているのかもしれません。市中に溢れる車両のサスペンションが不足しているのであり、自分のオーバーホールした品が基準になっております。ですが、私自身の基準と価値観がお客様に受け入れられたのは、今回の一件を通し確認できた事は望外の発見でした。

 常に最先端の作動性、仕上がり、接客(これは一番苦手かもしれませんが)を心がけるからこそ、スタンダードラインやハイラインといった通常お客様が選択されるメニューにその技術が反映され、通常仕様でも十分と仰って頂ける仕事を提供できるのだと思います。
 実は当社にとってはプレミアムラインはそれほど収益性の良いメニューではありません。しかし、簡単にパパッとお金だけ儲かれば良いと言う考えでなく、技術に裏打ちされたスタンダードメニューだからこそ、お客様に喜ばれると思います。しかも当社の基準作業工賃は、他者のフルオーバーホールに匹敵する場合もある為、高いだけで質が低いと言われないように、常に全力で事にあたっております。

 これらの経験を通し、正に五里霧中といった状況の中で手応えを感じられ、会社の方向性もかなり定まってきました。やはり会社は経営者の考えた通りの方向へ向かうと実感しつつも、その道標はお客様の言葉からしか得られないと強く実感しています。

 5月で16年目に突入し、更にお客様に喜んでいただける会社へと成長したいと思います。

 

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手順書、納車

 先週末は月末と週末の忙しさの上、全日本のJP250に人手を割いた為、かなり忙しく過ごしました。

 その中でも分解作業の手順書を作成し、楽に仕事が進むような段取りをつけてました。さらに納車が2台あり、電話をいただいた方が急遽お見えになりそれらが終わり一息ついたところでに、近所にお住いの初めてのお客様がバイクを預けにきてくださり、なかなか時間が取れずブログを放ったらかしにしておりました。

 各従業員に手順書を作成させておりますが、写真の使い方、説明文の細やかさなど人柄が出て面白く感じます。時間は取られ目の前の作業は遅れますが、ほんの数日、数週間先の自分たちを助けると思えば、キーボードを叩く作業も楽しくなります。

 一月近く前に自分で書いた手順書はすっかり忘れ、社員から分かりやすくて良かった、などと褒められても「え、何の事?」と言う始末。カミさんからは「三歩で忘れる鳥あたま」と評されております。

 

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分解するとエア抜きの精度がわかります。

 今日の午前中は、明日の全日本へ向けKISSレーシングのFGをオーバーホール行いました。

 作業内容としてはプレミアムライン水準の組みです。

 分解してすぐわかるのは、エア抜きの具合です。シールヘッドを抜けば判断がつきます。エア抜きがしっかりできていない、ブラダ型を長期間使ったなどのダンパーはかなり泡立っています。
写真のダンパーはレース用のために、かなり入念なエア抜きを施してありました。そのおかげでご覧の通りの状態です。しかし、オイルは新品なら黄色い有色透明ですが、抜いたオイルは茶色く変色しています。これでは減衰の効きが弱くなるため、オーバーホールとなりました。

 今回も詳細な手順書を作りながらの作業となり、半日かかりましたが、エア抜きもしっかり行え満足のゆく仕上がりです。

 ダンパーは機械であるため、機械加工の精度や設計者の考えがダンパーの動きを決めます。ですが、最後の最後はエア抜きの出来次第で設計者(設計値)の狙った通りに動くかが決まります。
ならば、仕様変更を伴わないオーバーホールでは、エア抜きは最重要項目だと捉え作業にあたっております。

 もしこのブログを見ている同業の方がいらっしゃるなら、その方々に伝えたいのは「一度でも使えば泡がモクモクとなるのは当然」、という認識は間違っているという点です。しっかりしたエア抜きを行えば、シールヘッドを抜いてもエアは出ません。ロッドを抜いても多少泡が出る程度です。

 一味違ったオーバーホールを体感してみたい方は、是非、ご用命ください。

 

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KWのダンパーを分解。

 連休前に問い合わせを頂き、ドイツのKWをオーバーホールしました。

 KWを「カーヴェイ」と読みます。ヨーロッパの多くの地域でWはVと同じ読みをします。

 BMWなどのドイツ車では馴染みのメーカーですが、依頼いただいたのは初めてでした。俗に言うカートリッジタイプのため、代理店ではオーバーホールが出来ないそうなので、当社に話が回ってきました。
開けて確認したところカシメ型なので、非分解型ですから代理店さんもオーバーホールは受け付けなくて当然です。
 しかしお客様は価格も安くない為にぜひ作業をしたいとの意向であり、私自身も分解してみたいという欲があったので、依頼を受けた次第です。

