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2016年10月

BMWのBOGE

 BMのダンパーをオーバーホール依頼頂きました。

 近年はショーワ、オーリンズ、マルゾッキが多いのですが、以前はドイツらしくビルシュタインを多用していました。ボーゲも散見しましたが、今回の依頼はそのボーゲでした。

 シールヘッドをカシメで留めていて、通常はかなり高額なオーバーホール料金となりますが、簡単なアイデアで比較的安価に済ませることが出来ました。とは申しましても、お客様への請求金額は5万円近くになりますが、2回目以降は基本料金2万円で済むようになります。

 これは珍しくSGSA12を選択しました。純正は11mmなのでやはり太くはしましたが、SGSA14を選択しなかった理由は各部の取り付けにおける加工が多過ぎると価格に反映されてしまうからです。

 興味を持たれた方は、連絡ください。

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ワークスパフォーマンス

 相も変わらず、入荷したダンパーのリアロッドをSGSA14へと交換しています。

 インチサイズの12.7mmロッドを14mmへと変更し、国産部品を使えるようにすることでメンテナンス性が大幅に上がります。ブラダも国産部品を使えるように部品を製作しています。他社で見かけたのですが、リザーブタンクの内壁をボーリング加工しての仕様変更の方法もあるようです。当社では時間とお金をかけない為にも、はまる部品の寸法を吟味しして、部品製作を行い対応しています。どちらも一長一短の部分があると思います。

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トリッカー試乗、完成。

 フロントフォークにオーバーホールと小変更を加え、リアをFGへ付け替えたトリッカーの試乗を行いました。

 預かった状態では車高がかなりおかしい印象で、前後ダンパーを変更しても治りませんでした。直接の原因は車高です。乗ってすぐにフロントの低さを感じました。3mm程度まではかなりの確度で好みを出せるのですが、7~8mmを超えてくると、一発で好みを出すのが難しくなります。結局は20mm近く前の車高を上げました。

 同時にリアを純正よりも2mm強さげましたが、こちらはスプリングレートと減衰の兼ね合いから変更を加えました。

 延べ1時間半程度を掛け、セットアップを終えました。オフロードらしさをしっかり出しながら、純正の収まりの悪さを解消した、走りをより楽しめる車両に出来たので、自信をもって納車できます。

 リアのFGは受注の際に、微妙な仕様変更を施して仕上がりをアップデートしていきたいと思います。フロントのカートリッジ化と合わせると、とても高価になりますが、エンジンと車体の良さもあり、100km以下ではかなり楽しい乗り物になりそうです。

 FG本社にも使用を伝え、ラインナップに加えてもらう予定です。

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Z400FX、リアサス完成しました。

 カシメ型のメンテナンスを完成させてから、毎月のペースで依頼を頂いています。

 ほとんどの場合でSGSA14にロッドを交換し、耐久性と作動性を向上させています。「何でもかんでも14パイじゃないか」との批判の声も聞こえてきそうですが、その通りです。

 しかし、このシリンダー径なら12パイがバランス良さそうなのですが、10年間持つダンパーを目指すとやはりなるべく太いほうが良いので、14パイを選んでしまいます。

 今回は外観から殆どわかりませんが、ほんの少しの挑戦をしました。それが功を奏し少々の作業効率向上と、次回以降のオーバーホール回数の延長に寄与した変更となりました。0.5mmの変更がここまで効果的だとは考えていた以上でした。

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BMW

 群馬県のお店から、BMWの車高を下げる仕事を頂きました。

 詳細は後日に記しますが、かなり大きな下げ幅なので、私共にとっても大きな挑戦です。単に下げるだけなら問題ありませんが、乗り味を確保するという至上命題がありますので、十分に検討してから作業に入ります。

 わざわざ群馬県からお越しくださり、仕上がりにも大きな期待を持って頂いているので、腕の見せ所です。

 

