2015年10月
セッティングを変更する場合
今日は、先日車体を預かり、フロントフォークを仕様変更したライダーからメッセージがあり、セットアップの順番を指示しました。
電話よりも、メッセージで会話する方が、文字に起こす分だけ冷静になり、読み返すことも出来るので、状況をより理解しやすいと感じました。
望む車体に仕上げる為には、勘ではたどり着けるかわかりませんので、実践と検証を経て目的の場所まで進むしかありません。しかし、エンジニアなど経験者の知見を借りることで、無駄なく早く結果を得られると思いますので、サスで悩んでいる方は、一度連絡してください。
BMW K1のビルシュタイン
BMW K1のリアダンパーをオーバーホールいたしました。
ガスバルブの加工や、ロッド径を変更し剛性を上げ長持ちするようにし、今後のメンテナンスも考慮しています。内部のシムを変更すれば減衰の設定も変えられます。四輪車や80~90年代には二輪車でも採用例の多かった、デグレッシブ型ピストンを使っています。その辺にあまり費用を掛けると、社外品の金額に届いてしまうので、お金が無駄になるかもしれません。
基本的なつくりは速度依存型なのですが、ストロークの奥で機械的に減衰を生む、位置依存型と合わさる面白い造りです。この仕組みをBMWの純正採用オーリンズでも採用していることから、BMWはボトム付近のダンパーの動かし方に神経を使っているようです。
この純正ビルシュタインはロッド製作とガスバルブ、シールヘッド製作を含め税込み¥55,620でした。
2台の56号車
鈴鹿の全日本併催、ドリームカップへ向け現場であわてないように、当社の第二工場で準備を行っています。
前回の西コースのレースでライダーから得た情報を基にして、よりライダーの意にそう車体を考えています。結局は、ばね定数、プリロード、車高が基本となり、他にフォークのオイル粘度しか変更できない中で、どこまで狙いを絞れるかが重要であり、その絞った焦点をどこまでぼかせるか(幅を持たせられるのか)が一番最後に来るのだと思います。
ライダーの要望に答え、その一歩先を読みセットを造りこめるかが、勝負になりそうです。
前回の筑波TTはSGF・DDTとして参加しましたが、ここまでの3ヶ月間で得たデータと手法が、前回の56Racingとの鈴鹿西から如実に現れ、セットアップに掛かる時間が大幅に短縮できそうです。これは56Racingの中野満GMが言及されていた事と、まさしく符号します。
今日は珍しく
本日は休日出勤でした。
3組のお客様がお越しくださり、サスの話や、実車を前に調整などを行いました。
着実に迫り来る冬に哀愁を感じながら、仕事をする毎日です。