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2017年9月

スバル・レガシー

 兄からレガシーの乗り味を確認してほしいと言われ、試乗しました。

 負荷を掛けずに走るとフワフワしている印象で、前後ともオーバーハングが重そうな動きをします。コーナーなどで負荷を掛けるとサスペンションが沈み安定し、スポーティーな雰囲気も出てきます。

 「ギャップの逃がし方とストロークエンドのしっかり感が純正のようだが、まあいいかな。自分の好みではないけれど」と思い、タイアの隙間からダンパーを確認したところ、ノーマルのままでした。てっきり先日造ったビルシュタインに変えてあるから試乗を頼まれたのかと、勘違いしました。

 この車体の特筆すべき点は、ピッチングセンターが前席近くにある点でした。ハードに攻め込むと分かりませんが、20~30キロ程度ならば、かなり良い場所に瞬間中心があるようです。

 

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Ducati996SPS

 996SPSのFGをオーバーホール致しました。

 古い型で、2000年ごろの製品です。今では存在しない圧調整に低、高速の2ウェイを備えた珍しい品です。 この年代はオーリンズなどの大手メーカーを除き、ダンパー製造会社でもエア抜きを手作業で行っていました。そのためエア抜きの穴がなく、自作した部品を使いエア抜きを行いました。

 

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新しいクアンタム

 この二日間ブログを更新しなかったので、材料がたっぷりあるため書くことに苦労しません。

 一般の方から直接依頼を頂いた、新しいクアンタムです。 

 ピストンの形状が大幅に変わりました。一般的な形状になったと思います。紫のアルマイトも少し薄い色になり、シリンダー部分は黒から銀へと色変更されています。調整ダイアルも外から分かりませんが、オーバーホールを行いやすくなっています。クアンタムの自慢だった、シリンダー内部にピストンと直列に位置したコンプレッションバルブは無くなり、フリーピストンがぽつねんと有るのみです。

 そのままメンテナンスを行うのでは、当社で作業した価値はありません。そこでいつものように、エア抜きを機械で行うための加工を施し、性能を安定させます。以前はクアンタムのオーバーホールは面倒に感じていましたが、依頼数が増えるに従い特殊工具を増やし、機械加工に慣れてきて日常業務の感が出てきました。

 このダンパーはNS50Rの品です。予想ですがもっと長い製品のシリンダーを切って仕上げたようです。フリーピストン側の中ネジ部分にアルマイトが掛かっていないので、そう考えられます。綺麗な仕上がりなので、上手な方が加工したか自動機かもしれません。

 

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KTM・DUKEの部品修理

 デュークの純正でないWPのダンパーを修理しました。

 問題はオイル漏れではなく、伸び減衰を調整しようとした際に、調整部分ではなく取り付け部分を緩めてしまい、そこから無理にネジを締めた為に部品が破損していました。

 写真にありますが一つは新規に製作し、もう一つは修理で済ませました。無事完成して一安心です。当社の旋盤は9尺で芯間1500mmあり、重量は2600kgあります。そんな大きな機械でこんなに小さな部品を造っていると、なんだか面白く感じます。しかし、重量があると安定しているので精度の高い品を造ることが可能です。

 前述の旋盤は滝澤のTAL510ですが、次は半自動のTAC360で回転を上げ小物を造りたいと夢想しています。

 

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MT-07少しづつ進展

 とりあえず、分解しました。

 この後は幾つかの改造を施します。イニシャルアジャスターの製作、シム組の変更、上部の取り付けを焼き付けブッシュから樹脂か滑り軸受を用いたベアリング仕様にし、シールヘッドもガイドブッシュをオイル室側へ置く、自作ヘッドを製作しようかと考えています。フリーピストンも製作しますが、高さを抑えながらも振れを起こさない品は難しい課題です。特にMT-07はダンパー長が短いので、フリーピストンを長くするとダンパーロッドとぶつかります。それにガス室も容量が小さくなるため、動き出しとストロークエンドの差が大きくなり、好ましくありません。ならば、クリアランスを詰めようとすれば、精度の高くないシリンダーでは問題が起こります。

 とにかく造って試すしかありませんので、どこか一日を掛けて試作します。来週中には完成させます。

 