トリッカーのFG、前後サス完成

 勝又様のトリッカーが完成しました。

 懸念していたベースセットはおおよそ合っていたようです。まだ跨いだだけ(丘サーファーをもじって、丘セットと呼んでいます)の段階ですが、期待できそうです。

 明日と明後日で試乗を行い、車高やプリロードを合わせ精度を高めます。

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XJR400のリアサスペンション

 XJR400は400ccクラスとしては異質の、内径40mmシリンダーを採用しています。

 ロッド径12.5mmは標準ですが、大径のシリンダーは面白い設定だと感じています。ですが、前回のブログで書いた「シリンダー径が大きいほど良い」とは実際の場面では当てはまらない場合もあります。ストロークスピードが低い使い方で、余りピストン・シリンダー径を大きくすると、シムを沢山重ねなければ狙った減衰が発生しないので、動きに繊細さがなくなります。

 それを嫌い、大径シリンダーなのにオリフィスを絞ったり、最大シム径を小さめの物になるようピストンデザインでは本末転倒です。それでも大径シリンダーの剛性といったメリットは享受できるため、何が正解かは考え方次第です。

 ばね定数が3k以下ならばシリンダー径36mm、ロッド径14mmが最適だと考えます。FGや調整式のオーリンズは左記の寸法です。

 今回は自社製ロッドSGSAを用い、ロッド径の拡大で耐久性を重視しました。メンテナンスサイクルは早ければ早いほど良いのですが、乗り手の金銭的負担も無視できません。当社の目標は、距離10万km、期間10年オイル漏れを起こさないオーバーホールが目標です。車メーカーのようにそれを現実の物にしたいと考え、製品開発を行います。それでもオイル交換は早いほうがバイクを楽しめますので、オーバーホールは定期的に行ってください。

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ヤマハ、トリッカーのリアサス

 依頼頂いているトリッカーの雛型が完成しました。

 FGのFQE11PR36と呼ぶ、スモールボディーです。イタリア語ならコルポ・ストレットというのかもしれません。

 トリッカーは車体側の取り付け寸法が厳しく、同型でなければ取り付けができないため、小型機種を選択しました。ですが、ハードな走りをするから通常の46mmシリンダーが欲しいと言う方には、特別仕様も可能です。

 純正ダンパーのシリンダー内径は36mmです。今回のFGも36mmです。私見ではダンパーの性能はスプリングの次にダンパーの内径で決まると思っています。つまり「ばねの性能が同じならばシリンダー径が大きいほうが性能が良い」と換言できます。

 上記2点が同じならば次にピストンの形状、シム組、それらの材質などの順に必要な要素が下ってきます。それらを考慮すると、今回は純正とFGはスプリングの変更と、ピストン形状、シム組などが重要になってきます。シリンダー径が同一なので、そこで差をつけられない分だけ、純正を超える性能を発揮するには構成要素の設定が難しくなります。

 上記内容は補足説明が多々あるのですが、今回は省略します。

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Z用のワークスパフォーマンス

 新潟県のお店から、アメリカのワークスパフォーマンスを依頼頂きました。

 同サスはアメリカだけにインチサイズで部品ができており、日本で売っている汎用品をそのままでは使えず、加工が必要になります。

 ロッド径は12.7mm(1/2インチ)で、スライドメタルは樹脂製の柔らかい物です。これを拡大しロッドを14mmとすることで一般的なガイドブッシュを嵌め、オイルシールは長持ちするFGに交換します。この個体は以前に他社で改造し、少しでもオイル漏れを起こさないように努力した跡が確認できました。ですが、当社では更に良くできると確信し、別の方法を選択することで耐久性と性能を同時に向上します。

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筑波選手権へむけて

 土曜日に当社大槻が筑波サーキットへ行っていました。

 目的は56レーシング・渡辺瑛貴君の練習走行を確認するためです。とはいえ、セットをいじったり細々と手を出すのではなく、ライダーの仕上がりとコメントを聴き、どの程度のレベルに達したかを調べるための出張でした。

 トラックエンジニアの仕事はセットアップだけでなく、ライダーの状態を知り、本番をどの様にコントロールするかも視野に入れる必要があると考えています。私も大槻もそのレベルには達していませんが、早くそれらを行えるようになるべく、細かく動いています。F1のレースマネージメントには行き過ぎを感じる部分もありますが、取り入れたい事も多く、地道に学習していくつもりです。

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