2014年10月
GPz750の納車。アンチノーズダイブ・・・
バイク雑誌「BG」誌の鈴木さんからの紹介で、GPz750のフロントフォークを修理しました。本日はわざわざ長野県からお越し頂き、早速完成した車体を試乗してくださいました。良い評価を得られたので作業者としても一安心です。
以前ブログに写真を載せたアンチノーズダイブ・キャンセラーですが、現場主任の木村さんが「これはアンチノーズダイブ・コントローラーですよ!」と言っていたので、鈴木さんに伝えたところ、いたく喜んでいただけました。確かにキャンセルではなく任意に制御できるので、コントローラーは正しい名前ですね。
お越し頂いたお客様と鈴木さんに自慢のBT1100を試乗していただきましたが、こちらも良い評価と的確な表現をしてもらえたので、楽しい時間を過ごせました。
BT1100Bulldogは免許をお持ちで人柄がよければ、どなたでも試乗いただきますので、遠慮なくいらしてください。
トルストイと西部邁
トルストイの「人生論」を読んでいたところ、興味深い部分がありました。要約すると「物事には順序があり、それを間違えるといくら探求を続けても、価値の無いものしか生まれない」と私は読み取りました。
評論家の西部邁氏は「スペシャリストになると物事を見誤る」と常々おっしゃっています。
二つの発言をバイクに置き換えるならば「ダンパー屋はサスペンションにばかり注目・注力するあまり、車全般のパッケージングを無視してしまう傾向がある」と感じました。二輪車は人が操る物ですから、乗り手のためになる車体を実現するためにエンジン、タイア、サスを調整する必要があり、その使い方は千差万別で、ツーリング、街乗り、サーキットなど全ての要件を加味した上で判断しなければいけません。
そのためにも皆様のご要望を聞かせてください。
営業
金曜日はSOX水戸様へ納品に出たので、途中にあるホンダドリームつくば南様と、SOX水戸様と併設のライダーズランドにりんかん様に挨拶へ伺いました。
販売店様がなければ、私どものような商売はなかなか成り立ちませんので、ご依頼いただく店の方や最終消費者のお客様には、感謝の念が絶えません。
多岐にわたる変更
早速BT1100のリアタイアを交換しました。外径が大きくなりハイギアード化され、ハーレー883のように遅いけれど心地よい振動が長続きするようになりました。
バネしか交換していなかったフロントフォークも、再度のバネ変更と伸び圧共に減衰を変更したので、飛躍的に心地よいフォークになりました。一言で表現すると「ふくよか」になった印象です。以前の線の細い感触から、安心感のある乗り味です。
ブレーキマスターは無効ストロークを減らす加工をし、少ない握り代とあわせ非常にカチッとした握り応えです。フォークの変更を施す前はブレーキとの連帯感が悪く、若干不満でしたが、フォーク、ブレーキともしっかりした現在は両者の均衡が取れたように感じます。ですが、ブレーキのほうが若干勝っている感も否めなく、今後マスターの変更を模索します。
グリップはこの10年近くホンダグリップかそれに準じたdomino、アリートなどを使い続けていましたが、今回dominoのTZグリップを初めて使います。グリップ力が強くてしっかり握れるので心地よいと思います。
タイア測定
今日の午前中に時間があったので、BT1100のリアタイアを交換しました。ダンロップのロードスポーツ160/60-17から170/60-17への変更です。ノーマルのホイール巾は5.5インチなので170が標準でしたが、リアの車高を下げたかったので160を装着していました。160の許容リム巾は5インチですから、本来はつけるべきではないのかも知れませんが、細いタイアの有益性を確かめるべく実験してみました。印象はとても軽快で小回りも効く有益性を確認できました。ですが、やはりハイトが低いのでタイア自体のバンク角が少ない上に、地上最低高も下がるためステップがとてもすり易くなってしまい、思い切り倒せなくなりました。ただ、街乗りを重視して軽快に取り回すにはとても良かったので、興味あるかたは参考にしてください。
160をつける前は180だったので、標準の170が楽しみです。明日は水戸へ納品の予定があるので、早速BT1100を駆り出して、試乗がてら200kmのツーリングで乗り味を確認してきます。
170を装着したあとに、興味本位で空気圧とタイア巾の関係を確認してみました。ビートを上げた直後の内圧3.9kの時は巾172mmでした。その後2.9kで173mm。2.4kでも173mmで、数時間放置した後、再度測定したところ2.4kで172.8mmでした。
新品タイア装着後の慣らしとは上記の通り、空気圧や熱入れでタイアが若干変形することへの対応だと思います。