2015年8月
筑波選手権へ向けて
チームZATOの小野里さんが練習に行くと連絡を受け、筑波へ足を向けました。
現場で症状を確認し現車を前に微調整を施し、それを受け起こった現象を考え次の変更点を模索する。変更は本人の望んだ方向へ向かったので、後は走りみ車両を理解する運びになりました。
依頼頂いた方との接し方は、メンテナンスや変更を行ったダンパー、車体の使い方を示すだけでなく、ライディングの問題点も現場で確認し、ご自身の走りも変えて頂きより上を目指すのが、当社の独自性に現れています。
その他にも、他チームの方ですが、前回の選手権で当社の製作したばねをご利用頂き、好感触を得た方がいらしたので、そのR25用に独自のばね製作を手配し、筑波最終戦に間に合うように動いています。そのばねのテストが良好ならば、受注生産を開始します。
サスペンション屋とは車体全般の理解が深くなければ勤まらないので、ただダンパーのクリックと内部のシムを組みかえれば良いのではなく、車体パッケージをどのように構築するか、レギュレーションや予算の制約の範囲で有効な変更、改造を行えるのが優秀なエンジニアだと思います。
久しぶりに
今日は事務所で図面を引いたり、部品の手配などを行っていましたが、定時を過ぎても工場から木村さんと大槻さんが上がってこなかったので、顔を観に行ったところ、パソコンでサーキット関連の話をしていたので、それに混じり日常業務や色々な作業方法、考え方などを話し合いました。
仕事の話をしつつ、作業に対するアプローチの違いを感じたり、学ぶことの多い時間でした。
NSR、NSFなどのミニ用ダンパー開発
多くの仕事を同時進行で進めています。
CBR250(MC41)やNSRmini、NSF用のオリジナルダンパー開発もその一部です。3DCADを持たないので、シリンダーヘッドの図面引きに多くの時間を割いています。
もう少しで完成なのですが、幾つかの問題も発生し、その解決に奔走しています。ですが、完成は近いので頑張ります。
サス屋の問題点
ダンパーやサスペンションに関わり、車体ばかりに目を向けていると、ライダーの不調の原因を車体に探してしまいます。車体ならばまだましで、ダンパー単体に目を向けがちです。
乗り手の体調、精神状態、天候、エンジン、車体。多くの要素、それをパッケージと呼んでいますが、人も含めパッケージと捕らえ、問題点を探す必要があり、常に一歩引いて考える癖をつけなくてはいけないと、日々思うのですが、現場に出るとついつい一歩前にでて考えてしまいます。