 以前、BMW・E90の320iのリアダンパーを分解した経験があり、その時の作りに似ていると感じます。カシメの安価な(といっても1台分で10万円を優に超えるそうですが)ダンパーのために、作りはとても簡素です。
 特に際立った箇所はありませんでしたが、ピストンリングが外れてシリンダーとピストンが摩耗材を無しに直接触れてしまい、音がなっていた様です。これは旋盤でリング溝を加工し、違うメーカーの品を使うことで解消しました。

 ダンパーの設定は非常に圧側の減衰が強い設定です。伸びは圧に対する相対でも絶対値としてもかなり弱いと感じました。この様な設定は機敏なハンドリングを狙っているいのか、相当重量のある車かのどちらかだと思います。

 直せるかどうかや、料金の交渉など手間はかかりますが、初めてのダンパーは分解が楽しみです。

 

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フロントフォーク色々

 最近はまたフロントフォークの依頼を沢山いただいております。

 BMWのS1000RやZX-12RにZX-10Rのオーリンズカートリッジを組み込んだ品などですが、ビモータのチェリアーニも入ってきています。

 現在は手順書を作りながら作業を進めているために、進行具合はやや遅いものの、これにより社内で作業の平準化が進み、個人の能力に頼らず会社としての能力を上げてゆけば、どのお客様にも安定した性能を約束できます。
 現在はプレミアムラインのオーバーホール作業を行えるのが私と梅山の二人のみです。プレミアムライン・プラスのスペシャルPKGは私しか作業できません。この辺りの特別な作業ができる人材を育て、私自身は次の目標へ移行してゆきたいと考えています。

 先日納品したCB1300SBのプレミアムライン・プラスのフロントフォークを受け取ったお客様から連絡があり、これまでの動きとは数段レベルが高くなり、驚いていると話して下さいました。
 単に良いサスペンションを提供するだけでなく、お客様が考えている以上の性能を提示し、数年乗っても底の知れない懐の深さを持ったバイクに仕上げて行くのが、私の目標です。サスペンションに限らず仕上がったバイクには製作者の人柄が、少なからず感じ取れると思います。
 

 すごいバイクを作る為にも、私自身の成長が欠かせないと感じます。それには日々多くの事を学び吸収し活かして行く必要があり、今日も読書をし、音楽を聴き、運動をして従業員と話をします。休日に妻や子供達と過ごすのもとても大切だと最近は切に感じています。

 

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筑波サーキットの走行会

 皆様こんにちは。

 昨日は横浜市の飯田輪業様の走行会へ行ってきました。筑波のコース1000です。
 ここは過去に2〜3ど走った経験があります。しかし最後の走行が6年以上前のため、走り方をすっかり忘れておりました。

 BT1100は私の腕では44:3が精々でした。ですが、全日本チャンピオンの小林龍太さんがアドヴァイザーでいらっしゃっており、小林さんの最終コーナーを走る姿からラインを盗み、1コーナーの走りを思い出し何とかタイムアップしたのが左記の数字です。

 アクセルを開けた際の前に出る感じは圧縮を上げポートを加工し、バルブスプリングの改造によりセット荷重を落としたことが功を奏し、しっかり前に進みます。

 フロントフォークは、サーキットを走るには十分な手応えでした。伸びと圧を調整可能なフルアジャスタブルにしてあるおかげで、狙い所へ落とし込むのは簡単です。シムの組み方も街乗りではもう少し抜いてもいいかと思いましたが、サーキットにはピッタリです。
 街乗りでもう少し様子を見たのち、シム組と油面を変更してみます。

 リアショック は土曜の深夜から早朝にかけて仕上げましたが、減衰が足りない(ダイアル段数を5段程度抜けるように)と感じシム組を変更しました。動きそのものは良いのですが、考えていた調整幅からずれたので、こちらも近日中に組み直す予定です。

 この走行会でアルバイト梅山の走りを鍛え、アルバイト中村の走りを確認でき、とても有意義でした。

 

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