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2016年5月

VTR1000 SP2

 SP2の前後サスをオーバーホールしたのですが、思いがけず改造してありました。

 リアはピストンがWPに変えてあり、フロントはオーリンズのピストンキットに変えてあり、ダンパーの性格は大きく変わっていました。

 2000年あたりのホンダのフォークは特殊な設定になっていて、プリロードとオイルロックピースなどの関係から、有効ストロークが少なく乗り味が正しいと思えないので、お客様には変更を勧めています。

 VTRは発条定数は良い値なので、交換はせずにプリロードだけ正せば大幅に変わります。929や954は2段レートを採用しているので、私どもはシングルレートへの変更を勧めます。

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オーバーホールサイクルを探る

 今年は56Racing様の、NSF250Rの前後ダンパーを担当していますが、そのメンテナンスサイクルをどの程度にするかを探るべく、分解作業を行いました。

 今回はレースと練習で4時間前後を走り、分解したところリアは想像通りの状態で、フリーピストンと比較し透過率の高いブラダを使うため、写真のような状態でした。

 フロントフォークのオイルは色がかなり黒ずんでいましたが、リアのオイルは透明度が高く、それほど劣化した印象はありませんが、気体がオイル室に入り込んでいるのでオイル交換の必要性はあります。

 上記内容を考慮するとレース毎にオイル交換が必要で2~3レースで消耗品も交換が必要になりそうです。前後ともピストンリングやスライドメタルは早めに交換しなければ、アルミ部品を痛めてしまい、結果的に高くつきそうです。

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マッキナ・ペェル・ヴオート

 ダンパーのエア抜きを行う際に用いる機械の事をイタリア語では「マッキナ・ペェル・ヴオート Macchina per vuoto」と呼びます。「ペ」の後ろの「ェ」はイタリア語の発音を正確に表すと、そのような感じになります。

 写真は機械の負圧の値を示すゲージですが、もう少し圧を下げたいので、今後いくつかの調整をしてみます。

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NSR250のFGとリンクロッド。

 ブログを見てくださった方が、NSR250(MC18)のFGダンパーと自社制作のリンクロッドのSGIVを購入してくださいました。

 桶川で走行実験も済ませ、乗り味も高評価を頂いた自信作なので、早速使っていただける事をうれしく思います。このダンパーは試験的にアルミシリンダーを採用していますが、FG社では設定がないので、今後の販売予定もありません。希望される方は問い合わせください。

 写真のFQEco11は税別定価74,000円です。

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問題のある部品

 アメリカのダンパーメーカの品ですが、伸びきり時に衝撃を緩和する部品が経年劣化と数万回に及ぶ衝撃により、粉々に砕けていました。以前も同様の状態だったので、個体の問題ではなく設計と材料選びの問題だと思います。

 このような状態は一般の方は見ることができないうえに、情報も出回らないので、製品選びには反映できないのが残念です。このブログでも名指しは致しませんが、皆様もダンパーを選ぶ際には意外な箇所にも気を使われると良いと思います。

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溶接型

 KYB(旧カヤバ)のダンパーで溶接組み立て型があり、一般にオーバーホールは不可能とされていますが、要望があれば作業致します。

 部品を製作し次回以降は加工費用が不要になり、適価でオーバーホールが行えます。初回は時間を頂く事が多いのですが、容赦頂きます。

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TZM50のYEC

 立川のお客様の依頼で、TZM50のYECサスペンションをオーバーホールしています。

 シリンダー径40mmで伸びと圧の減衰調整が可能で、当然プリロードも調整式ですが、車高も変えられる優れものです。要望があればFGで作ろうかと考え、採寸とスプリングレートの確認を行う予定です。

 NSRに対して明らかに劣勢ですが、私自身が10代のころ岩井サーキットを走り始めたときはTZMでした。写真よりも一つ古い方ですが、同じYECを使いこのダンパーでサスペンションの調整を楽しんだ思い出があります。

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最近の動向

今週に入り出勤時間を早め心がけています。夜残るよりも集中力が持続する気がした上に、何かあれば残業するのも可能となり、良い事だらけです。

写真

菅生の写真、その他です。
宣伝ですが、いよいよFGのセットが見えてきました。スプリングレート、イニシャル量、減衰の均衡が取れてきたのでそろそろ上のベースセットを目指し、一度バランスを崩して取り直すことで、一段上の均衡が得られるはずなので、次戦にはその作業を予定しています。

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なかなか良かった菅生

 菅生サーキットは柏からは道の接続が良く、しかも今回はハイエースの後席でゆっくりしていましたので、極めて快適でした。

 サーキットは時間は掛かれど、多くのコーナーを近くまで見にいけるので、セットを考えるのにはとても有益でした。最後の10%勾配はきついのですが、その前の二輪シケインから上りが始まり、各ギアを変更できない車両ではファイナルの設定が難しくなるようです。

 車体はサスセットに関してライダーの要求があり、リアを変更し解消し、その後は問題なく走り切りました。ライダーからの要求がないからと言って、それで良い訳でもないので、少しずつ変更を施し、より快適な車体を目指しました。次戦に向けてはリアのスプリング交換とイニシャルアジャスターの課題、圧側減衰の設定変更を当方の課題としています。

 サポートしてもらっているFGは良い仕事をしています。フロントフォークも順次改良していますが、まだその余地が残っています。次戦からは内部変更を現場のテントで行えるように準備を整え、より質の高い車体を目指します。

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