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コンプレッサーの修理

 当社のエアコンプレッサーは一年前に中古で購入した2馬力の80Lタンクです。

 一昨日、急に回りが悪くなりそのうちブレーカーが落ちるようになりました。順に、マグネットスイッチ、モーター単体、レシプロのポンプと確認し、最後に圧力を抜くバルブにたどり着きました。圧力調整の弁は二つあります。一方はタンクの圧力を抜く物と、他方はポンプの圧力調整で二輪車に例えるとデコンプ用です。結論は圧縮抜き弁(デコンプバルブ)が固着し、回転始動時に負荷が大きく過電流となり、ブレーカーが落ちていたようです。

 ネットで調べたり、私が尊敬する加工屋さんに助言を頂きながらなんとか直りました。送料込みで8万円程度の品でしたが、まだまだ使えそうです。修理したおかげで圧も以前より上がるようになり、快適です。

 

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Ducati F1

 Ducati 750F1  Montjuichのリアサスペンションを依頼頂きました。

 80年代のマルゾッキ製です。基本はド・カルボン型の簡単な仕組みですが、伸び減衰の調整部に変わった構造を採用しています。古いダンパーにしては珍しくシャフト系が16mmと太めに出来ています。

 アルミシリンダーは30年を超えてなお、摩耗は少なくて良い状態でした。

 

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RM125

 正立フォークだった90年代中頃のRM125を、アルバイトの梅山君が買いました。

 車体はあちらこちらに傷みが見えたので、エンジン以外のメンテナンスを提案し、本人も興味があったらしく作業に入りました。この車種は前後ショーワのダンパーがついています。リアサスは消耗品を変えた程度で、梅山君本人に組んでもらいました。他のアルバイト矢作君も同様ですが、アルバイトの仕事は測定と分解のみで、組む作業は任せません。しかし、組む作業を経験すれば分解時にかなり活きてくため、一度組んでもらいたいと考えていました。今回は丁度良い教材を本人が用意したので、この機を逃す法はありません。

 近日フロントフォークや車体も作業を行うので、何か発見があれば報告致します。

 

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雑記

 冶具を造る為に7075材を削りました。この材料は硬く、削ると表面が綺麗に光ります。感覚的には45Cを削るより少し柔らかい程度です。 

 自分で製作したFGのスプリングシートにアルマイトを掛けました。色見本の意味もあり、シャンパンゴールドです。

 カヤバのロッドは、減衰調整の棒が通る内部に汚れが溜まっています。ある会社でオーバーホールと同時に再メッキしたようですが、ロッド内部の汚れは洗浄していないようで、写真で見て取れますが、かなり汚い状態でした。

 最近はクアンタムの依頼を多く頂いています。今回は沖縄県からの仕事でした。当社は純正部品が一切手に入らないため、輸入販売を行う会社に許可なく勝手に加工し、オーバーホールをしています。従って、当社で作業した個体は正規店では対応しないか、部品交換が必要と言われ高額な費用が掛かると思います。それを了承いただける方は依頼下さるとうれしいです。 クアンタムは基本的に、エア抜きを機械で行えない作りになっています。改造して機械抜きが出来るようにすることも可能です。場合により費用が掛かりますが、仕上がりと耐久性が向上します。写真のダンパーはロッドに傷みがあり、自社製ロッドのSGSA16に交換しました。

 

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ドカテイのベベル、フロントフォークを改造

 ベベルのフロントフォーク、マルゾッキの38mmを改造しました。

 いつも仕事を頂くMCファクトリーフクシ様の依頼です。以前Z1にブッシュを入れた事例があり、それを知ったお客様の希望だそうです。このフロントフォークはインナーチューブの先端も、アウターチューブにもメタルが無く、金属同士が直接当たる全面摺動型です。ハードクロームでコーティングされたインナーと比較し、アルミで出来たアウターチューブは摩耗がひどく、早期に手を打つのが良策だと考えます。

 加工を終えた部品同士を組み動かしてみたところ、普通のフロントフォークの作動感でした。純正は使っているうちに隙間が大きくなりガタが酷くなります。金属同士が摺動するため、繊細さがなく「ガク」っと動き出す印象です。

 ベベルやZ1に限らず、滑り軸受の追加が可能な車種はありますので、興味のある方は連絡ください。

 

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