2017年4月
5月のキャンペーン、13年目
5月は当社の開業月です。色々ありますが、13年目を迎えられそうです。
特別なキャンペーンを用意していますので、明日の発表を期待してください。
初の試乗
皆様、こんばんは。アルバイトの矢作です。
今日の午後からの業務では、開発車両のCB400SFの整備をしました。
内容としては、エアクリーナエレメント交換、プラグ交換、クラッチワイヤ交換など、体感することが出来る部品をメインに交換しました。
作業が終わってから試乗をし、自分のバイク(VTスパーダ)と比べてみました。すると何点か気になる部分があったので書きたいと思います。
先ず、250ccと400ccでは排気量が150cc違い、その分の余力があり、街中では回転を上げないでも流れに乗れるので振動も少なく、いい点だと思いました。
そして、開発車両のCBにはVTECが搭載されており、回転数が上がると音と加速感が変化するので、乗り手をその気にさせる楽しい演出だと思いました。
今回までのメンテナンスは、エンジンなどの軽さを素の状態に戻す作業してきましたが、今後は足回りをメインに手を入れて、乗って楽しいバイクを作りたいと考えています。また、試乗も可能なので、気になる方はお声掛けください。
部品製作
BMWのF650GSとヤマハ・FJR1300の部品製作です。
F650は減衰調整ダイアルが内部で断裂したので、作り直しました。フライスがないのでマイナス溝が切れないため、手でも工具でも回せる様に6角棒で造りました。ネジ部分はM9のP1.00で、以前に自分で削った完成バイトで切りました。8mm角なので、高さ調整の敷板をギリギリまで突き出し、バイトの剛性を補助させたため、ステンレスのネジ切もビビる事無く終えました。
FJR1300はスプリングカラーの製作ですが、2種ある内の一方を交換するのに、径が違う物を作る必要があり、100パイの丸棒から削り込みます。3mm幅の突っ切りバイトは安定感抜群で、短時間で切ることができました。
旋盤ネタ
ヤスリを買った際に、主が教えてくれた職人技を試してみました。
いわく「ある職人は、100分台はヤスリ、ペーパーで追い込む」との話でした。旋盤だとバイトを引いた目があり、それがネジと同様に山と谷になっている。それをペーパーで仕上げる事により、山をなくし平らにならせば減りずらい、長持ちする部品に仕上がるらしいので、寸法にうるさくない部品で試しました。
寸法公差はうるさくない部分なのですが、1/100mm以内で仕上げました。実測の内径18.02に対し、はまる部品は18.00±0.01と設定し、18.02~18.05辺りからペーパーで削り込みました。X軸方向は短いので、短時間で削りは終わりました。何度か止め、計測により狙い通りとなりました。貫通穴はドリルで終わらせました。ジゼルポイントをどれだけ少なく出来るかを課題とし、12.1mmを一発で開けたのですが、70mm程度進むとキリコの排出がしずらくなり、内面の仕上がりがかなり荒くなったため、手順を変えるか、ドリルの研ぎ方を研究します。
これまでは中ぐりバイトが小さなものしかなかったため、新たに買い足した25mmの中ぐりバイトを使うには、一発目の穴あけドリルが手持ちの物では小さく、ナチの29mmMT3を購入しました。余談ですが、「NACHI」をイタリア語読みすると「ナキ」となります。ついつい間違えてしまいます。
四輪用クアンタム
フェッラーリ用のクアンタムをオーバーホール致しました。
フロントは通常のメンテナンスを行っただけなのですが、リアは追加作業がありました。ロッドが痛んでいたため、SGSA14で作り直した後に東洋硬化にて、チタンコートを施しました。諸条件を考慮して、クロームナイトライドを進めていますが、ぱっと見では変わっていることがアピールできないので、玄人向けの加工です。
フロントは最初からボール軸受を採用していますが、お客様の希望でリアにも用意しました。17Sでカラーも製作し、取り付けを可能にしています。
クアンタムはエア抜きをバキュームポンプで行えない作りをしています。理論的にも体験の上でも、機械を使ったエア抜きが出来ないと、かなり大きな差を生むことになります。当社ではお客様の希望により、その加工を施しながら性能向上を提案できます。興味ある方は問い合わせください。
しかしながら正規代理店ではないために、シリンダー、ピストンリングなどは交換ができません。オイルシールも純正は使えません。今回は中ぐり加工により、パッキン型のシールを使い、耐久性を向上しました。
茂木、DE耐、NSF250R
56デザインスポルトの助監督、ガレージアトラクティブの後田さんが参戦するDE耐の車両セットアップを手伝うため、大槻が茂木へサポート業務へ向かいました。最初からベストタイム近辺で走行を始められ、大槻の手伝いも有益だったようです。
その翌日は、56デザインスポルトの本業を大槻がサポートしていました。内容は書けませんが、今年は対外的にそれほど目立った手伝いは行いませんが、下拵えには参加し、お皿に乗るころには姿を見せないのが一番良いのかもしれないと思います。
私自身は現場でも自由に歩き回れる立場の為、筑波選手権ではコース外からライダーを観察し、大槻へ報告すれば効率よくセットアップを進められます。今年はそのような方針で動き回っています。